田中将大選手の年俸9億円から考える日本の格差社会

経済
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昨日、メジャーリーグのニューヨーク・ヤンキースに所属していた田中将大選手の東北楽天ゴールデンイーグルス復帰が決まり、その推定年俸が9億円であることが大きく話題となっています。
先日も、読売ジャイアンツの菅野智之選手の推定年俸が過去最高の8億円となり話題になっていたのですが、その年俸を更に超えた形となります。
落合博満さんが日本人として初めて年俸1億円※を超えたのは、1986年(実際に貰うのは1987年)のことでしたが、それから34年でプロ野球選手の最高年俸は7倍(推定)に跳ね上がったわけです。
※1987年の落合博満の年俸は1億3000万

一方、庶民の賃金は34年前からどれほど上がったでしょうか?
例えば、落合さんが1億円プレーヤーとなった1986年の大卒初任給平均は144,500円、そして現在(2019年)の大卒初任給平均210,200円ですから、45%ほどの上昇率となります。
物価でみると、デジタル家電などは当時よりむしろ価格が下がっているようにも思えますし、牛丼やうどんなどは当時とほぼ同じ値段で食べれ、高級料理だったイタリアンは庶民の味となっています。
このように、日本はここ30年で物価も平均賃金もそれほど上がっていないわけです。

にもかかわらず、プロ野球選手の年俸は右肩上がりに上昇し続けています。
プロ野球人気が30年前と比べて大きく上がっているのならそれも納得ですが、そこまで日本のプロ野球人気が高まっているという事実はないでしょう。(巨人の一極集中人気がなくなり、当時との比較が難しいが)
つまりプロ野球選手の年俸上昇は日本で格差が広がっているということであり、ある意味その象徴的な事例とも思えるわけです。

更に、日本では税制面においてもこの格差拡大を助長しています。
落合博満さんが1億3000万円の契約を結んだ1986年の所得税最高税率は70%(翌年60%に下がる)でした。
それが、現在は45%まで下がっているのです。
住民税も18%から10%への低下です。
その代わりに新設されたのが、所得が低いほど厳しいと言われる消費税(10%)なのですから救いようがありません。

引用:所得税の税率の推移(イメージ図)- 財務省

上記の図から計算すると、

1986年における落合博満さんの年俸は9700万円ですから、税金が88%徴収され手取りは1164万円となります。(8000万円から最高税率)
2021年における田中将大選手の推定年俸は9億円ですから、税金が55%徴収され手取りは4億500万円となります。(4000万から最高税率)

以上のように、プロ野球選手が手にするお金は35年で40倍弱も上昇しています。
一方、庶民の税率はほとんどど変わっていないので、手にするお金は上記した賃金の上昇分である45%程度しか上がっていないことになります。
本来、賃金面で格差が広がっているのなら税制面で是正するのが政治の役目のはずですが、日本ではなぜか逆なことをしているわけです。

それで日本の経済が良くなっているのならまだしも、30年間も低迷し続けているのが実態です。
これは明らかな財政政策の失敗であり、大幅な政策転換が必要なことは明確かと思います。
所得税の最高税率を上げ消費税率を下げるなり、最低時給を1500円ぐらいまで一気に上げ庶民の所得を上げるなりしないと、日本はいつまで経っても物価が上がらないデフレ経済から脱出できずに経済が低迷し続けるのではないでしょうか?

以上、田中将大選手の日本球界復帰のニュースから、日本の格差社会の問題を考えてみました。

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