平昌オリンピックのフィギュアスケート女子シングルは、
金メダル:アリーナ・ザギトワ選手(個人参加、ロシア)
銀メダル:エフゲニア・メドベージェワ(個人参加、ロシア)
銅メダル:ケイトリン・オズモンド(カナダ)
という結果となりました。
ザギトワ選手は歴代2位の239.57点、メドベージェワ選手は歴代3位の238.26点という高レベルの戦いで、世界中から賞賛の声があがっています。
平昌オリンピックの結果を受け、フィギュアスケート女子シングルの歴代得点は、以下の通りとなりました。
1位:エフゲニア・メドベージェワ(241.31点)
2位:アリーナ・ザギトワ(239.57点)
3位:エフゲニア・メドベージェワ(238.26点)
4位:アリーナ・ザギトワ(238.24点)
5位:エフゲニア・メドベージェワ(233.41点)
6位:エフゲニア・メドベージェワ(232.86点)
7位:エフゲニア・メドベージェワ(231.21点)
8位:ケイトリン・オズモンド(231.02点)
9位:エフゲニア・メドベージェワ(229.71点)
10位:キム・ヨナ(228.56点)
※太字は平昌オリンピックでの得点
かつて世界1位だった韓国のキム・ヨナさんの得点は、今回の平昌オリンピックにて10位までランクダウンしてしまいました。(個人としては4位)
しかし韓国では、今回金メダルを獲ったアリーナ・ザギトワ選手や銀メダルを獲ったエフゲニア・メドベージェワ選手と、過去のキム・ヨナさんの演技を動画や画像を使って比較して、キム・ヨナさんのほうが優れているという結論を発表している人がいて、それが人気になっているそうです。
更には、キム・ヨナさんは他の選手とは違い伝説クラスの選手であるなどと主張する人まで現れています。
現在のフィギュアスケートの得点方式には問題もあるでしょうが、記録で勝っている人よりも劣っている人を優れているなどという主張は、100mを9秒5で走る人より10秒で走る人のほうが早いと言っているなものです。
このように、韓国ではキム・ヨナさんに対する”信仰”が余りにも強すぎるのです。
キム・ヨナさんと同時期に活躍した日本の浅田真央さんに対しても、現役時代から
キム・ヨナのほうが圧倒的に勝っている
浅田真央などとはレベルが違う
などという主張が、韓国では日常的にされていました。
確かに、出場したオリンピックでは2回共キム・ヨナさんが浅田真央さんに勝っている事実はありますが、日本人の多くは浅田真央さんよりキム・ヨナさんのほうが圧倒的に勝っていたとは思っていないでしょう。
ということで、浅田真央さんとキム・ヨナさんの比較をしたいと思います。
国際スケート連盟は、ランキング算出ポイントから実質的にフィギュアスケートの大会に対し格付けを行っており、大会の序列は、
1位:世界選手権
1位:オリンピック
3位:欧州選手権/四大陸選手権※
4位:GPファイナル
※欧州選手権と四大陸選手権は地域別の選手権のため、選手は片方しか出場することはできない
とされています。
意外なことに、オリンピックと世界選手権は同格とされており、実際、世界チャンピオンと呼ばれるのは世界選手権の勝者のほうなのです。
この国際スケート連盟が定める上位4位の大会成績(メダル獲得)について、浅田真央さんとキム・ヨナさんの成績を比較します。
世界選手権
浅田真央:金3回、銀1回、銅1回
キム・ヨナ:金2回、銀2回、銅2回
オリンピック
浅田真央:銀1回
キム・ヨナ:金1回、銀1回
四大陸選手権
浅田真央:金3回、銀2回、銅1回
キム・ヨナ:金1回
GPファイナル
浅田真央:金4回、銀2回
キム・ヨナ:金3回、銀1回
以上のように、オリンピック以外では浅田真央さんのほうが高い実績を残しています。(世界選手権は同レベル)
浅田真央さんとキム・ヨナさんは同い年ですが、選手としてのピークが若干ズレており、浅田真央さんは4年に1回のオリンピックに選手としてのピークが合わなかった言われています。
フィギュアスケート(特に女子シングル)では、成長期などによる選手としてのピークが成績にかなり影響するとのことです。
以上の結果があるからといって、浅田真央さんがキム・ヨナさんより勝っているとは言いません。
実際問題として、世間がもっとも注目するのはオリンピックですし、選手的にも『オリンピック>世界選手権』という認識を持っていることは間違いありません。
