ジャニー喜多川の性加害問題で東山紀之を叩くことは正しいと言えるのか?

社会
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自分のジャニーズ知識はスマップかスナップかというほどで、日本一のジャニーズ嫌いを自称するレベルとなっています。
嵐のメンバーはほとんど見たことがなく、それより下のグループに至ってはもう何がなんだかわかりません。
そのためジャニーズの話題に興味がなく、問題となっているジャニー喜多川の性犯罪についても記事にすることはなかったのですが、さすがに問題が大きくなり気になる点もあったので今回記事にすることにしました。
私がこの問題で気になったことは、新しく社長に就任した東山紀之さんや前社長である藤島ジュリー景子さんに対する批判についてです。

ジャニー喜多川が行った犯罪の性質は、基本的に個人の犯罪であり企業犯罪ではありません。
会社の社長が社長室で過度なセクハラ行為を行っていたからといって、他の社員に責任が及ぶようなことは本来ないのです。
こういった個人の犯罪に対し、ジャニーズ事務所が被害者にどこまで補償するのかは今後の課題として残りますが、新社長に就任したばかりの東山さんをジャニー喜多川の犯罪行為に関連して叩くことには大きな疑問を感じます。
ジャニー喜多川の姪で今問題を受けて退任した前社長の藤島ジュリーさんに関しても、叔父が犯した罪に対して姪が罰を受けなければならないような謂れはありません。

東山さんに対し、ジャニー喜多川の行為を知っていて放置したと問題視する人も多いようですが、その点を踏まえても彼を叩くのは筋違いだと思います。
ジャニー喜多川が問題行為を繰り返していた当時の東山さんは、会社の経営側では全くないいちタレントに過ぎませんでした。
タレントは個人事業主であってジャニーズ事務所の社員ですらないのです。
そう考えた場合、東山さんは加害者よりむしろ被害者側に近い存在と言えますし、実際に被害者になり得る可能性もあったものと思われます。

一部報道で東山さんがセクハラの加害者だと報じられているため、東山さんをジャニー喜多川とそう変わらない存在と考える人もいるようですが、この点にも疑問が残ります。
ジャニー喜多川から被害を受けたと証言している人は数十人にも及び、事件には確実性があり悪質性も高いと言えますが、東山さんのセクハラ行為については個人が書いた暴露本に記述があったに過ぎず信憑性に相当の疑問が残るのです。
そもそも東山さんが行ったとされる行為も、明らかな性犯罪をしているジャニー喜多川と違い、悪ふざけの延長でしかなく大きな差を感じます。

こういった状況があってもなお、東山さんを叩くメディアがあります。
しかし、50年以上もジャニー喜多川による性犯罪の問題を放置してきたのが日本のメディアであり、その間、何度も何度もこの問題は提起されてきたはずです。
にも関わらず、実際の加害者であるジャニー喜多川と隠蔽体質を作り上げた藤島メリー泰子(ジャニー喜多川の姉でジャニーズ事務所の元副社長)が亡くなるまで、あるいは海外の大手メディア(BBC)が報道するまで、この件を報じてこなかったメディアに問題がないとは言えないと思います。
むしろ積極的にジャニーズの所属タレントを起用していたマスコミも多く、メディアにも大きな責任があると言わざるを得ません。
そして、この問題を放置していたのはメディアだけでしょうか?
普通にジャニーズ所属のタレントが出演するテレビを見たり、ジャニーズグループの発表した音楽を聞いたり、ジャニーズのタレントがCM出演している商品を積極的に使っていた人たちにも責任の一端がないとは言い切れないと私は思います。
そう考えた場合、日本国民全体が今問題の加害者とも考えられ、日本国内にこの問題を叩ける人間はそういないように感じます。

かつて構造計算書を偽る耐震偽造事件があった際、メディアも国民も政治家までもが関連した建設会社や検査会社などを総叩きし、別件逮捕により関係者を軒並み逮捕しました。
しかし実際に裁判をしてみると建築士である姉歯秀次氏個人の犯罪であって、耐震偽装では姉歯氏以外は全員無罪という結果になっています。
オウム真理教が起こした松本サリン事件でもメディアは第一通報者の河野義行さんを犯人と決めつけて報道し、実際に河野さんは警察から厳しい取り調べを受けたそうです。
大きな事件が起きた際に、国民全体が怒りに任せて誰かを批判するということは度々起こります。
こういった国民の暴走が起きているときは正しい判断ができていない可能性が高く、現在の状況もそれに近い気がしてなりません。

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