検察官の定年引き上げ問題で渦中の人となった黒川弘務東京高等検察庁検事長が、今月の月初めに賭け麻雀を行っていたと週刊文春により報道され大きく話題となっています。
新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言が出されている最中に麻雀をやっていることもさることながら、法を司る役職のトップクラスに位置する人間が違法とされる賭け麻雀をやっていたとなると、当然ながら大問題となります。
そのため、多くの人はこの問題を黒川検察官に関する問題と捉えていることでしょう。
しかし一部の人たちは、このニュースを全く違った意味で捉えています。
それは麻雀業界や麻雀ファン、とくに一昨年から始まった麻雀プロリーグである『Mリーグ』の関係者とファンたちとなります。
彼ら(彼女ら)は、今回の問題を黒川検察官と一緒に朝日新聞の記者が賭け麻雀を行っていた問題として捉えているのです。
それは、なぜか?
一言では説明できませんので、一から説明します。
麻雀のプロは数十年前から存在しプロリーグもありましたが、実際には全くお金にならない名ばかりのプロで、またプロ団体も多数にあってファンですら何が何だかよく分からない状況に陥っていました。
そんな状況下で生まれた麻雀のプロリーグ『Mリーグ』は、一流企業がチームを運営し、選手には給料補償もされるという本格的な麻雀プロリーグを目指し始まったものでした。
さらにチェアマンとなった藤田晋サイバーエージェント社長は、Mリーグで発足会見で麻雀をオリンピック競技にすることを目指すとまで発言しています。
こういった状況から、現在、麻雀界はここ数十年になかったほどの盛り上がりを見せているのです。
しかし一方で、一般の人たちからは『麻雀=賭け事』という負のイメージが付き纏います。
Mリーグはこの負のイメージを払しょくするべく、選手の賭け麻雀が発覚した場合『永久追放』にするという厳しい処分を科したのです。
そして、ここに大きな問題が出てきます。
なんとMリーグのメインスポンサーは、今回、黒川検察官と一緒に記者が賭け麻雀をしていたと報じられた朝日新聞なのです。
これは、せっかく盛り上がった麻雀界及びMリーグが、一気に潰れてしまう大問題にまで発展するかもしれません。
そのため麻雀業界の人間や麻雀ファンにとっては、黒川検察官が辞任をするのかといった問題や、新型コロナウイルスの感染状況よりも、朝日新聞の記者が賭け麻雀をやっていたかどうかのほうがより大きな問題になっているわけです。
関係ない人にとっては『だから何?』という話なのですが、ニュースは見る人によってだいぶ見え方が変わってくるという好例かと思って記事にしてみました。
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