現在における著作権侵害でもっとも問題なのは、動画サイトへ映画やテレビ番組を違法アップロードする行為かと思います。
そんな動画サイトの中でもYou Tubeはとても巨大なサービスとなっており、著作権を侵害している側のほうが大衆に求められる存在になりつつあるといった矛盾も生んでいます。
実際に、テレビは要らないけどYou Tubeがなくなっては困るなんて考える若者が数多くいるそうです。
ということで、『シリーズ著作権問題を考える』の最後は、日本の動画サイトがYou Tubeに(国内で)勝つ方法を考えていきたいと思います。
現在、日本には『TVer』という民放各局が協力して作ったテレビ番組を見れる動画サイトがあります。
しかし対応している番組が少なく、また公開期限も1週間程度と中途半端な感が否めません。
そんな中途半端なTVerですが、やりようによっては国内においてYou Tubeを超える動画サイトにすることは可能だと思います。
どうするかというと、基本的に民放各局の全番組を永久保存するのです。(ニュースや情報番組などといったリアルタイムに見るべきものは除く)
視聴者的には、見たい番組を見たいときに見れることが理想であり、(録画機能を使わなくとも)既にそういったことは技術的に十分可能となっています。
であるのなら、放送局は当然そうするべきであり、逆にそうしなければ放送業界は廃れていくことでしょう。
誰だって違法にアップロードされた番組より正規にアップロードされた番組を見たいわけですから、民放各局が協力して作ったTVerにはYou Tubeにあるテレビ番組の違法アップロード動画を駆逐する能力があるはずです。
いきなり完璧な対応まではいかなくても、まずは対象番組の増加と期間の延長(1年程度)をTVerには求めたいと思います。
その上で、TVerにおけるCMの在り方も考える必要があります。
現在のTVerは、自社の動画サイトなどといったしょぼいCMばかり流れていますが、これをしっかりと企業広告を流すようにするべきでしょう。
TVerには大手広告代理店も参画しているのですから、そういったことも可能なはずです。
権利や配信期限の関係もあるでしょうが、そこは法改正や関係各位との調整、あるいはCM契約の変更や技術革新でどうにでもなるはずですから、是非クリアしてもらいたいと思います。
そもそも広告の在り方も、単に15秒単位のCMだけではなくバナー広告などといったインターネットで主流となっている広告を貼ってもいいわけです。
TVerでは、なぜかこういった広告が一切でないのですが、広告にも様々な技術革新が起こっているのですから古いCMのスタイルにこだわる必要はなく、様々な広告を用い収益性をしっかり上げるべきです。
また、一部有料サービスなども用いてもいいかと思います。
更に、このTVerに個人の動画投稿を認めるようにします。
こうすることで、ただの視聴者が“参加者”となり、よりコアな視聴者へ変化していくのです。
You Tubeのように収益性がなければ参加者は集まらないと思うかもしれませんが、TikTokなどは収益性とほとんど関係なく流行っているので、そういったことは関係がないかと思います。
上記してきたような改革を行えば、TVerはただのテレビ番組配信サイトではなく巨大な動画サイトとして大きく生まれ変わり、You Tubeの対抗できるようになるはずです。
少なくとも日本においてはYou Tube以上の動画サイトにまで成長する可能性があり、百億円単位の売り上げはすぐにでも見込めるでしょう。
千億円規模の売り上げも個人的には夢ではないと思います。
国内で得た資金を使い、海外に乗り出してもさらなる成長を狙うことも可能かもしれません。
もちろん様々な問題も出てくるでしょうが、そもそも動画サイトは最初から問題だらけで、そんなこと気にしていたら日本でYou Tubeに対抗できる動画サイトなんてできません。
現在ある動画サイト(Netflixのような有料サイトを除き)のほとんどは、違法アップロードにより成長したことは紛れもない事実であり、問題性にばかりこだわって対応が後手後手になってしまうと、日本の動画サイトはどんどん海外のインターネットサービスに侵食されてしまうのです。(既にされている)
現在の日本はインターネットの著作権問題を厳しくする方向へと進んでいますが、もっと柔軟な発想でインターネットを活用し、世界に負けないインターネットサービスを構築する必要があるかと思います。
以上、当記事をもって『シリーズ著作権問題を考える』を終了とします。
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