日本と韓国の西洋文化に対する憧れ度合いの違い

歴史・文化
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韓国系の海外の反応サイトを見ていると、韓国人が西洋に対して強い憧れを持っている様子が窺えます。
日本のことをアジア唯一の西洋国家(文化的に進んだ国という意味)と言ってみたり、西洋文化の取り入れが早かったことが日本成功の秘訣だと過度に考える傾向があったりと、西洋がアジアよりも進んだ文化を持っていると確信的に考えているようなのです。
西洋的な音楽スタイルを多分に取り入れたK-POPが世界的に流行したことも、こういった韓国人の西洋文化に対する強い憧れが影響しているのかもしれません。

しかし、この考えをそのまま日本に当てはめることは大きな間違いです。

日本は、100年近く前にヨーロッパのほとんどの国よりも発展した国家を築いており、1960年代には全てのヨーロッパを抜いて世界3位の経済大国、1970年代にはソ連も抜いて世界第2位の経済大国になります。
国民1人あたりのGDPでも、ルクセンブルクに次ぐ世界2位まで昇りつめました。
こういった経緯からか、日本人は西洋だからといって無条件に憧れの対象で見るようなことはないと思います。
韓国ではここまでの経済発展は経験していないですし、経済発展してからの期間も短いため、まだまだ西洋文化への憧れや劣等感が強く残っているのでしょう。
当然、日本人も西洋文化への憧れはあるのですが、韓国ではその度合が桁違いに強く感じます。

そもそもの問題として、西洋が歴史上アジアよりも進んだ地域だったのかということについては大きな疑念があります。
アメリカは建国からの歴史が浅いですし、ヨーロッパもローマ帝国崩壊後から数百年の間は暗黒時代(Dark Ages)と呼ばれるほど長い衰退期があり、歴史上ヨーロッパが他の地域以上に繁栄していた時代は決して長いものではありません。
エジプトや中国などは、ヨーロッパよりも発展していた期間のほうが長いと思われます。
日本も江戸時代の後半になると、識字率や都市の衛生環境などでヨーロッパよりも遥かに進んだ国となっていました。
西洋文化が世界を席巻した理由は18世紀後半にイギリスで起こった産業革命の成功によるところが大きく、明確にヨーロッパが他の地域よりも進んでいた時期はそこまで長いわけでもないようです。

現在は、仕事ではイギリス発祥のスーツを着て、休みの日はアメリカ発祥のジーンズを履き、アメリカ発祥の音楽であるジャズやロックやヒップホップを聴いて、ハリウッド映画を楽しむなんてことが世界中で当たり前の光景となり、西洋文化が世界のスタンダードになっていることは間違いありません。
そんな世界の中で、日本は伝統的な文化を残すことで独自の存在感を見出しているように思います。
一方の韓国は、西洋文化を上手く取り入れることで、西洋文化に肩を並べられるように努力をしていると感じます。
以上のように同じ東アジアの国である日本と韓国も、西洋文化に対するアプローチには大きな違いがあるのです。

この西洋文化に対する捉え方が、意外にも現在の日本人と韓国人が相容れない根源的な理由の1つになっているように私は感じます。

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