今年の最後に書く記事は明るい話題でと言いたいところですが、やはり新型コロナウイルスについての記事を書かざるを得ません。
新型コロナウイルスの問題が出始めた頃、大阪府の吉村洋文知事が全国的に高い評価を受けていたことを覚えている人も多いかと思います。
しかし私は、当初から吉村知事に危険な匂いを感じていました。
なぜ私が吉村知事に危険な匂いを感じたかと言うと、彼の発言は科学的でないことが非情に多いのです。
その最たる例が、『ポピドンヨード(イソジン)のうがいが新型コロナウイルスの感染防止になる』という発言です。
当然、そんなもので新型コロナウイルスの感染が防げるわけもなく、現在のところ大阪府は人口比別で東京、沖縄に次ぐ第3位の感染者を出しています。
では、どうして吉村知事はこのようなトンチンカンな発言をしたのでしょうか?
それは、彼が弁護士出身の政治家だからです。
政治家を志す人の多くは、政治学や経済学、法律学などを学ぶ人たちで、実際の政治家もこういった大学の学部を卒業した人が多くなっています。
しかし人類の危機は、『ウイルスの流行』、『巨大地震』、『隕石の落下』などといった科学的な事象によって引き起こされます。
津波が迫っている状況下で、経済的な損失をどう抑えるとか、法律的な問題はどうなっているかなんて考えは意味をなしません。
政治家は、このような人類の危機的状況に対して事前準備と事後処理で能力を発するでしょうが、今現在起こっている科学的な危機に対しては根本的に無力なのです。
ましてや政治家の中には、新型コロナウイルスについてどう対応したら次の選挙に勝つかなんて考える人もいるようで、危機意識が著しく低い人も多数見受けられます。
しかし、これは大阪府に限ったことではありません。
政府にしても科学的な発想をできる人が乏しいと常々感じ、そのことは最近の感染者数増加を受けて多くの日本人が意識していることでしょう。
以前、新型コロナウイルスの問題と関連して安倍内閣に理系出身者が1人もいないこと記事にしましたが、感染の流行が起こっているさなかに発足された菅内閣でもその状況は変わっていません。
結局、政治家は科学的な危機に対し適切な対応ができないという問題が根本的にあるわけです。
そしてこの問題は、日本に限らず世界中で起こっている問題かと思います。
どの国でも科学者が政治家になることは少ないでしょうから、多かれ少なかれ上記したような問題を抱えていると想定されます。
実際にアメリカのトランプ大統領やブラジルのボルソナロ大統領が新型コロナウイルスに対し非科学的な発言を繰り返した上で、経済などの問題を優先した結果とんでもない数の死者数を出したことは周知の事実です。
以上のように、新型コロナウイルスの問題解決は政治家が科学的な考えをどれだけも持てるかにかかっているわけですが、国民の多くが血液型で性格が変わるなどと本気で考える国では、そんな期待を持つことすら無意味なのかもしれません。
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