韓国政府が平昌オリンピックの参加に関する問題について北朝鮮と協議をすることを決めました。
この問題に対し警戒感や不信感を示す日本人が多いようで、公然と韓国の姿勢を非難する人たちもいます。(主に保守勢力)
国際社会の批判を無視し核爆弾や長距離ミサイルの実験を繰り返す北朝鮮に対し、日本、アメリカ、韓国で共同して圧力を与えている時期に、韓国だけが北朝鮮と協議を行えば3カ国の連携が乱れ、北朝鮮に足元をすくれかねないというのが、韓国を批判する人たちの主な主張です。
確かにその主張はその通りでしょう。
しかし韓国側から見れば、そんなに簡単な問題ではありません。
もし北朝鮮との戦争となったら戦場になるのは紛れもなく韓国であり、北朝鮮から距離が近いソウルは火の海なってしまうのです。
万が一、韓国と北朝鮮が戦争した場合、韓国人の死者が数十万から数百万人出る可能性も指摘されています。
そのため、韓国人の北朝鮮との戦争を回避したいという気持ちが日本人よりも遥かに高いのは当たり前であり、北朝鮮との緊張状態を続けることより対話の道を模索することも当たり前と言えます。
そしてそもそもの問題として、韓国人と北朝鮮人は元々同じ民族ですし、共通の国家も持っていました。
それが第二次世界大戦後に起こった混乱や大国の都合で、戦争が起き国が2つに割れてしまったのです。
同じ民族がお互いを殺し合うような戦争など哀しみしかありません。
当然、韓国人は北朝鮮との戦争を望まないでしょう。
しかし、かと言って現在の北朝鮮が行っている政治体制を許容する韓国人もほとんどいないと思われます。
このような韓国人の複雑の感情を、日本人が完全に理解することは難しい作業です。
いずれにせよ、韓国が抱える複雑な背景を無視し、この問題を一方的に批判することはできないと私は考えます。
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