現在流行している新型コロナウイルスのオミクロン株亜種『BA.4』や『BA.5』は、2年前に流行したオリジナルの新型コロナウイルスよりもウイルスの感染力を示す基本再生産数が5倍以上あると言われています。
感染力が5倍なら感染者の数も5倍になるのかと思う人もいるかもしれませんが、そうとは限りません。
基本再生産数とは1人の感染者が何人にその感染症をうつすかを示す数値であり、感染が広がっていく速度を表す数値となります。
では、実際に基本再生産数2の感染症と基本再生産数10の感染症がどうやって広がっていくかを比べてみましょう。
基本再生産数2の感染症は、1人の感染者が2人に感染症をうつし、その2人が更に2人に感染症をうつします。
つまり、
1→2→4→8→16
という2倍増しで感染が広がっていくということです。
これが基本再生産数10ならば、
1→10→100→1000→10000
という具合で10倍増しで感染が広がっていくのです。
基本再生産数が5倍あるということは、感染症が4回に渡り人へうつった時点で、感染者の数が625倍にもなることを示しています。
実際は感染者が増えることによる免疫効果などもあるので、もう少し複雑な計算が必要なのでしょうが、感染力(基本再生産数)が5倍になると感染速度はここまで速まってしまうのです。
実際のBA.4やBA.5の基本再生産数は18.3という数値が示されており、上記した基本再生産数10以上の感染速度を誇ります。
以上のように、BA.4やBA.5が流行し始めたら、もはや新型コロナウイルスの流行をコントロールすることは不可能になると想定されるのです。
オミクロン株のオリジナルであるBA.1の時点で、今まで都市封鎖などを有効的に用い感染拡大を防いでいた台湾やニュージーランドなどの感染抑制が完全に崩壊してしまっているのに、BA.4やBA.5は、そのBA.1の倍近い基本再生産数があると言われているのですから都市封鎖などの手立てはもはや有効とは言えないでしょう。
画像引用:Google検索
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もしBA.4やBA.5といったオミクロン株亜種が流行したら、おそらく人類が対応のしようがないレベルの感染拡大が起こると思われ、そしてそれを回避することも現状を踏まえるとほぼ不可能と想定されます。
実際にそれが起きた場合は、台風のように過ぎ去ることを待つことしか人類にできることはないのかもしれません。
結局、流行初期段階で人類が本気なって新型コロナウイルスに対応しなかったことが痣となったわけですが、今となってはそんなことを言ってもどうしようもなく、ただただ途方に暮れるばかりです。
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