私がインターネットを使って何かの情報を調べる際は、当然ですがほとんど日本語で調べます。
しかし日本語で調べきれない情報は、英語や中国語、場合よってはその他の言語を使って調べることもあります。
そのときに役に立つのがGoogleなどを中心としたネット翻訳で、このような機能は誰もが1度くらいは利用したことがあるでしょう。
しかしこのネット翻訳・・・
まるで使えない
のです。
Google翻訳は、2016年の11月頃に機械学習の導入し大幅に精度が向上されたそうですが、それでも未だに実用できるようなレベルではありません。
ネットによる翻訳機能は20年以上も前からあり、更に昨今はAIも発展しているというのに、未だ本格的な翻訳ができないという実態には、昨今の情報技術の発展と比べてもかなりの違和感があります。
近年、AIが将棋や囲碁のプロ棋士よりも強くなったとニュースになりましたが、そのようなゲームの解明よりも遥かに人類が欲している機能である翻訳で、AIはまだまだ成果をあげていないのです。
こういった翻訳とAIについて、以下のサイトなどを参考に私なりの意見を記したいと思います。
・第4回 AIによってコンピュータ翻訳の世界がガラリと変わった
・「他言語を学ばなくてもいい日」は来ない。言語と機械翻訳を改めて考えてみる | アルゴリズム編
以上のサイトの中で、『らき☆すたオモロい』は翻訳できない話がありますが、確かに言語的には滅茶苦茶ですが、日本人ならほとんどの人が何となく理解できることでしょう。(”らき☆すた”は日本のアニメ)
実際に『らき☆すたオモロい』をGoogle翻訳で訳してみたら、
『Lucky Star – Omoro』
と意味不明な言葉に訳されてしまいました。
『”らき☆すた”は、面白い』と、ある程度しっかりとした文法ならネット翻訳でも訳せるのでしょうが、ネットで書かれる言葉は、ちゃんとした文面ではない場合も多々あります。
TwitterやYou Tubeのコメント欄などの短い文章では、以下のような言葉が多く書かれています
・マジヤベー
・このシーンほんとすこ
・○○さん、おつ
・おこなの?
正直、日本人ですら理解できないような言葉もありますが、しかし現実的に使われる会話は、教科書で見られるような会話よりこちらのほうが近いはずです。
実際、『私の名前は太郎です。あなたの名前は何ですか?』なんて会話、教科書の中以外で聞いたことがありません。
AIを使った話し言葉の翻訳には、You Tubeの音声認識を使った自動翻訳機能がありますが、これは文章における翻訳以上に使えず、微妙なニュアンスな言葉の違いなどは完全に翻訳不可能となっています。
微妙なニュアンスと言えば、今回の平昌オリンピックのカーリング女子チームが言って話題となった『そだねー』が頭に浮かびます。
おそらく『そだねー』と本来の言葉である『そうだねー』の違いを、翻訳で表すことはほぼ不可能でしょう。
では、実際にこの『そだねー』を、Google翻訳はどう訳すのか試してみました。
結果は、『That’s right』
意外にしっかり訳せました。
では、『そだねー』、元の言葉である『そうだねー』ではどうでしょう?
結果は、『That’s right』
『そだねー』と同じです。(;^_^A
これでは、日本人がなぜ『そだねー』にハマったのかわかりません。
結局、言語における微妙なニュアンスの違いなどAIには理解できないのです。
もし現在のAIに、人の手を一切使わずに海外映画の翻訳を任せたら、それは酷いものになるでしょうし、今後数十年先でもこの問題は完全に解決することは難しいでしょう。
また『そだねー』という言葉がほんの数日で日本人に広がったように、言葉は思ったより速い速度で代わっていく実態もあるので、このことをAIがどこまで理解できるかも不明です。(”そだねー”が日本で普通の言葉になったわけではないが)
こんな話もあります。
一昨年世界中で流行したアニメ映画『君の名は。』で、男性の体と心が入れ替わった女性が、(入れ替わった体側の)友達と喋る際に使う自分の一人称がよくわからず、
僕→私→俺
と順に聞いていくのですが、これを英語版で全て『I』と訳し、それが逆に面白いと話題になりました。
英語には一人称が『I』しかないので、日本に多数ある一人称は全て『I』としか訳しようがないのです。
このように、国による言葉の文化も知らなければ完璧な翻訳などできません。
昨今、人間社会の全てがAIに支配されるみたいな思想が一部にあり、過度に恐怖心を煽るような状況が見て伺えますが、現実的にAIは翻訳すらもまともにできません。
逆に言えば、人間はそれほど頭の良い生き物であり、または柔軟性を持ち合わせているとも言えます。
以上のように、AIは怖くもなんともなくそもそも大したものですらないので、変に期待などせず、これから先も人間は自己の能力を向上させることを重要視していかなければならないかと思います。
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