女性兵士の問題と終戦直前における日本の現実

歴史・文化
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海外の反応サイトで、終戦直前(第二次世界大戦の終結直前)の日本では本土決戦に備えて未成年の少女まで戦わせようとしていたとの話が議題に挙がっており、機関銃を構える若い女性の写真が添えられていました。
今年はウクライナとロシアの戦争があり、戦場で戦う女性の姿がメディアに映し出されることもあったので、このようなことが話題になりやすかったものと思われます。

しかし、この話は日本人的に相当の違和感を覚えます。
これは“日本は未成年の少女に対してそんなひどいことをさせていない”などという類の話ではありません。
もっと現実的な問題として、未成年の日本人少女が機関銃で米軍を迎え撃つようなことは起こらないと考えられるのです。

当時の日本は物資が不足し、各家庭にある金属を回収しなければならないほどの状態でした。
日本の国家予算に対する軍事費の割合は、満州事変が起きた1931年の31.2%から右肩上がりとなり、日中戦争が始まる(盧溝橋事件が起きた)1937年には69.5%、終戦の前年となる1944年には85.3%にまで上昇します。
この時代は食べるものもままならない状態で、兵器不足もかなり深刻だったそうです。
こういった現実的な問題に加え、当時は兵士が全員男性であることが当たり前の時代でしたから、未成年の少女にまで機関銃が回ってくるようなことは普通に考えてあり得ないわけです。
当時の日本が未成年の少女に対し行っていたことは、竹槍による攻撃練習という効果があるとは到底思えない非現実的なものでしかありませんでした。

海外でも高い人気を誇るジブリアニメの中に、『火垂るの墓』という戦時下の日本を扱った作品があります。
火垂るの墓はフィクションですが、あれは終戦直前の日本に起こったリアルと言えます。
最近はロシアの攻撃でウクライナの民間人が○人亡くなったなどというニュースをよく目にしますが、終戦直前の日本は米軍の無差別的な空襲により民間人が1日10万人も亡くなるような事態で、海外の人が思っている以上に当時の日本は状況が悪かったのです。

先に戦争(太平洋戦争)を仕掛けたのは日本であるという事実はありますが、当時の日本の状況を考えると、もっと良い解決策があったような気がしてなりません。
こういった負の歴史は、これからの国際社会で活かしてほしいと思うばかりです。

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