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ここ数週間メディアを騒がしているニュースといえば、中国・武漢で発祥した新型のコロナウイルス肺炎だろう。この新型肺炎に感染した人は2月20日現在75,000人強、死者数は2,125人に及んでいる。
日本国内では感染者94人死者1人で、その他に横浜の大さん橋に停泊し入国拒否状態の豪華客船ダイヤモンド・プリンセス号に634人の感染者が発生している。(内2人が下船して治療を受けたが死亡)
新型コロナウイルス肺炎の発覚以降、日本では
中国からの入国の拒否
マスクの買い占め・転売
各種イベントの中止
などといった様々な事態を招き、その都度大きく報道され続けていることは既に皆さんもご存知だろう。
この武漢で発祥したコロナウイルス由来の新型肺炎について、少し科学的に考えていきたい。
今回の新型肺炎と同じく冬に流行する感染症としてもっとも有名なものにインフルエンザがある。アメリカでは今季のインフルエンザによる死者数が10,000人をこえているそうだ。
アメリカの人口は3億2,720万人なのに対し、中国の人口は13億8,600万人なのだから、コロナウイルスによる新型肺炎と比べ物にならないほど、アメリカのインフルエンザは猛威を振るっているわけだ。しかもアメリカでは、ここ数年、毎年のようにインフルエンザで10,000人規模の死者数を出しているのである。
しかし日本では、現在も過去もインフルエンザを理由にアメリカからの入国を制限した事例はない。
これは少しおかしくないだろうか?
そもそもインフルエンザは、国内でも年平均で1,000人規模の死者を数え、ここ3年は2,000人を超えている。一方、現在毎日のように報道され続けている新型肺炎による死者数は、ダイヤモンドプリンセス号の分を合わせても現状3人。
今後この数は増えるかもしれないが、1,000人と3人は文字通り桁違いの数字だ。
もし、今回の新型肺炎も過去のコロナウイルス由来の感染症と同じで気温の上昇と共に収まるとしたら、インフルエンザの死亡者数を超えるようなことはまず考えれないだろう。
かつて大騒ぎとなったコロナウイルス由来の新型肺炎『SARS』は、全世界で8,098人が感染し774人が死亡した。しかしその年にインフルエンザでなくなった日本の人は1,174人なのだ。
あれだけ世間やマスコミが大騒ぎをしにもかかわらず、SARSが原因で亡くなった世界中の人の数より、日本国内でインフルエンザで亡くなった人の数の方が多いのでは、対応や報道の在り方に疑問を呈さざるを得ない。
今回の新型肺炎はSARSより感染力が強い様子が見てとれるが、死亡率から考えて毒性は弱いと考えられている。今後の状況は不明だが、いずれにせよインフルエンザに比べて圧倒的に危険ということはないだろう。
私は、なにも今回の新型肺炎が危険ではないとか、注意しなくていいと言っているわけではない。いくらなんでも騒ぎすぎだろうと主張しているのだ。
科学的な見地に立ってに現状を分析すれば、政府・行政もマスコミも国民も今回の件についてはみんな騒ぎすぎである様子が伺える。そんなことに注意をするのなら、毎年インフルエンザに対しても同レベルの注意をするべきだし、更に言えば交通事故にはもっと注意すべきだろう。(2019年の交通事故死者数は3,215人)
飛行機事故を見て飛行機は怖い乗り物だと考える人がいるが、実際の事故率を考えれば飛行機は車よりも遥かに安全な乗り物であることは明確な事実である。これは科学的なデータによるもので疑いの余地などないと言い切ってもよいのに、それでも事故のインパクトなどから飛行機を危険な乗り物と考える人は多くいる。
現在の新型肺炎に対するイメージはこういった類のものと同じで、実際の危険度とイメージする危険度に大きな乖離があると指摘せざるを得ない。
もし、今回の新型肺炎がエボラ出血熱のように死亡率が極めて高い感性症なら最大限の警戒をするべきだが、インフルエンザと大きく変わらない程度なら冷静に対処すべきで、少なくともマスクの買い占め・転売なんてことは絶対にやめるべきだろう。
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