麻雀から運要素を減らす⑧ ウマ・オカの調整、または廃止

麻雀の競技性
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今回は、トップ賞(オカ)と順位点(ウマ)について考えていきたいと思います。

まず、今まで書いてきた通り麻雀の半荘1回は76%が運で決まります。
そのほとんどが運で決まった勝負に対し、20000点ものトップ賞(オカ)を与えてしまったら、運の要素を増幅させてしまいます。
20000点のトップ賞とは、子の倍満ツモ以上の点数になりますが、76%が運で決まる半荘1回の結果にここまで大下なさトップ賞は与えるべきではないでしょう。
順位を意識して打つことは必要なのである程度の順位点(ウマ)は必要かもしれませんが、結局1着以外の順位もほとんどが運で決まるので、あまり順位に対する点数のやり取りは控えたほうが良いかもしれません。
現在における競技麻雀団体の主流な順位点は10-30(10000点、30000点)か5-15(5000点、15000点)で、1着から4着まで20000点ずつの差、あるいは10000点ずつの差が付きます。
※ちなみに競技意識の高いと言われる麻将連合μは、4-12の8000点差の順位点となっている。

20000点差といえば子の満貫直撃以上の点差ですが、実際の着順勝負はもっと低い数千点差のことがほとんどで、どんな役でも和了れれば着順が逆転するようなケースもよく目にします。
つまり、20000点差順位点というのは1000点の手が満貫以上の手に変わってしまう可能性があるわけです。
このような点数のインフレは麻雀の運要素を助長してしまいます。
個人的に、順位点は1着から5000点差ぐらいで十分で、1着にはノーテン罰符ぐらいの点数をプラスしてあげても良いかもしれません。
1着から5000点差となると、

1着:7500
2着:2500
3着:-2500
4着:-7500

となりますが、ポイント的に0.5p(500点)単位になり若干細かくなてしまいました。
ということで、多少のトップ賞(オカ)を入れて、数値を整数化するなら、

1着:9000
2着:2000
3着:-3000
4着:-8000

となります。
これなら、1p(1000点)単位になってちょうどいいかもしれません。

ただ、長期のリーグ戦なら、順位点は完全になくし素点勝負だけでも良いと思います。
リーグ戦では同卓していない他の人との総合順位争いになることや、戦う相手などに均一性が保てないことなどがありますが、そのような点を考えると、卓内で起こる細かい点数での順位付けの意味は薄れていくわけです。
意味がよく分からないという人がいるかもしれませんので、例を挙げて若干説明します。

AはBと同卓内で100点差の順位争いをしているが、総合ポイント的にAが争っているのCであり、Cは別卓に対局をしているとします。
私が疑問に思うのは、このような状況のときAがBと行っている100点差の争いって一体何なのかということです。
本来、Aは状況の分からないCとの点数争いをしなければなりません。
Bとの100点差なんてどうでもいいわけです。
Bとの順位勝負のために1000点の手を和了りに行くことは、勝負の質を低めているように感じるわけです。
このような状況では、単純素点勝負の方が理にかなっているとも思えます。
着順優先か素点優先かは議論の別れるところでしょうが、この問題を突き詰めれば、麻雀は、

人(同卓者)との勝負なのか?
牌との勝負なのか?

という点に集約されると思います。
人との勝負に拘るというのなら着順勝負、牌との勝負に拘るのなら素点勝負ということです。
将棋や囲碁には盤上没我という言葉がありますが、これは周囲の様子がわからないほど盤面に集中している状態のことを言い、正に頭脳ゲームの真髄と言えます。
麻雀を頭脳ゲームと捉えるならば、対戦相手のことなど気にせず牌との勝負に集中し、1回の半荘で何点素点を稼げるかという素点勝負を優遇するべきではないかと私は考えます。

少し具体例を出します。

例①
自分以外の3人が激しい点棒のやり取りがあり、オーラスで原点に戻った。
オーラスで、今までほぼ何もしていなかった自分が1000点和了って1着になった。

例②
自分が何度か和了り、ラス前まで10000点加点した。
しかしオーラスで別の人が自分以外の人から跳満を和了り、自分は2着になった。

この例①と例②のどちらに価値があるかと問われれば、私は後者の方が価値が高いと思います。
しかし、10-30の順位点をつければ、前者の方が価値が高くなってしまいます。
運要素という点で考えれば、どちらが実力がない人でも実現可能かということが問題になります。
これは、当然1000点和了るだけのほうが簡単です。
このように、順位点が入ると実力や勝負がかなり歪められるのです。

もう1つ例を挙げます。
東1局に誰かが役満を出和了りしたとします。
このとき、着順の勝負という点では、ほぼトップとラスが決定してしまいます。
役満というかなり運要素の高い手で、2つの順位がほぼ決まってしまうというのは、勝負として如何なものかと思います。
しかも着順が優遇される勝負となれば、役満を和了った人はその後ひたすら着順維持のため守備的な麻雀を打ち、役満を放銃した人は着順を上げるため高い手を無茶に狙うことになるでしょう。
これは麻雀そのものの戦術性をも失っています。
同じ状況でも順位点なしの素点争いなら、役満を和了った人もその後のリーグ戦を考え更なる加点を目指しますし、役満を放銃した人も同じように普通に麻雀をして加点を目指すはずです。
こちらの方が麻雀を競技として考えたとき有意義なのではないでしょうか?
例に挙げた東1に役満というのは特殊ですが、1人浮き1人沈みというのは割りとあるケースだと思います。

おそらく麻雀が他の多くの競技のように1対1の勝負なら、ここまで複雑な状況は生まれず、単純な勝ち負けで勝負を決めることができるのでしょうが、いかんせん麻雀は4人でやるので勝負が複雑になります。
例えば、サッカーや野球やバスケットなどのスポーツは、加点をすれば勝利に近づきます。
将棋や囲碁も最善手を続ければ勝ちに繋がります。
これは、勝負が1対1の形式で行われているためで、自分のプラスが相手のマイナスに直結するのです。
しかし麻雀は1対1対1対1の形式で行われています。
なので、加点しても着順争い的にプラスにならない俗に言う”条件”が出てくるわけです。
それが麻雀の面白いところという意見もありでしょうし、私自身確その通りだと思います。

しかし加点すれば勝利に近づくという競技の根本を著しく損ねては、麻雀の競技性が失われてしまいます。
また、素点勝負にしても条件がなくなるわけではなく、終盤には普通に条件が出てきて(順位点があるパターンよりは緩やかな条件だが)麻雀という勝負の面白さは損なわれないはずです。
なので、長期リーグでは加点すれば優勝(順位アップ)に近づくという、順位点なしの素点勝負が理にかなっていると思います。
トップ賞(オカ)は当然として、結局順位点(ウマ)もなくしたほうが運要素は下り実力勝負に近づくはずです。
着順より素点を優遇すれば麻雀の性質がかなり変わりるかもしれませんが、個人的には良い方向に変わると考えます。

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