日本のアニメファンは、作中の声優が変わることを極端に嫌う傾向があります。
有名な例では、2005年に20年振りにリメイクされた『劇場版Zガンダム』にて、主人公のカミーユ・ビダンに大きな影響を与える重要なキャラクター“フォウ・ムラサメ”役の島津冴子さんが交代となり、アニメファンの中で大きな話題となりました。
この例には様々な問題があったそうですが、普通に考えてリメイクするまでに20年も経過していたら、声優の年齢とキャラクターの年齢に大きな差が出てしまいわけで、声優の交代もやむを得ないかと思います。
しかしオリジナル作品のファンは、これを頑なに許さないのです。
この気持ちは理解できますし、自分にもそういった部分がないとも言い切れません。
ただ、いくら何でもと思う例があるのも事実です。
具体的には、先月Netflixで公開され話題となった『攻殻機動隊 SAC_2045』の荒巻大輔役を務める阪脩さんは、現在89歳です。
『攻殻機動隊 SAC_2045』を観ていてそこまで大きな違和感を感じたわけではありませんが、89歳はさすがにもう声優として働くような年齢ではないような気がします。
それ以外にも、『サザエさん』のイクラちゃん、リカちゃん、カオリちゃんの声を担当する、桂玲子さんは現在80歳。
キャラクターの年齢が1歳、5歳、10歳ですので、さすがに無理が生じているように感じます。
当然、サザエさん役を務める加藤みどりさんの年齢80歳も気になります。
同じような長寿アニメでいうと、『ルパン三世』で次元大介役を務める小林清志さんも87歳とかなりの高齢です。
このようなレギュラー放送している作品は声優を変えづらいという事情は分かるのですが、『攻殻機動隊 SAC_2045』は14年振りの新作(ARISEシリーズは別の声優)なのですから、高齢となった声優の交代はやむを得なかったように感じます。
ARISEシリーズで声優を変えてファンからの批判が大きかったため二の足を踏んだのかもしれませんが、もう少し声優の交代について考えてもよかったのではないでしょうか?
以上、日本のアニメにおける声優の高齢化と交代問題について考えてみました。
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