楽天の送料無料化問題と、暴走化するIT企業の経営者たち

社会
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通販サイト大手の『楽天市場』(以下、楽天)が3980円以上の購入で送料を無料にする方針を巡って、公正取引委員会は出店者に不利益を与える可能性があるとして緊急停止命令を出すよう東京地裁に申し立てました。
公正取引委員会がこのような措置を行うことは16年振りとのことです。
一方、楽天は『法律上の問題はないと考えている』とコメントし、送料無料の撤回をしない考えを示しました。

ここ数か月間、話題になっている楽天の送料無料化問題について少し考えていきたいと思います。

まずは、楽天にも出店しているニトリを例に説明します。
ニトリは家具屋なので、ほとんどの商品が3980円を超えます。
大型商品は楽天の送料無料対象外ということですが、組み立て式の家具などは送料無料対象になるでしょうから、該当商品は商品価格に送料を上乗せせざるを得ません。
するとどうなるかというと、店舗とネットで値段変わってしまうのです。
正確には、同じネットでも楽天の価格(送料別価格)だけが高くなる可能性が高くなります。
送料分を含めれば楽天のほうが安くなる可能性もありますが、こういった値段設定に利用者の混乱するはずです。
※ちなみに、ニトリは7000円から送料無料

大型チェーン店が楽天に出店している家電などの製品も、ほとんどの商品が3980円を超えるのでニトリの例と同じような状況になると思われます。
テレビや冷蔵庫は大型商品で送料無料対象外ですが、ノートパソコンなどは、当然、送料無料の対象になります。
カメラ専門店なども、ほぼ漏れなく扱っている商品が送料無料の対象となるでしょう。

今回の楽天における送料無料騒動を聞いて、数百円の日用品をある程度買えば送料無料になるというシステムを思い浮かべる人が多いかと思いますが、実際はその例に該当しない店舗も多数あります。
1個の商品が3980円以上なんてケースは珍しくも何でもなく、ほとんど3980円以上の商品を扱っている店舗も珍しいことではありません。
こういった店舗は、今回の問題をどう捉えればいいのでしょうか?

様々な店舗が参加している楽天は、商品の種類も店舗の構造も千差万別です。
そのため送料に対する考え方も単一的なものではありません。
今回の騒動を受けてワークマンが楽天からの撤退を発表しましたが、今後も自社で通販サイトがある大型店は楽天から離れていく可能性もあるでしょう。
何よりも、ネット上で送料無料で買える商品も実際には配達料はかかっているということを利用者はしっかりと理解する必要があります。

そして楽天にとっての最大の問題は、今回の件について出店者だけではなく購入する側もほとんどが賛成の意を示しておらず、楽天のイメージを悪化させていることです。
なにせ法律を無視してでも(行政とて敵対してでも)、出店者負担で送料を無料にすると主張しているのですから、コンプライアンスが厳しくなった昨今では到底受け入れられる考えではありません。
せめて送料の半分を楽天側が負担するとでも発表すれば、出店者も利用者も、または行政側も納得したかもしれませんが、楽天側は一切送料の負担はしないというのですから、世間からの納得は受けられそうもない状況です。
正直言って、今回楽天がとった行動は、送料がかかることで失う利用者以上に多くの利用者を失ったと思います。

楽天経営者は何を焦っているのでしょうか?

楽天の創業者兼社長の三木谷浩史氏はインタビューなどで、定額制の送料無料化をしければAmazonに勝てないと主張しているそうですが、Amazonはむしろ送料がかかるようにルールを変えてきています。
昔のAmazonは何でも送料無料でしたが、最近は有料会員以外は商品総額が2000円以上にならなければ送料無料にはなりませんですし、そもそも総額2000円以上にならないと買うことができない買い合わせ商品が増えています。
にもかかわらず、楽天は行政側と敵対してまで出店者負担で3980円以上は送料無料にすると言うのです。
ここまでくると経営者の暴走と言ってもいいのかもしれません。
ネット通販において楽天のライバルはいくらでもあり(例えばYahoo!ショッピング)、利用者は何が何でも楽天でなくてもいいのですから、こういったことで一気に顧客が離れる可能性も十分考えられます。

また、今回の楽天の例に漏れず、ここ最近、日本のインターネット事業を支えてきた経営者たちのおかしな行動が目立つようになっています。

運営会社を乗っ取られてしまった、2chのひろゆき氏、
利用者をバカにするような発言をしてドワンゴ(ニコニコ動画)経営陣から外された川上量生氏
毎年数百億円の赤字を出しながらAbemaTVというインターネットのテレビ事業を推し進めるサイバーエージェント(Amebaブログ)の藤田晋氏

などなど、事業を失敗したり先行きが不安になることを進めたりするIT系経営者が多い気がしてなりません。

今回の楽天に関するニュースが報じられた同じ日に、元楽天イーグルスの一場靖弘が自己破産したことをテレビで告白しましたが、楽天も倒産なんてことのないように気を付けてもらいたいと思います。

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