先日、モデルのダレノガレ明美さんが、『AERA dot.』というニュースサイトで薬物使用の疑惑があると報じられたとして大きな話題になっていました。
該当記事の中では単に『X(エックス)』とだけしか記されておらず、私が読んだ限りは個人を特定することはできませんでしたが、読む人によってはダレノガレ明美さんと特定することが可能なようで、その人らが記事を拡散することで結局誰もが『X=ダレノガレ明美』と分かってしまったようです。
この問題に対しダレノガレ明美さんは強く反発し、結局『AERA dot.』は記事を取り下げ謝罪文を掲載。
しかし、ダレノガレ明美さんは謝罪文の掲載位置に不満を述べ、『AERA dot.』はトップページの1番上に謝罪文のリンクを掲載することとなりました。
問題の善悪は置くとして、現在はSNSなどを利用した有名人の発言力が上がり、マスコミの発言力が下がっている様子が見て取れるわけです。
更に、最近は政権の担う人たちや政治家たちがマスコミを批判し、それに支持者が便乗するというケースもよく見受けられます。
世間の顔色が気になるはずの政治家によるマスコミ批判という現象は、今まであまり目立ちませんでしたが、ここ数年は特に多くなってきています。
この現象が良いことなのか悪いことなのかは分かりません。
ただ、マスコミへの過信とマスコミへの批判のどちら側も行き過ぎたら危険なことなので、うまくバランスを保ってもらいたいと思います。
それは23日に自殺した木村花さんについてのことで、母親の木村響子さんが木村花さんが残した遺書の有無や内容をマスコミが報道したとして、Twitter上で批判を行ったのです。
更に、多くの人がこのマスコミ批判を支持し、一種の『マスコミ叩き』が起こっているようなのです。
木村花さんの死はとても悲しい出来事で家族の心情は十分理解しますが、今の状況で木村花さんに関わる報道しないほうが不自然と言えます。
そして木村花さんは一般人ではありません。
表舞台に出る以上、身の回りに起こった出来事を家族だけで納めることには無理があります。
木村花さんには当然ファンも多数いるはずですし、一般人だって大きな関心を持っています。
ましてや、今回の件ではSNS利用の法改正まで検討される大きな問題にまで発展しているのですから、マスコミも報道しないわけにはいきません。
もし今の状況で木村花さんの話題を報道しないというのなら、それはもう日本のマスメディアは死んだも同然です。
実際に報道された内容も著しくプライバシーを侵害する内容ではなく、報道する権利として認められる範囲内だったかと思います。
正直に言えば、訃報なんて誰だって報道したくありません。
しかし、一切の訃報を流さないような世の中が正しいのでしょうか?
そんな国は、北朝鮮よりも酷い秘密主義国家です。
現在の日本の世論は、少しマスコミ批判に寄りすぎている気がしてなりません。
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