新型コロナウイルスについて興味深いデータが出てきた。
フランスにあるピティエ・サルペトリエール病院が調査したところ、喫煙者のほうが新型コロナウイルスにかかりづらいというのだ。

かなり違和感のあるニュースなので、少し考えてみたいと思う。
上記サイトの中で、フランスの状況について以下のように書かれている。
新型コロナの患者343人と軽症の感染者139人を調査したところ、喫煙者の割合がわずか5%で、フランスの喫煙率約35%を大きく下回っていたという。
このデータが、喫煙者の新型コロナウイルス感染が少ないという主張の根幹のようだ。
そして中国に関しては、以下のように書かれている。
中国では感染者1000人中の喫煙者の割合が12.6%という研究結果が出ているが、中国の一般人口の習慣的喫煙者の割合は約26%。
フランスはあまりないが、中国では男女の喫煙率に圧倒的な差があり、2016年時点のデータでは男性48.4%、女性2.9%となっている。もし喫煙者が新型コロナウイルスにかかりにくいのなら、男性の感染率のほうが下がるはずだが、そのような報告はない。
一方、韓国では新型コロナウイルスの感染者に男女差があり、おおよそ男性4に対し女性6となっている。そして喫煙率は、男性31.4%、女性3.4%だ。
この韓国の例を考えれば、喫煙者が新型コロナウイルスに感染しずらいという理論は正しいのかもしれない。
国によって社会性や感染ルートに違いがあるので、もっとグローバルに考えてみた。
2015年におけるOECD加盟国の平均喫煙率は、男性24.2%に対し女性15.5%とそれなりに差がある。しかしWHOが今月18日に行った発表によると、新型コロナウイルス感染者の男女比は男性1.03に対し女性1とほぼ差がないのだ。
このデータを見れば、喫煙者が新型コロナウイルスに感染しにくいという話は矛盾があると言えるだろう。
愛煙家の小説家や漫画家が作中に喫煙者を登場させ、昨今の禁煙ブームに一石を投じるということが多々あるようだが、冒頭のニュースもその類なのだろうか?
ハッキリは分からないが、データは多いほうが正確性を増すので、世界の感染者数とOECD加盟国の喫煙率で得たデータのほうが、1つの病院で調査したデータより正確であろう。
一方、新型コロナウイルス感染者の死亡率については男女差がある。
【新型コロナウイルスにおける死者の男女割合】
中国 :男性64%、女性36%
イタリア:男性69%、女性31%
スペイン:男性63%、女性37%
これは喫煙率の男女比にある程度比例しており、喫煙が新型コロナウイルス肺炎悪化の一因になっている可能性が高いと思われる。
結局のところ、(新型コロナウイルスに問わず)肺炎に対して喫煙が良い効果に繋がるということはなさそうだ。
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