第24回参議院議員選挙の結果を踏まえ、安倍政権の実態について少し考えてみたいと思います。
安倍政権(第二期)は、成立以降全ての選挙で勝利を収めるという過去最高レベルの選挙実績を持っていますが、この実績を見極めるため自民党と公明党が連立政権を組んで以降(1999年10月以降)の選挙における、自民党+公明党の議席独占率を調べてみました。
参議院議員選挙
第19回(2001年7月29日) 63.64%
第20回(2004年7月11日) 49.59%
第21回(2007年7月29日) 38.02%
第22回(2010年7月11日) 49.59%
第23回(2013年7月21日) 62.81%
第24回(2016年7月10日) 57.85%
※赤字は安倍晋三氏が自民党の党首として挑んだ選挙
衆議院議員選挙
第42回(2000年 6月25日) 55.00%
第43回(2003年11月 9日) 56.46%
第44回(2005年 9月11日) 68.13%
第45回(2009年 8月30日) 29.17%
第46回(2012年12月16日) 67.71%
第47回(2014年12月14日) 68.63%
※赤字は安倍晋三氏が自民党の党首として挑んだ選挙
以上の結果を見ると、安倍政権以降の自民党・公明党は総じて高い議席独占率を確保しており、国政選挙においては4回連続の圧倒的な勝利を収めています。(安倍政権成立時の選挙も含む)
この事実を素直に解釈すれば、国民は安倍政権及び自民党・公明党の連立政権を支持しているように見て取れます。
しかし、以下にまとめた自民党と公明党が連立政権を組んで以降の投票率を見てください。
参議院議員選挙
第19回(2001年7月29日) 56.44%
第20回(2004年7月11日) 56.57%
第21回(2007年7月29日) 58.64%
第22回(2010年7月11日) 57.92%
第23回(2013年7月21日) 52.61%
第24回(2016年7月10日) 54.70%
※赤字は安倍晋三氏が自民党の党首として挑んだ選挙
衆議院議員選挙
第42回(2000年 6月25日) 62.49%
第43回(2003年11月 9日) 59.86%
第44回(2005年 9月11日) 67.51%
第45回(2009年 8月30日) 69.28%
第46回(2012年12月16日) 59.32%
第47回(2014年12月14日) 52.66%
※赤字は安倍晋三氏が自民党の党首として挑んだ選挙
今回の参議院選挙の投票率は、参議院選挙における過去4番目の低さで、前回は過去3番目の低さでした。
衆議院の方は、前回、前々回と過去最低の投票率を更新しています。
つまり安倍政権は国民から支持されたわけではなく、現在の国民の中にある政治に対する想いは、政治不信であり政治的無関心なのです。
これは安倍政権や自民党・公明党だけの責任ではなく、野党側(特に旧民主党)にも多くの責任があるでしょうが、少なくとも安倍政権は、決して国民の支持によって高い議席数を確保しているわけではないのです。
国民の支持なき政権・政党が、国政の大部分の議席を独占するということはとても異常であり危険でもあります。
このような状況を作った政治家には大きな責任があるかと思いますが、この状況を変えようともしない国民側にも、今後それ相応の責任が付きまとってくることでしょう。
- 松本人志の週刊文春報道で問われるものとは?
- ジャニー喜多川の性加害問題で東山紀之を叩くことは正しいと言えるのか?
- 熱中症で亡くなった人に対する責任は誰にあるのか?
- 最低時給で生活するということ
- 日本経済低迷は誰の責任か? 小島瑠璃子の中国移住にみる現在日本の経済力
- 今の財政状況で日本は戦争ができるのか?
- 防衛費の増額が国防上マイナスになるかもしれないという話
- ミサイル発射によるJアラートや震度3での地震速報は本当に必要なのか?
- 人類最大の脅威は『慣れ』である!
- 統一教会への質問権行使に感じる自民党の自己矛盾
- 鈴木宗男の主張から感じる日本維新の会のヤバさ
- 日本の核武装論に感じる大きな違和感
- 日本の経済が伸びない理由と格差社会
- 安倍元首相の国葬問題について思うこと
- 変化を求めない現在の日本人(特に若者)について
- 大手マスコミが報じない新興宗教の問題
- 新型コロナウイルスに対する勝者と敗者
- 新型コロナウイルスが当たり前にある世界
- 新興宗教に対する問題の解決法を考えてみた
- 子供のスポーツが禁止になる? 規制だらけの社会へ突き進む現人類について
コメント
選挙には 投票率に 縛りなし 北の国なら 百パーセント