昨日、日本の新型コロナウイルス新規感染者数が過去最多を更新しました。
しかし現在の日本では、GoToキャンペーンという感染拡大を促すような景気刺激策が行われています。
政府は新型コロナウイルスの感染者がいくら増えようと、このGoToキャンペーンを頑なにやめようとしないのですが、それはなぜでしょうか?
そこには、このような状況下でも日本は経済を回さなければならない理由があるものと想定されます。
その理由とは日本の財政状況に関することで、早い話が日本は極端な借金体質だということです。
日本の予算はかなりの部分を国債(借金)によって支えられており、1998年に40.3%となって以降、常に国債依存度30%を超える予算を組んでいます。(参照:https://www.mof.go.jp/jgbs/reference/appendix/hakkou01.pdf)
以下の画像を御覧ください。
画像引用:日本の借金を諸外国と比べると-財務省
これは財務省が発表しているG7各国の借金状況を示したグラフで、2008年・2009年はリーマンショックの影響で各国ともGDPに対する借金率が向上していることがわかります。
2020年の上昇は、説明するまでもなく新型コロナウイルスの影響によるものです。
日本の場合は東日本大震災もあったので、リーマンショック以降も借金率が上昇し他国と比べものにならないような借金状況となっていますが、そもそもスタートの時点(2004年)で他国を圧倒する借金大国となっています。
ドイツなどはリーマンショック後に着実に借金を返している様子が見て取れますが、日本は逆に借金を重ねており、もはや雪だるま式に借金が膨れ上がっている状況と言えるかもしれません。
こういった日本の財政状況について、日本には豊富な資産があるので問題ないと主張する人もいます。
確かに日本には、海外資産も個人資産も企業の内部留保も多く、実際に発行された国債の大半が国内で消費されています。
とは言っても限度というものはあるわけで、これだけ長期間に渡って国債に依存した予算が組まれ続けるということが好ましい状況とは思えません。
これは政府が行ってきた経済政策に何らかの間違いが生じているということであり、それが原因で財政悪化を招いていると考えるべきでしょう。
個人資産(預金)が多いということは個人が消費にお金を回していないという意味で、その代わりに国が借金をして経済が回るように促しているわけです。
本来ならこんな回りくどいことを行わずに、個人が普通にお金を使うことが健全な経済活動であることは明白です。
しかし、個人消費は下がる一方なのです。
そこには様々な要因があるのでしょうが、いずれにせよ20年以上もこういった状況が続いているということは、日本の経済政策に抜本的な問題があるとしか思えません。
今回のような世界規模の感染症という緊急事態時には、GoToキャンペーンなどの景気刺激策ではなく、休業補償などの対策のほうが感染拡大の防止にとって良いに決まっています。
それができないということは、ひとえに日本の財政状態が悪いことが原因です。
実際の上記のグラフを見ても、日本は他の国と比べ今年出したGDPあたりの国債発行率が低くなっています。(他の国よりもグラフの上昇角度が緩くなっている)
基本的に借金というものは緊急事態時に行うべきで、平時に赤字国債の発行を連発することは控えるべきでしょう。
特に日本のような災害の多い国ではいざという状況が起こりやすいのですから、国債の発行はそういったときのためにとっておくべきなのです。
このような財政状況の結果、現在の日本は新型コロナウイルスという危険な感染症の流行下でも、GoToキャンペーンのような景気刺激策をもって経済を支えるしか選択の余地がなくなっていると思われます。
以上、長年言われていることですが、やはり日本の借金体質な財政は考え直す必要があるかと思います。
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