2014年のAPECが開かれた北京の空は青く晴れ渡っていました。
その理由は、北京近郊の工場を操業停止したからです。
そしてAPEC終了後、北京の空は再びスモッグが覆う空となりました。
いつものように・・・
・・・
近年、中国の大気汚染について話題になることが度々あります。
ニュースなどで伝わる中国都市の映像や画像で見ると、まともに前も見えないほどの濃いスモッグで、正直、本当にそこに人が住んでいるのか疑いたくなるレベルとなっています。
このスモッグは、主に中国東部の都市でよく発生するのですが、その中でも特にひどいのが首都・北京です。
また、中国で発生したスモッグは朝鮮半島にまで達し、中国の工業地帯から近い韓国の首都・ソウルなどは深刻なPM2.5の被害に悩まされていますし、偏西風が南下する冬には日本の九州にまで影響が出てくるほどです。
こちらのサイトを見ると、中国の大気汚染のひどさがよくわかります。
大気汚染などの環境問題は、中国に限らず経済発展をしたほとんどの国で経験をし、日本もかつては光化学スモッグ注意報がよく出されていたことを覚えている人も多いかと思います。
しかし中国の大気汚染の規模は、日本の比ではありません。
現在の中国では、日本で発生したことのないレベルの濃いスモッグが日常的に発生しているのです。
そもそも悪いことは見習う必要はないのですから、中国の工場が環境対策の進んだ現在の技術を積極的に導入すれば、あのような濃いスモッグが街を覆うようなことはないはずです。
現在の日本では、ゴミの焼却1つをとっても環境被害が出ないように工夫や規制がされており、東京などのゴミ処理施設は周囲への排煙の影響を考え、とても背の高い煙突を備えています。
中国では経済発展を急ぎすぎたためか、このような環境対策が後回しとなり、様々な環境被害が発生している模様です。
そしてそもそもの話として、中国は石炭の依存率が高すぎるため、電力のエネルギー体系的にもスモッグが発生しやすい状況にあると言えるでしょう。
ここまでの話を読むと、中国政府は環境対策をほとんど行っていないように思えますが、現在の中国政府は環境問題についてそれなりの対策をしています。
特に2013年以降は様々な対策を打ち出し、問題解決を図っているのですが、その対策が完全に順守されているとは言い難い状況です。
それはなぜかと言うと、中国人は法律を守るという意識が乏しいのです。
行政がいくら規制をしても、市民にその規制を守る意識がなければ意味を成しません。
つまり、中国の環境問題及び大気汚染は、中国人の個人意識の問題であるとも言えます。
そして、やはり経済発展という大義名分のもと、国も完全な規制がはできていない感は否めません。
もし中国の工場が環境対策を完全に行えば、それは製品の値段高騰を招きます。
そのようなことになったら、世界中に広まった中国製の安い製品はなくなり、中国経済が大ダメージを負うことは確実です。
逆に考えると、中国製の安い商品を買っている行為自体が中国の環境汚染を助長している可能性もあり、他国の人間にも責任の一端はあるのかもしれません。
いずれにせよ、本来は目に付きづらい大気汚染があそこまでひどいのですから、おそらく水質汚染や土壌汚染も深刻な問題を抱えているはずです。
このままでは、人はおろかその土地に住む動植物の生態系にまで大きな影響を与え、回復が難しい状態にまで陥る可能性もあります。
そもそもあのスモッグを1度でも見たら、経済どうこう言ってる場合ではないことは誰の目にも明らかでしょう。
おそらくこの問題の解決には、中国政府のみならず、中国企業や中国人の意識から変えていく必要があると思われます。
何はともあれ、他国にまで影響が出ているのですから、中国の方々には早急に対応をしていただきたいと思います。
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