日本の高校生投手が高校野球選手権(俗に言う甲子園)で連日のようにものすごい数のを投げ、肩や肘を酷使しすぎで選手寿命を縮めているとの指摘が海外の反応サイトでされていました。
確かのその通りです。
高校野球の投手は、1試合の球数が100球を超えることは優にあり、150球を超えることすら珍しくありません。
しかも、それをかなり短いスパン(場合によっては連日)で行っているのです。
現在のメジャーリーグではピッチャーの分業制(先発、中継ぎ、抑え)が進み、先発投手の投球数が100球を超えることは珍しくなってきています。
投球の間隔も、先発投手は最低でも4日間は空けることが一般的です。
このようなことが現在の野球界では常識になっているため、野球文化のある国(主にアメリカ、韓国、台湾)の人は日本の高校野球の投手に少なからず異常を感じており、
『高校生の肩を潰す気か』
『将来のことをもっと考えろ』
などという厳しい意見を示す人が多く見受けられました。
いずれも高校生の将来性や過度の負担を考えた意見です。
しかし、この意見には根本的な間違いがあります。
日本の高校で野球をしている人たちは、ほとんどがプロを目指すわけでもなく野球を行っているのです。
アメリカはわからないですが、韓国のスポーツ界はかつてのソ連や東欧が行っていたステートアマに近いエリートスポーツの世界なので、『スポーツを行う=プロを目指す』みたいな目で見る傾向がありますが、日本の高校スポーツは部活動という教育の一環であり、全ての人がプロを目指すわけでもなく、そもそも勝利だけを求めるものですらないのです。
少し前のデータになりますが、日本の教育系の出版・通信会社のベネッセが2008年に日本の部活動に関する調査を行いました。
このデータによると、日本の中学生1年生と中学生2年生は、90%以上の人が部活動を行っており、その内70%以上の人が運動部に入っています。
高校生1年生と高校生2年生のデータでは、70%以上が部活動を行い、65%以上が運動部に所属です。
※中学生も高校生も、3年生の途中になると受験の準備などもあり部活動を引退する。
これだけ多くの人がスポーツを行っていると、当然ですがほとんどの人はプロを目指しません。
人によっては、『健康のため』、『仲間との思い出を作るため』、『友達が入っているから』などという理由でスポーツ系の部活に所属しており、プロを目指すなどということは発想すらない人も多いのです。
そして、多くの人は高校卒業と同時にそのスポーツを辞めます。(大学のスポーツ界は、いわゆる部活動とは違う)
つまり、高校野球の投手について『今後のためにこんなに多くの球数を投げさせるべきではない』という考えは根本的に間違えで、ほとんどの人は今後などはないのです。
そのため高校最後の試合に全てを賭けるほうが、むしろ自然な現象とも言えます。
特に甲子園という愛称で広く日本国民に知られている高校野球選手権は、数十年に渡りテレビ中継され続けとても高い人気を誇るスポーツイベントとなっており、場合によってはプロ野球の人気を凌ぐことすらあります。
日本の野球選手は高校時代に1度頂点を極め、ここに賭ける想いは自ずと強くなるのです。
もちろんプロを目指す選手もいるため問題が一切ないわけではありませんが、日本の高校野球はそんなに単純に語れる話ではありません。
以上、部活動を基にした日本の高校スポーツは海外の人には理解しがたいものがあるでしょうが、これを理解せずに高校野球の諸問題を批判することはできないのではないかと私は思います。
※日本の部活動については、また機会があれば記事にしたいと思います。
- 世界同時株高からみるトランプ大統領の経済政策の評価
- アメリカによるグリーンランド領有が無理筋すぎる3つの理由
- 日本語における漢字の使用
- 海苔の起源は日本なのか韓国なのか?
- 東京の住宅はソウルの住宅に比べて冬対策で遅れているのか?
- 2026年W杯の不安材料は森保監督の『舐めプ』癖ではないか?
- 日本でのレブロン・ジェームズの知名度
- 中国人観光客減少による日本経済への影響
- ウェブトゥーンの将来と日本のウェブトゥーン
- イタリアがプレーオフへ!? ヨーロッパのW杯出場枠について
- K-POPなんて音楽ジャンルは存在しないのではないか?
- 訪日・在日外国人の問題に関する責任と現実
- 韓国の映画が低迷しているわけを考える
- 東アジアにおける餅文化の違いと餅つきに対する外国人の反応
- 韓国のプロ野球優勝チームは日本のプロ野球でどんな成績を残せるか?
- 中国で反日感情が強まっている背景
- 高市早苗の自民党総裁選出を台湾人は歓迎してるのか?
- 地球温暖化は史上最大の詐欺なのか?
- 韓国のトラが絶滅したのは誰のせいなのか?
- 鬼滅の刃の大ヒットから見える今後の日本アニメ




コメント