アメリカのトランプ大統領が、デンマークの自治領であるグリーンランドの領有を強く主張し、海外の反応サイトでも話題になっています。
しかし、アメリカ、とりわけトランプ大統領によるグリーンランドの領有が、無理すぎる理由が3つ存在しますので、以下で解説していきます。
理由1、環境問題
現在、グリーンランドが直面している最大の問題が環境問題です。
グリーンランドは地表の8割を氷で覆われているのですが、近年、この氷がどんどん溶けており、世界で1番氷が溶ける場所と称されているのです。
しかしトランプ大統領は環境破壊に懐疑的で、先日も国連の場で地球温暖化を史上最大の詐欺であると演説していました。
このような人物が大統領として選ばれる国に、自分たちの土地を任せたいと思うグリーンランド住民は、決して多くないと思われるわけです。
理由2、人種問題
トランプ大統領と言えば、“アメリカ・ファースト”という自国第一主義をスローガンに選挙で戦い勝利しました。
また、白人至上主義的な思想も見え隠れする人物でもあります。
一方、現在におけるグリーンランドの人民は、約9割がカラーリットと呼ばれる先住民で、これはアラスカなどの先住民と同じく、昔の区分で言うところのモンゴロイドにあたります。
そのため、グリーンランドがアメリカに支配された場合、グリーンランドの住民が軽視される可能性があり、住民の警戒心が強くなるのも当然と言えるわけです。
理由3、NATOの存在
トランプ大統領は、アメリカによるグリーンランド領有の理由を、中国やロシアによる脅威から守るためとし、先日も『中国とロシアの船舶がグリーンランド周辺海域にうじゃうじゃいる』と発言していました。
しかし、デンマークの自治領であるグリーンランドもNATOの一部分なのですから、中国やロシアの船舶が問題を起こすのならNATOとして対応すればいいだけの話で、当然、アメリカもNATOの一員なのです。
NATOという世界最強の軍事同盟の支配下にあるグリーンランドを、中国やロシアが狙っているからといって、わざわざアメリカが領有する理由は、現状、皆無に等しいと言えます。
そもそも多数の国が、中国やロシアの船舶がグリーンランド周辺をうろついているような事実はないと証言しており、トランプ大統領の発言に対する信憑性も疑わしくなっています。
もし、中国やロシアがグリーンランドを狙っていると主張するのなら、トランプ大統領は、その根拠を示す必要がありますが、関税問題のときも日本はアメリカ産のコメに700%の関税をかけていると根拠のない主張を最後までしていたぐらいですから、今回もまともな根拠などないのでしょう。
仮に、グリーンランドの住民を懐柔させ領有を認めさせたとすれば、それはロシアによるクリミア半島編入と同じことですし、軍事力を使っての支配なんて話になれば、それはイラクがクウェートに攻め入った湾岸戦争や現在のロシアによるウクライナ侵攻と同じことで、NATO分裂の危機を招きます。
今後、トランプ大統領による一連の暴走については、司法がストップできるのかに注目が集まるかもしれません。
関税については、近日中にアメリカ国内での法的な最終判断が下される模様ですが、その結果がどうであれ、今後の国際情勢の先行きは不安定化していく可能性が高くなっています。
現状で考えられる唯一の救いは、アメリカ大統領の任期が4年しかないということだけでしょう。
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