山上徹也容疑者に対する同情と境遇に対する政治的責任

政治
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安倍晋三元首相を襲撃した山上徹也容疑者の詳しい過去が次第に判明してきました。
このことに関して、以前の記事を一部修正する必要性があったのですが、一層のこと新しい記事を書いたほうが早いと思い、この記事を書いている次第です。

現在、SNSなどでは山上容疑者の境遇に対し同情する声が増えています。
殺人を犯した人物を同情することに違和感を覚えつつも、山上容疑者の境遇を知れば知るほど同情心が拭い去れないものを感じるのです。
そんな山上容疑者の境遇を紹介していきますが、まずは統一教会(現名は世界平和統一家庭連合)に入信し自己破産した山上容疑者の母親の境遇を紹介します。

【山上容疑者の母の人生年表】
??年:弟を交通事故で亡くす
84年:夫(容疑者の父)が自殺
??年:息子(容疑者の兄)が小児がんとなり右目を失明
91年:統一教会入信し多額のお布施を始める
02年:自己破産

山上容疑者の母親は、若い頃に小学5年生の弟を交通事故で亡くし、結婚した相手は子供が小さい頃に自殺してしまいます。
更に子供の1人が小児がんを患い左目を失明と、あまりに不遇の人生を歩んでいるのです。
こういった不遇な人生の救いを宗教に求めていったことも、否定することはできないでしょう。

続いて、山上容疑者自身の境遇です。

【山上容疑者の人生年表】
99年:経済的な理由で大学入学を残念
02年:自衛隊に入隊
05年:兄妹に保険金が渡るようにと自殺を試みるが未遂に終わる
??年:FPや宅建の資格を取るが、良い職に付けずにブラック企業で働く
15年:兄が自殺
20年:派遣労働者に

山上容疑者は、幼い頃に父親が亡くなり、1人親となった母親は宗教にのめり込んでしまいます。
その結果、次第に家計が苦しくなり、奈良県内有数の進学校に入学したにも関わらず大学に進学することができませんでした。
更に就職氷河期の影響をもろに受け、FP(ファイナンシャル・プランニング技能士)や宅建(宅地建物取引士)などの国家資格を取得しながらも、ブラックな職種と名高い家電販売員として働いていたとのことです。
その後は職を転々とし、2年前からは大阪の人材派遣会社に登録してフォークリフト作業に従事していたそうです。

以上のように、山上容疑者の母親が人生を悲観し宗教に走ってしまったことも、その息子として生まれた山上容疑者が宗教に対し強い恨みを持ったことも、理解できる部分があるわけです。

そして、安倍元首相と統一教会に関係があったことは、統一教会の被害弁護団も先日の記者会見で認めていました。
更に第一次安倍政権で首相秘書官を務めた井上義行参議院議員(今回の参議院選挙で自民党から当選)は、統一教会との関係が極めて深いとされ、統一教会の幹部は井上議員が統一教会の信徒であると発言しています。(井上議員は信徒であることを否定)
また、山上容疑者の人生が成人後も好転しなかった点には政治にも大きな責任があり、この間にもっとも長く国のトップに就いていた人は安倍元首相に他ならないのです。(次いで長かった小泉政権下でも安倍元首相は重要な役職に就いていた)

私は、小泉政権か、あるいは第二次安倍政権から、自民党を中心とした政権が弱者に対し冷たくなっていることを感じていました。
ある程度の弱者は面倒を見るが、本当の弱者は切り捨てるような感覚があるのです。
菅義偉前首相は、新型コロナウイルスで生活に困窮した人に対して『最終的には生活保護がある』と発言し、大きな批判を浴びました。
この発言には、生活保護すら受けられないような弱者は切り捨てるという思考が見え隠れしているように感じます。
生活保護者に対しては、近年、過剰な批判や批難をする人が増えていますが、このようなことをする人と自民党の支持者はかなりの部分で重なっているようにも見えます。

山上容疑者の母親のようなひどい境遇の人を社会が救うことができず、問題があるとされる宗教に救いを求めてしまったことには、政治的な責任もあったはずです。
政教分離の問題についても、公明党と長年に渡って協力関係を築いている自民党が、問題解決に積極的だとは到底思えません。

山上容疑者が安倍元首相を襲撃した理由の大半は、自身の家庭を崩壊させた統一教会に対する恨みなのでしょうが、山上容疑者親子の境遇を救えなかったことについては、政治的な責任も大きかったと思います。
そしてこのことが、国の元トップに銃口が向けられた遠因になっているように感じます。

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