今年はまだ7月だというのに、ロシアとウクライナの戦争や安倍元首相の暗殺事件などといった衝撃的な事件が多く、北京で冬季オリンピックが開催されたことなど、はるか昔のことのように感じます。
そんな中で忘れられない今年前半の出来事は、ダチョウ倶楽部・上島竜兵さんの死です。
実は、上島竜兵さんが亡くなった直後に書こうとして書ききれなかった記事が3つあり、四十九日も過ぎたということで、この記事を完成させていこうと思います。
ダチョウ倶楽部は、主に1980年代前半にデビューしたお笑い芸人をまとめた『お笑い第三世代』の一角を占めます。
代表的なお笑い第三世代としては、『とんねるず』、『ダウンタウン』、『ウッチャンナンチャン』がおり、この3組は冠番組・番組MC・ゴールデンタイムのレギュラーなどを数々こなし、ダチョウ倶楽部よりも格が上と思っている人が多いことでしょう。
私自身、いつまでかはそう思っていました。
しかしそれは間違いだったのです。
私には、その考えが間違えだと思った瞬間が明確にあるのです。
それが、2015年4月4日の横浜スタジアムで行われたプロ野球の始球式です。
以下の動画をご覧ください。
映像を見れば分かる通り、球場全体が異常に盛り上がっていることがわかります。
『とんねるず』も『ダウンタウン』も『ウッチャンナンチャン』も、これだけ大勢の人に対して一様に笑いを取ることは不可能です。
特に『どうぞどうぞ』と手を挙げる定番のネタでは、スタジアムのお客さんまでもが手を挙げているのです。
お客さんが手を挙げることは想定していなかったようで、上島竜兵さんが一瞬戸惑っている様子が映像からも見て取れますが、近年おいて、このような大勢の人が自然と参加できるようなネタを持つお笑い芸人は、ダチョウ倶楽部をおいて他にいませんでした。
最近のお笑い芸人は、妙に凝ったネタをしたり、売れるとすぐにMCになって自ら笑いを取ることをしなくなるケースが多く、野球場に集まった人を漏れなく楽しませるようなお笑い芸人は絶滅危惧状態になっているように感じます。
人々を楽しませるというお笑いの基本原理において、ダチョウ倶楽部はお笑い第三世代の中で1番であったと、私は確信しています。
そして、そのダチョウ倶楽部の中心にいたのが上島竜兵さんでした。
そんな上島竜兵さんが自ら命を断ったことは、悲しさとともに強い衝撃を覚えざるを得ません。
ここに、遅ればせながら上島竜兵さんのご冥福をお祈りしたいと思います。
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