日本では知らない人が多いでしょうが、日本の女子プロレスは世界的にとても評価が高くなっています。
海外の女子プロレスラーは男子プロレスラーのオマケ的な要素が強く、セクシーさが過度に強調されるなど、プロレス技術とは無関係の演出で会場を盛り上げることが多いのですが、日本の女子プロレスは所属選手が女子プロレスラーだけということが多く、プロレスの技術で観客を魅了する本格的なプロレス団体も多いのです。
こういった女子プロレスの文化は、日本以外でほとんどありません。
しかし、クラッシュギャルズと極悪同盟の対決で盛り上がった1980年年代の第2次女子プロレスブーム以降、国内での女子プロレス人気は右肩下がりで団体運営も難しくなってきています。
そんな厳しい状況の女子プロレス界でしたが、インターネットの発展で世界が日本の女子プロレスに注目し始めるなど、ここ数年は明るいニュースを聞くことも多くなってきました。
その明るいニュースの代表が、日本人女子プロレスラーの海外での活躍です。
動画サイトで日本の女子プロレスを観た海外のプロレスファンが後押しし、プロレスの本場であるアメリカの『WWE』(世界最大のプロレス団体)が日本の女子プロレスラーを次々とスカウトし始めたのです。
更に、昨年の1月に潤沢な資金提供を受けアメリカで設立されたWWEの対抗団体『AEW』にも日本の女子プロレスラーが複数人在籍するなど、日本の女子プロレスラーの注目は今とても上がっています。
自殺とみられています。
Yahoo!ニュースのコメント欄を見ると出演していた『テラスハウス』というネット番組で何らかのトラブルが生じていたそうで、SNSなどで誹謗中傷を受けていたとのことです。
当然、私はそんな番組は観たことはないですし、観たことのある人すら見たことがないので、女子プロレスラー・木村花の話しかできません。
今年の3月いっぱいで活動停止した『WRESTLE-1』というプロレス団体にて18歳でデビューを飾った木村花は、2017年に引退した木村響子という元女子プロレスラーの娘で、母の引退試合には一緒のリングにも上がっていました。
女子プロレスラーの娘という話題性やルックスの良さもあって、木村花はデビュー当初から活躍し将来を有望視されます。
『WRESTLE-1』唯一の女子選手として長く活動を続け後(試合は他団体に参戦する形で行っていた)、2019年3月には『スターダム』という女子プロレス団体に移籍をしました。
このスターダムは、前記したWWEに移籍した宝城カイリ(現、カイリ・セイン)や紫雷イオが所属していた団体で、世界的にも評価の高い日本の女子プロレス団体です。
このような経緯から、日本のプロレスファンの多くは、木村花もいずれは世界で活躍するのではないかと考えていたわけです。
また、スターダムが昨年12月より世界有数のプロレス団体である新日本プロレスの傘下になったことで、国内での今後の展開に期待するプロレスファンも多数いたことでしょう。
テラスハウスという番組で木村花に何があったのかは分かりませんし、この番組がどれほどの人気なのかも知りませんが、いずれにせよアメリカにおけるプロレスのポテンシャルの前では、その影響力は微々たるものだったに違いありません。
以下で示すWWEで活躍したプロレスラーのInstagramフォロワー数をご覧ください。
現役の日本女子プロレスラー『ASUKA』
180.2万人
現役の女子プロレスラー『アレクサ・ブリス』
467.8万人
引退した女子プロレスラー『ペイジ』
587.2万人
現役の男性プロレスラー『ジョン・シナ』
1374万人
引退した男子プロレスラー『ザ・ロック』
1.8億人
テラスだかハウスだか知りませんが、プロレスはそんな番組とは全く別次元のポテンシャルをもっているのです。
本来なら出る必要もない得体の知れない番組に出演し、誹謗中傷を受け将来有望の若手女子プロレスラーが亡くなるなんて、プロレスファンとしては悔しくてたまりません。
以上、木村花選手のご冥福をお祈りいたします。
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