昨日、安倍晋三元首相が参議院議員選挙の街頭演説中に元自衛官の男に改造銃で撃たれ死亡しました。
このことは当然、海外でも大きな話題となっています。
安倍元首相は良くも悪くも注目を浴びる総理大臣で、総理大臣の在任期間も歴代最長を誇っていたため、海外ではその後に誕生した総理大臣よりも『日本の総理大臣=安倍晋三』というイメージが強かったものと思われます。
そんな安倍元首相が銃殺されたという事実は、日本のイメージに悪い影響があるかもしれません。
実は、日本の総理大臣経験者が暗殺されたケースは安倍元首相で7人目となります。
銃社会が浸透し犯罪率の高いというイメージのあるアメリカですら、以下の4人の大統領しか暗殺という形で死亡したケースはないにも関わらずです。
第16代のエイブラハム・リンカーン
第20代のジェームズ・ガーフィールド
第25代のウィリアム・マッキンリー
第35代のジョン・F・ケネディ
アメリカでは今日まで45人の大統領が誕生しているので、暗殺された人の割合は45人中4人となり、その全てが大統領在任中の出来事でした。
正確には言えば、ジェームズ・ガーフィールドとウィリアム・マッキンリーの2人は、医療上の不手際もあっての死去となっています。
大統領経験者が不遇の運命を遂げるイメージの高い韓国では、第5代から第9代まで大統領を務めた朴正煕の1人だけが暗殺され、割合は13人中の1人です。
一方の日本は、
初代の伊藤博文
第19代の原敬
第20代の高橋是清
第27代の濱口雄幸
第29代の犬養毅
第30代の斎藤実
第90代と第96から98代の安倍晋三
と7人の首相経験者が暗殺されています。
伊藤博文、高橋是清、斎藤実、安倍晋三の4人は首相退任後の暗殺で、濱口雄幸は銃撃された9ヶ月後に、その傷が原因で死去しました。
日本の首相経験者は64人なので、64人中7人と1割以上の人が暗殺により命を落とした計算になり、これは人数・割合ともに上記したアメリカや韓国で起こった大統領の暗殺事件以上の数字となっています。
安倍元首相以外の人は戦前(第二次世界大戦前)の話であるため今と状況は違いますが、アメリカも韓国も戦後に暗殺されたのは1人だけであることは同じなので、やはり日本のほうが国のトップ経験者が暗殺されるケースが多いということです。(韓国は大統領制度が出来たのが戦後以降である)
日本は治安が良いというイメージが国際的にとても強いのですが、暗殺された首相経験者の人数を考えると、このイメージは少し崩れてしまうのかもしれません。
こういった日本にとっての不都合な事実が、新型コロナウイルス収束後の日本観光業に悪い影響を与える可能性も考えられるのです。
なにはともあれ、今は安倍元首相の冥福を祈りたいと思います。
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