新型コロナウイルスの対策に成功した国とその方法

社会
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新型コロナウイルスの流行を収束させると期待されたワクチンですが、ここ最近、効果に疑念の声が挙がっているようです。
アメリカでは、現状もっとも効果が高いとされるmRNAタイプのワクチンを使い接種率もそれなりに高いのですが、感染力の高い変異ウイルス(デルタ株)の流行以降再び感染は拡大し、ここ数日は死者数が1日1000人を超える日も珍しくなくなってきました。
感染者の増え方を見ると死者数はまだピークに達していないと想定され、今後もっと増えていくものと思われます。
アメリカと同じくワクチン接種が進んでいるイスラエルも、死者の数が最大値の半数ぐらいまで上がってきており、(ワクチンを打ちたくない人がいる部分も含め)ワクチンが感染拡大はおろか重症化すらも思ったように防げていない様子が見えてきました。
現状、ワクチンで集団免疫を獲得することはほぼ不可能と想定されており、重症化を防ぐことでコロナに恐怖しない社会を構築するという希望的観測にも疑問の声が挙がっています。
早い話が、新型コロナウイルスはワクチンでは収まらないということです。
最近、感染拡大に対するロックダウンの効果について、やたらと疑問視する島国の首相もいるそうですが、疑問視しなければいけないのは、むしろワクチンのほうかもしれません。

実際に新型コロナウイルスの防疫に成功した国は、いずれもワクチンではなくロックダウンの運用を上手く活用しています。
私は以前から何度も唱えていますが、感染症の拡大を抑え込むには強い対策をどれだけ早くするかにかかっているのです。
最小限の対策で済まそうとすると、どこかの島国のようにダラダラと感染が拡大してしまうことが既に証明されています。

では、ここで新型コロナウイルスの対策に成功した国をいくつか紹介しましょう。

ニュージーランド

ニュージーランドはもっとも新型コロナウイルスの対策に成功した国と言えます。
島国で日本と同じような面積の国ですが、なんと先日は感染者が1人出ただけで全国に3日間ロックダウンを課すなど、感染症対策の基本である早く強い対応がしっかりとできています。

オーストラリア

オーストラリアは何度か感染拡大の波がありましたが、いずれも低い波で抑えています。
ニュージーランドと同じように、首都のキャンベラでは1人の感染者が発見されただけで1週間のロクダウンを実行しました。
そもそもこのキャンベラには1年間以上感染者が0人だったといことで、感染症対策が行き届いていた様子がわかります。
デルタ株の感染拡大により、最大都市のシドニーでは4週間のロックダウンしたそうですが、休業補償などもしっかりとされているとのことです。

台湾

台湾はデルタ株が流行するまで1度も新型コロナウイルスの感染が広がったことはく、その1回も既に抑え込んでいます。

中国

最後に紹介するのが、新型コロナウイルスの発生地となった中国です。
共産党による一党独裁という強権的な政治体制がなせる技なのか、現状、中国は見事なまでに新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込み、今では完全に感染させる側から感染される側へと回っています。
中国の様子を伝える報道を見ると、本当に新型コロナウイルスの対策が徹底していることがわかります。
例えば入国者(帰国者含む)に対する隔離ですが、中国では一緒に入国した家族すらも別々に隔離し、中国当局の監視下に置かれるそうです。
隔離期間も日本の2週間より長い3週間や4週間の隔離となるケースもあるようで、場合によっては国内の移動でも2週間の隔離期間が設けられるとのことです。
移動や宿泊施設の選定は、完全に中国当局からの指示に従わなくてはなりません。

一方の日本は、隔離期間中に食料調達などの理由で買い物に行くことが許されます。※以下補足あり
感染者でない限り行政側が食料を用意することもないので当たり前の話です。
というよりも、日本の入国者(帰国者含む)対する隔離で禁止されていることは何もないと言っても過言ではないようです。
日本の隔離はあくまで“自主隔離”であって、願いベースで監視があるわけでもないので実際ほとんどの人は厳密な隔離をせずに普通の生活に戻っていると思われます。

デルタ株の流行以降、日本の入国管理が徐々に強化され、現在では入国者・帰国者の多くに3日間以上の強制隔離期間が設けられているようです。

中国国内の感染者については、上記した国と同じく感染者が確認されたらすぐにロックダウンを行うのですが、中国のすごいところは世界最大の人口に対してこのような対策を行っている点です。
なんだかんだ言ってニュージーランド、オーストラリア、台湾の3国は人口が少く(ニュージーランド、オーストラリアは人口密度も低い)、感染症対策はしやすかったのですが、人口14億人の中国ではそう簡単に国民全員の統制はできません。
更に島国で外国からの防疫がしやすかった上記の3カ国と違い、多数の国と陸伝いで国境を挟んでいるのに感染者をほとんど出していないことは驚くべき事実かと思います。
逆に言うと、島国なのに防疫ができない国は、行政による感染症対策によほど不手際があるとしか思えません。

世界中のすべての国が中国と同じように対策をすれば、今ごろ新型コロナウイルスは撲滅していた可能性も高く、ウイルスの変異株などといった問題も発生していなかったと思われます。
今でも中国を新型コロナウイルスの発生国ということで批判的する人がいますが、人類が新型コロナウイルスに打ち勝つ手段を中国が示したことは間違いなく、もはや責任のなすり合いに意味はないということです。

まとめると、

ワクチンは思ったよりも効果が上がっていない
対策に成功している国はロックダウンなどといった強い対策を早く行っている

ということで、新型コロナウイルスの流行を収束させるために世界が何をすべきも自ずと見えてくるかと思います。

現在、日本の新型コロナウイルスは感染爆発に近い状況ですが(東京都の陽性率は25%を超え感染者の実数は更に多い)、国のトップがロックダウンの効果を否定し、ワクチンの接種率向上にうぬぼれているているのですから、感染が拡大するのも当たり前な話と言えます。
また、コロナ対策に成功した国が1ミリも考慮に入れていない、医療体制のひっ迫度合いを緊急事態宣言の発出や解除に対するもっとも重要な判断ポイントにするなどとも発言している始末です。
こういった日本の“イカれた対策”は、新型コロナウイルスの対策と同時に経済を回すことを考えているのでしょうが、結果として長期間に渡って感染が拡大し経済にも悪影響を与えるという最悪の結果を招いています。

いずれにせよ、日本の感染対策と現在の感染状況を考えると、何か発想を大きく転換しないといけない時期に来ていると思います。
それが今の政権にできるかと問われると、私には無理なようにしか思えません。

当記事は、新型コロナウイルスのワクチン接種を否定するものではありません。
個人ベースで考えればワクチンには十分な効果があるものと思われます。
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