オリンピックでの対決で2回とも勝利し、直接対決でも9勝6敗と勝ち越し(浅田真央6勝、キム・ヨナ9勝)、個人の最高得点でも浅田真央さんの216.69点に対してキム・ヨナさんは228.56点なのですから、浅田真央さんよりキム・ヨナさんのほうが勝っていたことは間違いないでしょう。
しかし圧倒的に勝っていたということはなく、国際大会の実績を考慮すれば、ほぼ同レベルの選手と言えるのです。
にもかかわらず韓国人は、こういった事実を受け付けず、ひたすらキム・ヨナ信仰を推し進めています。
それはなぜかというと、キム・ヨナさんは、
韓国人フィギュアスケーターで唯一のオリンピックメダリスト
だからです。
実は、韓国ではキム・ヨナさん以外にフィギュアスケートのオリンピックメダリストは出ていません。
一方、日本では浅田真央さんの他にも以下で紹介する5人(6回)のオリンピックメダリストがいます。
1994年:伊藤みどり(銀)
2006年:荒川静香(金)
2010年:高橋大輔(銅)
2014年:羽生結弦(金)
2018年:羽生結弦(金)、宇野昌磨(銀)
更に世界選手権では、
【男子シングル】
1977年:佐野稔(銅)
2002年:本田武史(銅)
2003年:本田武史(銅)
2007年:高橋大輔(銀)
2010年:高橋大輔(金)
2011年:小塚崇彦(銀)
2012年:高橋大輔(銀)、羽生結弦(銅)
2014年:町田樹(銀)
2015年:羽生結弦(銀)
2016年:羽生結弦(銀)
2017年:羽生結弦(金)、宇野昌磨(銀)
【女子シングル】
1979年:渡部絵美(銅)
1989年:伊藤みどり(金)
1990年:伊藤みどり(銀)
1994年:佐藤有香(金)
2002年:村主章枝(銅)
2003年:村主章枝(銅)
2004年:荒川静香(金)
2006年:村主章枝(銀)
2007年:安藤美姫(金)、浅田真央(銀)
2008年:浅田真央(金)
2009年:安藤美姫(銅)
2010年:浅田真央(金)
2011年:安藤美姫(金)
2012年:鈴木明子(銅)
2013年:浅田真央(銅)
2014年:浅田真央(金)
2015年:宮原知子(銀)
【ペア】
2012年:高橋成美&マーヴィン・トラン(銅)
と多数の人がメダルを獲得しており、日本人にとって国際的なフィギュアスケート大会で自国の選手がメダルを獲得することは、特別なことでなくなっています。(むしろ最近はメダルを獲るほうが普通になってきている)
一方、韓国では世界選手権でもメダルを獲得した選手はキム・ヨナさんのただ1人なのです。
このような事実から、韓国ではキム・ヨナさんの実績や演技を過剰に評価しているものと思われます。
しかし、あまりにも現実を受け入れずに韓国人がキム・ヨナさんを崇拝していると、今回のオリンピックで1位2位を独占したロシアなどを中心とした国際社会から、大きな批判を浴びてしまうかもしれません。
キム・ヨナさんが女子フィギュアスケートにおいて偉大な選手であったことは認めますが、韓国人はキム・ヨナさんに対してあまりも現実離れした評価はせず、事実を伴った評価をしてもらいたいと思います。
- 日本人における平均英語力の実態
- サッカーの大陸選手権大会は同時に開催するべきではないだろうか?
- 韓国スポーツ低迷の正体
- 自国のスポーツ選手の実力を見誤る韓国人について
- 日本の長期デフレ経済は人類社会の進化である?
- 日本と韓国のスポーツで自国に不利なジャッジがあった際の報道比較
- サッカー日本代表はAFCからUEFAへ移籍せよ!
- サッカー日本代表の今後の展望
- 原発処理水にみる日本にとっての水の価値
- 外国人には理解出来ない日本語の数え方と助数詞
- 日本と韓国の歴史教育比較
- 日本の文化財をコンクリート造だと指摘する韓国人について
- 日本人が理解していない治安が悪いことの本当の意味
- 日本の治安に疑問を呈する韓国人の矛盾
- 日本人は視野が狭いのか?
- 韓国人の身長が高くなっている理由を考察した結果見えてきた問題
- 日本人の海外(外国)に対するイメージとパスポート保有率について
- DJ SODAのセクハラ被害に対する日本人の反応に感じた違和感
- 福島第一原発の処理水に対する韓国人の批判が的を射ていないことについて
- 大谷翔平の怪我に対する外国人と日本人の捉え方の違い
コメント
キムヨナの演技は嫌いだったな。顔芸で滑る選手は、魅力ないんだよね。
日本人で言うと、宮原のビックリ顔とかマリンのわざとらし笑顔とか。
友野君の今季のフリーとか舞依ちゃんのミッションは何回でも見たくなるけど。