聴牌連荘や和了連荘より、和了流局のほうが麻雀の競技性が上がるのではないか?

麻雀の競技性
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女流雀士のチーム戦として争われる『夕刊フジ杯争奪 麻雀女流リーグ』は、基本的に半荘勝負ですが80分プラス1局の時間打ち切りとなっています。
また、AbemaTVの麻雀チャンネルで放送されている女流プロ雀士の大会『シンデレラリーグ』では、和了り連チャンという制度が採用されています。
いずれも放送対局で対局が過度に長引くことを懸念してとられた処置でしょう。

この『シンデレラリーグ』を観ていてふと思い付いたのですが、運要素の是正という観点では、和了り連チャンの逆である

和了れない連チャン=和了流局

このほうが良い効果を生む気がします。

【親のメリット・デメリットのおさらい】

親は自分の和了りはツモ・ロンにかかわらず、必ず点数が1.5倍になります。
子がツモった場合は他の子より2倍の点数を払うリスクがあるのでマイナス面も大きいと思いがちですが、子のロンの場合は点数に全く影響がないので、プラス面の影響のほうが大きくなります。

【親のメリット・デメリットの計算】

親は満貫の場合、ツモ・ロンに関わらず点数が8000点から12000点に4000点アップします。
流局を考えずに、1/4(4人に1人が親)の確率で親が和了れると考えると、4000点×1/4で点数アップの期待値は1000点です。

一方、子の満貫ツモの場合、親の支払いは2000点から4000点に2000点アップします。
流局を考えずに、3/4(4人に3人が子)の確率で子が和了れると考えます。
ツモとロンの確率は1:2とのデータがあるので、結局、親が子のツモに支払う(親かぶり)確率は1/4となり、2000点×1/4で支払い点数アップ(マイナス)の期待値は500点です。

つまり、親のメリットはデメリットの2倍あるわけです。

流局や点数面での複雑な計算も必要なので、実際はもう少し違った数字が出るはずですが、大まかに親のメリットはデメリットの2倍と考えて問題ありません。

現状の競技麻雀のほとんどで採用されている聴牌連チャンでは、1半荘で5回和了る親もいれば、1回も和了れない親もいます
1局だけの麻雀はほぼ100%運で決まるため(半荘の勝負で運要素76%と言われる)、メリットの大きい親を出来る回数の大半は運で決まるわけです。
一方、和了流局では親で和了る回数は半荘で2回に固定されるため、親のメリットを享受できる運要素の偏りが是正されます。

更に和了流局における親番では、

親のメリットを考えて高い手を狙い続け、点数1.5倍の恩恵を最大限受けるか?
それとも出来るだけ早く和了って、親のマイナス面をいち早く回避するか?

という極めて戦術的な選択をしなければなりません。
聴牌連チャンでも同様の戦術を考えるでしょうが、和了らない限り親が続く和了流局の場合は、この戦術の重要度はまるで違います。
極端な話、和了流局では役満を和了るまで親を続けることも可能となるのです。(その分、子のツモ和了りの回数だけ親かぶりするが)
基本的に親がその局を和了ろうとするだけの聴牌連チャンや和了り連チャンと比べ、和了流局は麻雀の戦術面により深みが出てくると思われます。(聴牌連チャンや和了り連チャンでも終盤になって勝利への条件が見えてくると、親も和了らない選択をするが)

また、聴牌連チャンを採用する競技麻雀では、終盤になるにつれ子が逆転の可能性を考え高い手ばかり狙うようになり和了らなくなってくるので、後ろ側(北家側)の親のほうが有利という問題が発生します。(このことは、現在最強といわれるプロ雀士・多井隆晴プロも再三再四主張している)
こういった問題も和了流局ならなくなるはずです。
逆に、和了流局の場合は終盤になると逆転の可能性がなくなるような安い手を親がなかなか和了らず、局消化が進まないというケースが出てくるため、親の回数にはある程度の制限が必要かもしれません。

いずれにせよ、和了流局はなかなか興味深いルールだと思うので、どこかの大会で実験的にでも採用したら面白いと思います。
もし本気で和了流局のルールを採用したいと考えているのなら、親の点数は1.5倍ではなく2倍ぐらいにしたほうがバランスが取れて楽しいかもしれません。

以上、各麻雀団体や麻雀大会の主催者様にはご検討のほどよろしくお願いします。

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