将棋で強い駒といえば飛車と角行(以下、角)の大駒です。
邪道流将棋では、そんな大駒を早い段階で捨てることを推奨しています。
そんなバカなと思うかもしれませんが、大駒は級位者にとってかなり扱いづらい駒なのです。
遠くまで動ける大駒は、戦いが起こっている場所から遠くの位置にいる可能性が高く、読みの見落としというミスを誘発しやすくなります。(特に角のミスが多い)
一方、金や銀は遠くまで動けない分こういった凡ミスが起きづらく、級位者にも扱いやすい駒となります。
おそらく級位者の人なら、中盤以降に飛車や角をタダで取られてなんて経験が何度もあるかことでしょう。
こういったミスは、局面がひっ迫してゴチャゴチャしてくる中盤以降に起こりやすいので、大駒は序盤に捨ててしまって構わないのです。
出来れば2枚変えが理想ですが、角と銀の交換などでも構いません。
前回、級位者は駒得を過度に重視する傾向があると書きましたが、大駒に関しては特にその傾向が見てとれ、級位者は大駒が取れる状況になるとすぐに取ろうとします。
この心理の隙をつくことも、邪道流将棋の基本の1つです。
以下の局面図をご覧ください。
ここから、以下のように進んだとします。
先手は飛車と金の交換で駒損しましたが、銀をあらぬ場所に移動させることに成功しました。
このように、大駒を囮に相手の形勢を悪化させる手を指せることができればいいわけです。
級位者はこのような駒の働きを犠牲にしても大駒を取りに行ってしまうケースが多く、更には大駒を取れたことで自身が有利であるとの勘違いも起こしやすいので、邪道流将棋ではこういった状況を積極的に作っていきます。
以上のように、ミスの起こりやすい大駒なんて序盤の内に相手に渡してしまっていいのです。
飛車≧金≧銀≧角>桂馬≧香車>>>歩
ぐらいの感覚となります。
※今回は三間飛車(局面図は適当)を例にしましたが、このようなことを自分の得意戦法に当てはめて再現してみてください。
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