新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2度目となる緊急事態宣言が1ヶ月の予定で発令されました。
このことを受け、実際に1ヶ月後の日本がどうなっているのかを予測してみたいと思います。
まずは、前回の緊急事態宣言と今回の緊急事態宣言の中身を比較します。
前回の緊急事態宣言 | 今回の緊急事態宣言 | |
---|---|---|
範囲(発令初期段階) | 7都道府県 | 1都3県 |
人の接触目標 | 8割減(最低7割減) | 目標なし |
外出自粛要請 | 終日自粛要請 | 夜8時以降の自粛要請 |
休業要請の対象 | 飲食店、映画館、劇場・ライブハウス、スポーツ施設、学習塾、図書館、デパート | 飲食店の時間短縮 |
休校 | 公立は一斉休校 | 休校要請なし |
イベントの扱い | 中止要請 | 最大5000人までなら可 |
以上のように、前回の緊急事態宣言に比べ今回の緊急事態宣言は大幅に甘いものとなっています。
それに加え現在は国民の気持ちが相当緩んでおり、実際に昨日・今日の繁華街における人出は思ったほど減っていません。
GoToキャンペーンなどを行い、政府が国民へ積極的に気持ちが緩むことを促したのですから当たり前の話と言えるでしょう。
現在、東京では連日新規感染者が2000人を超え、神奈川県でもほぼ1000人、全国では8000人に迫る新規感染者が出ています。
今回の緊急事態宣言の対策は飲食店に集中しているわけですが、この感染者数を見れば、もはやそんな次元でないことは誰の目からも明らかです。
結果どうなるのかというと、1ヶ月後も感染者数は思ったほど下がらず、緊急事態宣言は延期される可能性が高いと思われます。(政治的判断で強引に解除する可能性もあるが)
下手をすると、1ヶ月後も感染拡大が全く収まっていない可能性すら考えられます。
※感染者数の増減は、冬特有の気候などにも大きく影響されるものと思われるので明確な予想は不可能
以前にも書いていますが、人を介してどんどんと広がってしまう感染症の対策は、『早く』・『強い』対策が必要で、そうすることで『短い』期間での効果が期待できるわけです。
しかし現在の日本政府が行っている対策は『遅く』・『弱い』ものであり、結果『長い』期間に渡って対策をしなければならない1番最悪なパターンへと突き進んでいるようにしか思えません。
当然、こういった対策では感染者数及び死者数が増えてしまうということが第一の問題なのですが、それ以外の経済的・財政的な負担も大きくなります。
今回の緊急事態宣言では、時短要請に応じた飲食店に1日最大6万円の支給を行うこととなっていますが、こんなことを何ヶ月も続けていたら日本の財政状況が著しく悪化することは明確です。
日本の感染状況を踏まえると、本来、緊急事態宣言を出すべき時期は11月中頃だったと思います。
この時期に『早く』・『強く』・『短い』対策を出していれば、その後の状況は劇的に良くなったはずです。
少なくとも、多くの企業が休みに入り経済的影響の少ない年末年始の2週間ぐらいは緊急事態宣言を出す判断ができたのではないでしょうか?
以上、現在の日本政府の新型コロナウイルス対応には疑問を感じるばかりです。
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