現在、アストラゼネカ社製の新型コロナウイルスワクチンを台湾に提供する案が政府内で議論になっているそうです。
そもそも新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでいない日本に、他の国(台湾が国であるかどうかの議論はさておき)にワクチンを提供するような余裕があるのかと思う人もいるでしょうが、日本へのワクチン供給量はファイザー社製とモデルナ社製で十分なほどあり、この2社より効果が低く副反応の発生率も高いと言われているアストラゼネカ社製のワクチン摂取を避けたいと思う国民が大半になっているのです。
ファイザー社製とモデルナ社製のワクチンは『mRNAワクチン』というタイプなのに対し、アストラゼネカ社製のワクチンは『ウイルスベクターワクチン』とタイプが違うため、効果や副反応の発生率にだいぶ違いがあるとされています。
命に関わるような血栓の発生率もアストラゼネカ社製のワクチンは高いとされ、使用を禁止にしている国すらあります。
一方でアストラゼネカ社製のワクチンは保存が容易なため、発展途上国などでの流通に期待がされているようです。
この日本で使い道がなくなってしまったアストラゼネカ社製のワクチンを日本の友好国である台湾へ提供することについて、日本側のインターネットでは概ね賛成の意見でした。
しかし、実際はそんな簡単な話ではないとと思われます。
台湾は新型コロナウイルスの流行を抑え込んでいた分、ワクチンの獲得に遅れ、ワクチン接種率が世界でも最悪レベルとなっています。
そんな台湾でも感染力の強い変異種の影響か新型コロナウイルスの流行の兆しが出てきており、現在の台湾がワクチンをほしいと思っていることは間違いありません。
しかし日本が提供したワクチンによる副反応で死亡者が出る可能性だってあるわけで、良かれと思って提供したはずが、思わぬトラブルに発展する可能性もあります。
もし仮に、日本が同じワクチンを韓国に提供した場合、おそらく韓国国民は感謝するどころか自分たちに質の低いアストラゼネカ社製のワクチンを渡し、日本人は質の高いファイザー社製とモデルナ社製のワクチンを打つのかと不満の声が広がることでしょう。
中には韓国国民を見下しているなどと激しい非難をしてくる人も出てくるはずです。
台湾には韓国のような強い反日感情がないとは言え、アストラゼネカ社製のワクチン提供が国民感情を逆なでしてしまうリスクも当然あるわけです。
そこで私は、アストラゼネカ社製のワクチンをインドに提供することを提案したいと思います。
台湾なら問題があるのにインドなら良いのかと思う人もいるでしょうが、インドの場合は感染者の数が桁違いに多く、たとえ質が低いとされるアストラゼネカ社製のワクチンでも喜んで受け取ると思われます。
特にインドの場合は国際関係上、発展途上国を中心に流通している中国メーカーのワクチンを採用することが難しいため、アストラゼネカ社製のワクチンは喉から手が出るほど欲しいはずです。
インドでは新型コロナウイルスの感染者が多すぎて日本企業の工場も操業停止していると聞きますし、今後、人口を背景に国際経済に大きな影響を持つであろうインドとの関係を良好にするという意味でも、アストラゼネカ社製のワクチンはインドに影響することが1番日本にとって良い結果を生むことになるのではないでしょうか?
以上、日本政府はアストラゼネカ社製のワクチンをインドに提供することを検討してもらいたいと思います。
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