八百万の神を信じる日本人と小選挙区制選挙について

政治
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日本人は八百万の神を信じる国民性を持っています。
八百万(やおよろず)とは数字の800万という意味ではなく、とても多く無限に近いという意味です。
日本人の多くの人がそんな多くの神を信じていないと感じるでしょうが、日本人はあらゆるものに対し無意識的に神を見出しています。

例えば『千と千尋の神隠し』に出てきたハクは川の神様でしたが、海や山や川や森や湖などの自然は人間にとってあまり広大であり、これらの自然に神秘性を感じる人は多いはずです。
神社にある巨木や巨石には多くの場合しめ縄が結ばれていますが、このようなものにも日本人は神を見出しているのです。
以前に『トイレの神様』という歌が流行ったことがありますが、このような実質的な“物”にも日本人は神を見出します。
日本人特有と言われる『もったいない文化』も、あらゆる物に神を感じる日本人だからこそ得た文化なのかもしれません。

このような何にでも神を感じる国民性からか、日本人は他国の文化が入ってきた際も、拒否反応を示すより一旦受け入れ認める傾向にあります。
むしろ、他国の文化を自らの文化と融合させ発展させていくのが得意とも言えるでしょう。
一方、キリスト教やイスラム教などの一神教国家は他の文化をあまり認めず、十字軍による異教徒の討伐や、イスラム過激派によるテロ活動など、かなり過激な排斥運動を起こすこともしばしばです。

・・・

さて、本日は第24回参議院選挙の公示日です。
この参議院選挙は、比例代表を除く45区中32区が1人区であり、定数の半数弱が事実上の小選挙区制のもと争われます。
小選挙区は勝ちか負けかをハッキリ決める選挙方法で、勝った一方は全面的に認め、負けた一方は全面的に認めないという手法です。
この小選挙区制は、衆議院でも比例代表を除く選挙区で全面的に採用されていて、現在における日本の国会議員の多くは、この小選挙区制のもと決められています。

私はこの小選挙区制というものが、八百万の神を信じる日本人にはどうにも合わない選挙制度のような気がしてなりません。

片方は全面的に勝利、片方は全面的に敗北という選挙制度は、極めて一神教的思想で、多神教国家の日本人には合わないと感じるのです。
特に日本の国会制度は両議院制なわけですから、どちらか一方は思い切った中選挙区にしても良い気がします。
参議院は定数の問題がありますが、もっと広いブロックを1つの選挙区にしたら中選挙区にできるはずです。
比例代表制が中選挙区の役割を果たしているという考えもありますが、現在の方式では名簿の順番が党の裁量に任されており、比例代表選挙は国民が国会議員を選ぶという選挙制度とは到底言えません。(衆議院の場合)
むしろ、どちらか一方の議院選挙では比例代表制をなくしてしまってもいいかと感じます。
参議院選挙も3年ズレで2回に分かれているのですから、片方は全国区のみの選挙にするなどの思い切った改革をしてもいい気がします。

国民から様々な意見を掬いあげるのなら、衆議院選挙と2回に分かれた参議院選挙を似たような選挙制度で行うのでなく、様々な形式で行ったほうがいいのではないかと思うばかりです。

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コメント

  1. かみかわ より:

    総取りを 比較優位は なぜ悪い 首長選は 比較多数と 選挙区を 領土とすれば 文句なし 陣地決まりて 激戦区で決め 比較多数 絶対多数 全議席 これぞアジアの 民主主義とぞ

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