前回の記事では、自民党に対する権力集中の問題を取り上げました。
そんな自民党の中でも、岸信介の親族(正確に言えば岸信介の父親である佐藤秀助の家系)に対する権力の集中は、異常なレベルとなっています。
では、ここで戦後の日本における内閣総理大臣の在任期間トップ10をご覧ください。
【戦後の内閣総理大臣在任期間トップ10】
安倍晋三 :3188日
佐藤栄作 :2798日
吉田茂 :2616日
小泉純一郎:1980日
中曽根康弘:1806日
池田勇人 :1575日
岸信介 :1241日
橋本龍太郎:932日
田中角栄 :886日
鈴木善幸 :864日
※太字は岸信介の親族
戦後の日本では、本人を含め岸信介の親族が3人も内閣総理大臣に就任しています。
そして、そのどれもが長期政権を築いているのです。
ちなみに、名字が違っていてわかりづらいですが、安倍晋三は岸信介の娘方の孫で佐藤栄作は岸信介の実弟です。
この3人を合わせ、およそ20年間も日本のトップに就いているというのですから驚きを隠しえません。
そしてこの3人以外にも、国務大臣を務めた岸信介の親族が存在しています。
【内閣総理大臣以外の国務大臣を務めた岸信介の親族】
岸信介 :外務大臣、国務大臣、商工大臣
佐藤栄作(弟) :外務大臣、大蔵大臣、通産大臣、科学技術長官、北海道長官
佐藤信二(弟) :通産大臣、運輸大臣
安倍晋太郎(娘婿):外務大臣、通産大臣、農林大臣、官房長官
安倍晋三(孫) :官房長官
岸信夫(孫) :防衛大臣
※()内は岸信介との関係
日本の国会議員は世襲が異常に多く、自民党はその中でも特に世襲議員が多い政党ですが、その点を踏まえても岸信介の親族は数多くが国会議員となっており、その誰もが重要な役職に就いているのです。
独裁政権でもないのに、ここまで1つの家計に権力が集中することは本来なら考えられないことです。
そして麻生太郎の義理の父親(妻の父親)は鈴木善幸であり、岸家・佐藤家はこの3人の内閣総理大臣経験者とも親戚関係となっている。
この3人と前記した岸信介の親族である3人の内閣総理大臣を合わせると、在任期間は11,065日となり、30年と3.5ヶ月にわたって日本のトップに就いていたことになる。
岸信介の親族は統一教会との関係性が深く、統一教会の日本支部は、元々岸信介の家の隣にあったとも岸信介の家を貸し出したとも言われています。
もし、この岸家(佐藤家)への権力集中の裏に統一教会の影響があるとしたら、それは一大事です。
事実はわかりようもありませんが、統一教会と岸家の関係は親子三代続いており、岸信介の親族が国の重要なポストに就き続けていることは上記した通り紛れもない現実なのです。
今後、自民党と統一教会の関係を解明することはもちろん、最近あまり取り沙汰されることのなくなった世襲議員の問題も、日本の問題として大いに議論していく必要があるかと思います。
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