当ブログでは、現在における麻雀ルールの運要素が高すぎるので、競技化するのであればもっと運要素を下げたルールに変更すべきだという考えのもと記事が書かれています。
こういった意見について、既に定まっているルールを変えるなんて不可能だと思う人もいることでしょう。
これがもし将棋や囲碁だったら、私もルールを変えろなんて主張はしません。
将棋が現行のルールに定まったのは戦国時代、囲碁に至っては古すぎてよく分からないほどです。
そんな歴史あるゲームのルールを変更しろなんて言っている人は、よほどの変わり者です。
しかし麻雀(リーチ麻雀)の歴史は、そこまで深くはありません。
日本の麻雀は戦前(太平洋戦争前)に1度大流行し、この際はリーチというルールはありませんでした。(行われていたのはアルシャル麻雀)
戦争が始まり麻雀の流行は下火(雀荘が禁止)となりますが、戦後になると再び人気を取り戻していきます。
このとき行われた麻雀はアルシャル麻雀ではなくリーチを用いた麻雀でした。
このリーチというルールは、中国から引き上げてきた日本兵が広めた、進駐していたアメリカ兵が広めた、戦前から存在していたなど様々な説がありますが、いずれにせよ戦後まもないころに普及し始めたようです。
1952年になると、天野大三という元新聞記者の麻雀研究家が報知新聞でリーチとドラのルールを紹介し、次第と全国的にリーチを用いた麻雀が広まっていきます。
この天野大三という人物は現在に繋がる麻雀のルールを数々と提案し、1957年には一翻縛り、1967年には場ゾロ・裏ドラ・オカなどのルールを発表しました。
裏ドラのルールが一般化したのは1980年頃と言われ、競技麻雀では今でも採用していないケースもあります。
赤ドラについては東京オリンピックの際に作られたという説が有力ですが、一般的になった2000年以降(あるいは1990年代後半以降)のことです。
1996年12月にサービス開始されたネット麻雀『東風荘』には当初、赤ドラはなく、1998年10月に追加ルールとして採用されています。
1995年の年末に始まった有名人による麻雀番組『THEわれめDEポン』は、赤ドラではなく割れ目というルールを用い点数のインフレ化を図りエンタメ性を高めています。
ビデオゲームなどの麻雀ソフトでも、1990年代までは赤ドラは一般的ではありませんでした。
現在は、Mリーグという最高峰とされる麻雀のトップリーグでも赤ドラは採用され、今後はプロ団体の対戦でも広く採用されるのかもしれません。
以上のようにリーチ麻雀は歴史が浅い上、ルールの変更も何度も行われており、現在においても麻雀のルールで変えるべきところがあれば変えてもいい状態にあるかと思います。
特に、競技麻雀は町の雀荘で行われるルールではなく、競技化の見込み(運要素の低下など)があるようなルールに変えていく必要性を強く感じます。
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