麻雀には『流れ論』という、卓上の行いによって運をコントロールするというオカルト的な思考が広く浸透しています。
現在、この流れ論はほとんど冗談半分で言われているだけのように感じますが、昔の麻雀界ではオカルト的な流れ論を本気で考えている人が多数いました。
自分が麻雀を覚えたばかりの頃、麻雀の初歩的な戦術本を買おうと思い本屋に行ったことがあります。
そこには候補になりそうな本が2冊あり、その内の1つがミスター麻雀と称された麻雀界のレジェンドで2018年に亡くなった小島武夫さんの本でした。
どちらの本を買うべきかとパラパラと立ち読みしたところ、小島武夫さんの本はどうやったら流れを掴み手を良くするかみたいなことが書かれていて、当時、小島武夫という人物も流れ論の存在も知らなかった私は、純粋にこの人は何を言っているのだろうと思ったことを覚えています。(当然もう一方の本を購入)
私のようにオカルト的な思想をしない人間にとって、小島武夫さんは単純にヤバい人にしか思えなかったのです。
その後、同級生も同じような流れ論を言っている人がいて、麻雀をする人の正気を疑いました。
それ以降というもの、私は小島武夫さんの言うことが全く信用出来ず、麻雀打ちとして下に見ていたところすらあります。
当然、実際の実力は自分よりも上でしょうが、マインドスポーツ(頭脳系の競技)をするものとして言っていることがあまりに低レベルで信用が出来なかったのです。
現在において、プロ野球選手がうさぎ跳びで下半身を鍛えればバッティング技術は向上すると言っていたら、どんなに実績があっても信用されません。
頭を使う競技なら戦術面の説明は尚のこと論理的であるべきなのに、流れ論で麻雀を説明されたら勉強する気も失せてしまいます。
この流れ論は、オカルトバスターズ(小林剛、村上淳、鈴木たろう)という新世代のプロ雀士が現れたり、ネット麻雀で膨大な牌譜データを扱うことが出来るようになったことで衰退していきます。
特に2004年に発売された麻雀の戦術本『科学する麻雀』の発売は大きな転機になりました。
更に近年はAI技術の発展で麻雀ソフトが強くなり、麻雀ソフトで打牌の検討も出来るため、オカルト的な思考を本気でする人はほとんど存在していません。(少なくともトップレベルのプロ雀士においては)
しかし、今でも麻雀界には流れ論の影響が残っており、ベテランのプロ雀士が解説する際などに鳴きの多用や安い和了りの連続を批判するケースがあるようです。
こんなオカルト的な思考に数十年も支配されていた麻雀界は、頭脳系競技の発展に相当なロスが生じたものと思われ、今後は流れ論やオカルト的思考の根絶を願うばかりです。
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