エネルギー資源の枯渇問題と脱プラスチック

自然・環境
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原油や天然ガスといった地下資源は、いずれ枯渇する。シェールオイルやシェールガスというシェール層(頁岩層)からの地下資源採掘技術の向上により期限はかなり伸びたが、いずれは枯渇することは避けられようもない現実だ。

地下資源の枯渇で1番に問題になることは、内燃機関(エンジン)が使えなくなることだろう。内燃機関は自動車を中心に、船舶や飛行機はもちろん様々な場所で使われている現在科学の要と言える存在だ。
自動車については、現在、電気自動車への移行が起きている最中であることは広く知られているだろう。しかし、その電気を作る発電(火力発電)方法で化石燃料が使われているので、問題は根本的に解決されていない。また、今ある自動車を全て電気自動車に替えたら、今度は電池などに使われる貴重な金属(レアメタル)の枯渇が大きな問題になるかもしれない。

さて、最近は夏場に着るTシャツがすぐに乾くようになっていないだろうか?
これはポリエステルという繊維素材の効果によるものだ。また、冬はウインドブレーカーやジャンパーなどが風を通さず防寒に最適となっているが、こちらはナイロンという繊維が使われている。これらの化学繊維も石油から作られるもので、地下資源が枯渇したら生産できなくなってしまう。今さら夏に綿100%の服を着たり、冬に獣の革を使った防寒具を着る生活に人類は戻れるのだろうか?

もっと生活に密着した化石燃料素材としては、ビニール袋などの容器梱包プラスチックがある。スーパーマーケットで何かを買えば、大量の容器梱包プラスチックが自動的に手に入るだろう。この容器梱包プラスチックも石油由来の素材が大半である。
化石燃料が枯渇したら紙の容器などを利用するのか、それとも笹とか竹皮を使うとでも言うのだろうか?セルロースなどは容器梱包プラスチックの有力な代替え素材で既に利用が進んでいる。これらの代替品はいずれも植物由来だが、現在使われている容器梱包材の全てを植物由来のものに替えるとなれば、今度はそれらの素材を生産する土地を確保するため、森林の伐採という問題を招くかもしれない。
ペットボトルは瓶に変えられるかもしれないが、その分、重さが今までの何倍にもなり運搬するエネルギー消費が激しくなってしまうだろう。
それ以外にも、俗に言うプラスチックは、テレビ・冷蔵庫・洗濯機・スマートフォンなどの家電と言われる物のほとんどで大量に使われている。車も飛行機も内装はプラスチックだらけだ。

地下資源の枯渇というと燃料問題に目が行きがちで、燃料の枯渇と同一視してしまう人も多いことだろう。そのため代わりのエネルギー(メタンハイドレードなど)を見付ければ解決すると考える人もいるが、化学繊維やプラスチック素材が作れなくなることのほうが、よっぽど深刻なのだ。
いずれにせよ、地下資源が枯渇したら現在の社会生活のほとんどが崩壊する。前々回に記事で、科学の発展が鈍化してきていると指摘したが、地下資源の枯渇という問題を考えれば、鈍化どころか現在科学は崩壊に近い状況を招くだろう。そして、地下資源の枯渇は遠くない未来に確実にやってくるのだ。

宇宙にまで手を伸ばせば、鉱物資源の枯渇問題は解決するかもしれないが、原油も天然ガスも生物由来であるため、宇宙からは手に入らない可能性が極めて高い。そもそも本格的な宇宙開発が始まるよりも前に、地下資源の枯渇のほうが先にやってくるのが現実かもしれない。
この問題を人類はどう乗り越えるのか、あるいは乗り越えられないのかは、そう遠くない未来に結果が出るはずなので、是非その結末を見届けたいものである。

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