当ブログでは、過去にサッカーの不完全性についての記事を書きました。
しかし、スポーツのファンが気になることは『もっとも完成しているスポーツ(球技)は何なのか?』という問題かと思います。
ということで、今回はもっとも完成度の高い球技をこの場で考えていきます。
サッカー
サッカーはルールが単純で世界的な人気を得ていますが、一方で点があまり入らないため1点の重みが大きすぎ、たまたま点をとったチームが勝ちやすいという運要素強めのスポーツであるとも言えます。
更に、点数があまり入らないにもかかわらず審判が点数に絡むような判定に介入しすぎるという点も問題です。
当然ですが、勝負の行方が審判の判断で決まってしまうようなスポーツは完成度が高いとは言えません。
サッカーの審判は、PKを含むゴール近くでのファウルやオフサイドなどといった点数に深く関わる難しい判断をする機会がとても多く、そしてその判定が必ずしも正しいとは言えない状況となっています。
VTR確認を使えばこのようなミスジャッジの問題を減らすことも可能ですが、アマチュアを含む全ての試合でVTR確認をするわけにもいかないでしょう。
また、2枚で退場となるイエローカードや一発退場のレッドカードを出す判断も、審判が試合の勝敗に大きく絡んでくる点です。
実際に選手同士が接触し片方の選手にイエローカードが出るなんてことがサッカーではよくある光景ですが、後で確認すると逆側の人がファウルをしていたなんてことがザラにあるのです。
そのため、サッカーでは選手がわざと転んだり痛がるという行為が横行しています。
このようにサッカーは審判の判断により試合の結果が決まってしまうようなことがよくあり、そしてその審判の判定も精度がかなり低いなど、スポーツの完成度として欠落している点が多いように感じます。
ラグビー系フットボール
ラグビー系のフットボールは何種類かありますが、問題点はほぼ共有しているのでここでは一括して考えます。
ラグビー系のフットボールはサッカーと比べると点が多く入り、また審判における判断の精度も高くなりますが、そもそもの問題として接触があまりにも激しく気軽で行えるスポーツではありません。
そのため競技者の男女比に大きな差が生じ、完成度が高いスポーツとは言い難いところがあるかと思います。
バスケットボール
バスケットボールもサッカーと同様に選手同士の接触によるファウル判定に曖昧な部分もありますが、点数がたくさん入る分、その判定が勝敗に与える影響度は下がります。
また5ファウルの退場交代制を採用しているため、通常のファウルとイエローカーやドレッドカードといった審判の判定が試合結果に大きな影響を与えることも避けられるように工夫されています。
更にバスケットボールではファウルやボールアウトでプレーが中断された際に時間が止まるので、サッカーのような観ているものをイラつかせる露骨な時間稼ぎも起こりません。
このようにかなり完成度が高そうに見えるバスケットボールですが、もっと別のところに根本的な問題があります。
それは背の高い人が極端に有利なスポーツであるという点です。
バスケットボールは誰でもできるスポーツではありますが、高レベルの選手になれるのは背の高い人にかなり限定されてしまいます。
これは競技者にとって不公平な部分がありますし、背の高さは国によってかなり差があるため国際大会での平等性が保てないといった問題も抱えることとなります。
ハンドボール
ハンドボールはサッカーよりも遙かに点が入り、ラグビーほど接触が多いわけでもなく、背の高い人が有利な傾向もバスケットボールほどではありません。
以上のようにハンドボールはかなり完成度が高い球技と言えます。
しかし、ハンドボールは人気のある地域と人気のない地域に差があり過ぎます。
ハンドボールの人気はヨーロッパが中心で、過去27回行われた男子の世界選手権では準決勝まで残ったチームが全てヨーロッパの国(ソ連・ロシアを含む)なのです。
スポーツに於いて人気の偏りがあることは、多くの人が別け隔てなく魅力を感じていないということであり、その点を踏まえるとハンドボールには何らかの問題があるのだと思われます。
ホッケー、ラクロス
ホッケーやラクロスなどは競技の中身云々よりも人気面で問題が大きすぎるため、競技内容を語る以前の状態にあると個人的に感じます。
水球、アイスホッケー
水球やアイスホッケーはフィールドが特殊過ぎて誰でもできるわけでもないですし、どこでもできるわけでもありません。
当然、こういった制限の強い競技は完成度が高いとは言えません。
野球、ソフトボール
ここまでゴール型の球技を考えてきましたが、ここからは別の種類の球技について考えます。
まず初めに考えるのは、日本で人気のある野球及びソフトボールについてです。
野球やソフトボールは、ルールが複雑というか決まりごとの多いスポーツと言えます。
もしサッカーを1度も観たことがない人にルールの説明をする場合、『手を使わないで相手のゴールにボールを入れる』とさえ説明すれば、何となくサッカーというスポーツを観たりプレーしたりすることは可能となります。
もちろんオフサイドのルールやゴールキーパーの概念、チャージなどに対する説明なども必要になりますが、サッカーの基本的なルールは『手を使わないで相手のゴールにボールを入れる』という極めて単純なものでしかないのです。
一方、野球では『ストライクゾーンはホームベース上でバッターの胸から膝までの範囲』、『3球ストライクで1アウト』、『4球ストライクで1塁に進塁(四球)』、『3アウトで攻守交代』などといった野球を知っている人からすれば当たり前のルールさえも、説明されて初めて理解ができるものとなっています。
フェアゾーンとファールゾーンの概念や、打者が1塁から順に塁を進むこと、その1塁がどこにあるのかなども説明なしには一切理解ができません。
