医療行政を司る人に感じる高齢者の死に対する意識の低さ

政治
この記事は約3分で読めます。
<スポンサーリンク>

8月19日に少し気になるニュース記事を目にしました。

新型コロナ「第二波がこない」スウェーデン、現地日本人医師の証言 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
「新型コロナウイルス第二波到来」で、不安にじわじわとさいなまれる日本。アメリカからは「死者数15万人超」との発表が海を渡り、1日に7万人を超える新規感染者数が報告されている。だが「都市封鎖せず」と独自路線の新型コロナウイルスソフト対策を貫き...

これは経済雑誌『フォーブス』のネット版記事で、宮川絢子というスウェーデン在住の医師が寄稿しています。
内容は、新型コロナウイルスに対して対策をほとんどしなかったスウェーデンで感染拡大の第二波が起きていないことと、スウェーデンにおける新型コロナウイルスの死亡者はほとんどが認知症や基礎疾患を持った高齢者であるというもので、具体的には言及していないですが、認知症や基礎疾患のある高齢者なのだから亡くなっても仕方ないという感情が垣間見え、人の死に対する冷たさのようなものを感じました。

このような“人の死に対して医師が冷たい感情をもっている”という事件が最近明るみになっています。
それは医師2人による筋萎縮性側索硬化症患者への嘱託殺人事件で、メディアでも大きく報じられました。
安楽死や尊厳死の是非には議論があるでしょうが、この事件を起こした医師の1人がSNSで発信していた内容が、非常に死を軽んじている内容であったことがネットでは話題になっています。
その医師は元医系技官で、妻は元自民党の国会議員だというのですから、国民が受けた衝撃の度合いは相当のものでした。

医系技官とは、医師免許・歯科医師免許を持った国家公務員で、専門的な知識が必要な医療に関わる制度作りを担っています。

医師の免許を持った官僚である医系技官は一部で最強の官僚とも言われ、当然、国内の医療問題を扱う上でもっとも重要な役職となります。
この医系技官だった医師がSNSなどで安楽死を過度に推奨した投稿を繰り返し、事件に関与したもう1人の医師と共に『扱いに困った高齢者を「枯らす」技術』という過激なタイトルの電子書籍まで発売しているのです。

このような事件をみると、人の死に対する意識の低さが労働厚生省内部(医療に関わる部署)に渦巻いている可能性も考えられます。
医師でありながら省庁に入るということは、政治的な関心も強いことでしょう。
そして現在の日本でもっとも懸念されている問題は少子高齢化で、世界一の平均年齢、世界一の高齢化率を誇る日本は、年齢ごと人口区分が極めて歪な状態となっています。
こういった問題について、医系技官になる人は何らかの対策をしなければならない意識が人一倍強いものと想定され、それが結果として高齢者の死に対する冷たい感情に繋がっているような気がしてなりません。
当然、すべての医系技官がそう思っているわけではなく考えは人それぞれですが、世間一般の感覚より医系技官の方々のほうが高齢者の死に対する意識が低い可能性は十分に考えられます。

こういった感情が、新型コロナウイルスの対策にも影響を与えているのではないでしょうか?
新型コロナウイルスは高齢者の重症化率が極端に高く、高齢者に対する殺人ウイルス的な側面があります。
にもかかわらず、日本では新型コロナウイルスの対策がほとんど行われていないのです。
普通の感覚だったら、高齢者率が高い日本では新型コロナウイルスに対してもっとも厳しい対応をしなければいけないはずですが、現実はその逆の状況になっているという現状は、行政の根幹的な部分に高齢者が亡くなることは仕方がないという思想が渦巻いているとしか思えません。

少し深い話でしたが、これは過度な少子高齢化社会が生んだ日本の闇の部分が大きな感染症の流行を前に現れただけで、今度も新型コロナウイルスに関しては日本の闇が見えてくるのかもしれません。

<スポンサーリンク>
ブログランキング

↑ ↑ ↑
更新励みになりますので、毎日の応援よろしくお願いします。

コメント

Translate »