現在、日本の保守主義者を中心に、韓国と北朝鮮が統一したら朝鮮半島全体が北朝鮮のような国となり、日本にとって危険だという主張がなされています。
俗に言う朝鮮半島の『赤化統一』という主張です。
現在の韓国大統領である文在寅の出身政党である『共に民主党』を含む韓国の左派政党は、北朝鮮と連邦制のもとで統一することを1つの目標としていますが、もしこの連邦制が実際に起ったら、朝鮮半島は北朝鮮主導のもと統一するというのです。
理由はこうです。
1、韓国・北朝鮮の連邦制統一国家の成立
2、統一国家内で選挙が実施
3、韓国側は与党と野党で票が割れる(投票率も低い)
4、北朝鮮側は金政権をみんな支持(投票率も高い)
5、結果、金正恩が国家主席となり『赤化統一』が完遂される
理屈はわかります。
しかし、そんなことはまず起きないと私は断言したいと思います。
その理由はいくつかありますので、以下で説明します。
まず第一の理由は、韓国と北朝鮮の経済規模が圧倒的に違うという点です。
ドイツを例にしてもそうですが、過去の統一は経済規模が大きいほうが主体となって実施されてきました。
そのため韓国と北朝鮮が統一するのなら、当然、韓国が主体になって統一されるはずです。(ほぼ韓国が北朝鮮を吸収合併する形)
第二の理由としては、北朝鮮民は金政権を支持することに懐疑的な点です。
平壌などを見ているとわからないですが、脱北者の話によると北朝鮮の地方はとても貧しく、末端の兵士などはまともに食事もできない状態なので、このような人達は金政権を支持していないと思われるのです。
もし、北朝鮮の人たちが一丸となって金政権を支持しないとなれば、北朝鮮の倍の人口を誇る韓国側の政党のほうが圧倒的に有利となり、赤化統一は果たせません。(韓国の左派政党が金政権を支持したら話は別だが、さすがにそれはないと考える)
更に統一後に韓国企業が経済支援して北朝鮮の地方民の生活が良くなれば、当然、金政権より韓国側への支持が上がります。
結果、金政権は支持を失い、赤化統一どころか南化統一(韓化統一)がなされるのではないかとも思えます。
もし赤化統一のチャンスがあるとしたら、北朝鮮国民の民主主義を嫌悪するマインドコントロールが解けていなく、また金政権に対する恐怖心も残っている1回目の選挙のときだけで、その1回で金正恩が国家主席になり、その後ナチスがやったように自分たちの思うがままに政治システムを変えれば赤化統一は果たせるかもしれません。
しかしそんなことを今の時代にやったら、それこそ国は終わります。(戦争で潰される)
いずれにせよ、『赤化統一』などは夢物語だと思います。
韓国と北朝鮮の統一が起こった場合、何が起きるかは不確定要素が大きく想定することは難しいですが、日本の近隣に戦争中の国家や核開発をする国家がなくなることは、日本にとってプラスに働くことも多いでしょう。
ですので日本人もあまり極端な主張せず、冷静な判断のもと意見を言ってもらいたいと思います。
- 競馬(公営ギャンブル全般)は儲からないのでやるだけ無駄という話
- ロシアの脅威がなくなる方法④ 選挙による政権交代
- ロシアの脅威がなくなる方法③ 共和国の独立
- ロシアの脅威がなくなる方法② 軍事クーデター
- ロシアの脅威がなくなる方法① ロシア国民による民衆蜂起
- トランプがアメリカの大統領だったらロシアのウクライナ侵攻は回避できたのか?
- 今後のロシアが進む道は大きな北朝鮮化か?
- 国際社会は今こそ世界大戦を起こすべき!
- プーチンが目指しているのは世界征服? 国際社会はプーチンの暴走をいつ止めるのか?
- ロシアのウクライナ侵攻について一般ロシア人は被害者なのか加害者なのか
- ロシアに対する経済封鎖をした結果訪れる世界
- ロシアによる核兵器使用の可能性を考える
- 戦争と感染症
- ウクライナに侵攻したプーチンの思惑と新型コロナウイルスの流行
- ウクライナの圧倒的劣勢にみる21世紀の戦争
- ロシア・ウクライナ戦争、今後の動向はNATOの動き次第か?
- ロシア軍のウクライナ侵攻に対する本田圭佑の意見について
- ロシア・ウクライナの対立と第三次世界大戦
- 著作権に対するデジタル庁の役目は権利者を守ることではない!
- 三浦瑠麗の思慮が浅すぎる件について
コメント
赤化統一が難しいのは単純に軍事力の違いです。在韓米軍を除いても通常戦力では北に勝ち目がないからです。
経済的な話でいえば、赤化された統一政府の下で北朝鮮人民と融和的な元韓国人が1級市民として存在し、階層社会を形成すれば問題はないのです。端的にいえば、中国における共産党員とそれ以外のような形です。
軍事的ハードルがなければ赤化統一は不可能とはいえません。