フォースアウトとタッチアウトの判断などは初心者にとっては極めて難しいもので、稀にプロ選手ですら間違うことがあるほどです。
野球にはこういった細かいルールが無限に存在し、初めて観る人にとってはチンプンカンプンで何をやっているのかすらよくわからないスポーツなのです。
結果として野球は、普及しているところは大きな人気を得ている一方、普及していないところは全く人気がないという極端に地域性が強い球技となっており、完成度の高い球技とは言えないように感じます。
クリケット
クリケットも野球と同様に決まり事が多く、地域性の高さも同じように極端なものとなっています。
※日本人がクリケットを観る感覚が、野球の普及していない地域の人が野球を観る感覚に近いと思われます。
ゴルフ
ゴルフはサッカーと同レベルにルールのわかりやすい球技ですが、いかんせん競技をするフィールドが広すぎて気軽に行えるスポーツではなく、環境的な負荷も大きくなっています。
ゴルフクラブを用意することに対する経済的な負担も大きく、お金持ちのスポーツになっている点も問題があるように感じます。
ボウリング、ビリヤード
ボウリングやビリヤードなどはボールを使ってはいるものの純粋な球技とは言い難いところもあり、こういった競技まで球技というカテゴリーに入れてしまうと、『けん玉』や『お手玉』や『おはじき』まで球技だと言われかねません。
ということで、ここでは球技から除外して考えさせていただきます。m(_ _)m
バレーボール
最後に、ゴール型の球技と双璧をなす球技界の主流派であるネット型の球技について考えます。
ネット型の球技は相手選手との接触がない分、ゴール型の球技にあった審判の判定問題はかなり軽減されます。
ネット型の球技では、ボールのインとアウト、選手のボール接触(バレーボールの場合はタッチボール)などといった部分で難しい判断になる場合があるものの、これは技術的(主にVTR利用)でほぼ解決できる問題です。
この点においてネット型の球技はゴール型の球技より完成度が高いと思います。
しかしバレーボールに限って言えば、バスケットボールと同様に身長が高い人が有利な傾向が極めて強いという問題を抱えており、完成度の高さという点において少し問題があるように感じます。
テニス
テニスは国際的な人気を得ており、地域に大きな差もなく広がりを見せています。
テニスの完成度について1つ気になるところは、勝敗の決め方が若干複雑な点です。
テニスは4ポイント先取、6ゲーム先取、2or3セット先取という少しわかりづらい3段階の得点方式を採用しているため、捨てポイント(勝ちに繋がらないポイント)も多くなり、場合によっては総ポイントで勝っている人が敗者になるケースも考えられます。(これは他のネット型球技にも言える点であるが)
また、テニスはポジションとサーブ権のローテーションも若干複雑(特にダブルスの場合)な部分もあり、観ている人を多少混乱させているように感じます。
スカッシュ
スカッシュはテニスと似たスポーツで、ボールのインとアウトの問題を高度に解決させた球技と言えます。
しかし人気面においてテニスや他のネット型球技とは比べ物にならず、何らかの問題があるものと思われます。
バドミントン
程よく空中に漂ってくれる羽根付きボールを使うバドミントンは、ある程度簡単に打ち返せるため誰でも気軽に行うことができます。
実際にバドミントンのほうが、テニスよりもやったことのある人が遥かに多いことでしょう。
ポイント制度やポジションとサーブ権のローテーションもテニスよりも単純で分かりやすく、好意的に感じます。
卓球
極めて軽い球を使う卓球も、バドミントンと同じように誰でも気軽にできる球技と言えます。(ただし卓球台の用意が難しい場合もある)
国際的な統括組織に加盟している国と地域の数220は全球技の中で2番目に多くなっていますし(1位はバレーボール)、プロ団体も複数存在しています。
他のネット型球技に比べ卓球の良いところは、インとアウトの判定が分かりやすい点です。
卓球の球はギリギリのところ(卓球台のエッジ)に落ちても軌道が変わるため、カメラ判定などに頼らなくてもインとアウトの判定がわかりやすくなっています。
インとアウトの判定はネット型球技における最大の懸念なので、この点が解決している卓球はネット型球技の中でも完成度が高いと思います。
結論
バレーボールの項目でも述べましたが、球技として完成度が高いのはネット型の球技かと私は考えます。
では、いきなりですがここで各球技における国際団体の加盟国数(国でない地域を含む)のランキングをご覧ください。
1位:バレーボール、222
2位:卓球、220
3位:バスケットボール、214
4位:サッカー、211
5位:ハンドボール、204
6位:テニス、203
7位:バドミントン、182
※これ以下の球技は極端に加盟国が少なくなる
このランキングではネット型の球技が上位に付けており、ゴール型の競技よりもネット型の球技のほうが世界中でより親しまれていることがわかります。
特に卓球とバドミントンは誰でも気軽に行える傾向が強く、またルールも分かりやすいためスポーツとして完成度が高いと思います。(卓球とバドミントンのどちらか1つを選べと言われれば、若干卓球のほうを有利に感じる)
ゴール系の球技ではハンドボールが1番完成度が高いと思いますが、人気面でサッカーに大差を付けられている点が気になるところです。
以上が完成度の高い球技に対する考察となりますが、個人的には『大玉転がし』と『玉入れ』もなかなかの球技かと思います。(;^_^A
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