海外の反応サイトでアメリカの医療費や税金が日本よりも高いことが指摘され、日本を見習うべきだというアメリカ人の反応が紹介されていました。
税金については日本とアメリカのどちらが高いかは不明ですが、日本のような国民健康保険のないアメリカは医療費の負担がとても大きいことで知られており、アメリカにおける自己破綻の6割は医療費の負担が原因とのデータもあります。
しかしアメリカ人に限っては、この問題について日本を見習うべきではありません。
2020年におけるアメリカの防衛費はGDP比3.74%で、世界の平均である2.4%よりもだいぶ高くなっています。
これでもGDP比におけるアメリカの防衛費は昔より下がっており、米ソ冷戦時代は6%をも超えていました。
一方、日本の防衛費は50年以上前からGDP比1%以内にほぼ収まっており、現在ではそれが定例となっています。
日本には在日米軍の基地があり、防衛のかなりの部分をアメリカに任せている事実があることは周知の事実です。
基地の提供+思いやり予算と呼ばれる米軍への金銭協力があるものの、日本は防衛に関する予算をかなり節約できている現状があります。
そして節約できた防衛費は、経済対策や医療費を含めた社会保障費などに回すことが可能となります。
つまりこの問題についてアメリカ人は、自国より安いとされる日本の医療費や税金を見習うのではなく、日本とアメリカにおける防衛費の差と在日米軍の在り方についてを指摘するべきなのです。
もしアメリカが日本と同じように防衛費をGDP比の1%まで下げたら、医療費の個人負担率を大きく下げることも可能でしょうし、税金を安くすることも可能になるでしょう。
もちろん、そんなことをしたら他の部分に大きな問題が出るので今日明日に出来るような政策ではありませんが、他の国に自国の軍隊を多数駐留させ、他の国よりも防衛費の負担率が高い状況を招けば、自国民に対して何らかの痛みが生じることは理解するべきです。
防衛費を下げずに世界への影響力を残し続けたいというのなら、アメリカ国民の負担が高くなるのは致し方ない話で、逆に国民の経済的な負担を下げたいというのなら、防衛費率の減額は避けられない課題かと思います。
以上、アメリカの医療費負担などの問題から、在日米軍を含めたアメリカ軍とアメリカの防衛費の問題を考えてみました。
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