大谷翔平選手とソン・フンミン選手、どちらが偉大なスポーツ選手なのか?

スポーツ・競技
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最近、海外の反応サイトでは投手と打者の二刀流としてメジャーリーグの舞台で大活躍している大谷翔平選手の話題がいっぱいで、韓国系の海外の反応サイトでも大谷選手のことが大きな注目となっているのですが・・・
どういうわけか韓国人の中には、大谷選手についてとても違和感のある考えを持つ人が一定数いる模様です。
その考えとは、大谷選手とイギリスのプレミアリーグで活躍する韓国人サッカー選手『ソン・フンミン』のどちらが凄いスポーツ選手であるかという意見で、今回はこの問題について考えてきたいと思います。

まず最初に、野球とサッカーの国際的な地位について考えます。
野球はサッカーに比べ国際的な知名度が低く、アメリカ周辺と東アジアを除いたほとんどの国でマイナーなスポーツとなっていることは周知の事実です。
しかし、以下で示すプロスポーツクラブ(球団)の資産価値ランキング(2021年)をご覧ください。
※赤太字が野球球団、黒太字がサッカークラブ

1位:ダラス・カウボーイズ(NFL)、57億ドル
2位:ニューヨーク・ヤンキース(MLB)、52.5億ドル
3位:ニューヨーク・ニックス(NBA)、50億ドル
4位:FCバルセロナ(ラ・リーガ)、47.6億ドル
5位:レアル・マドリード(ラ・リーガ)、47.5億ドル
6位:ゴールデンステート・ウォリアーズ(NBA)、47億ドル
7位:ロサンゼルス・レイカーズ(NBA)、46億ドル
8位:ニューイングランド・ペイトリオッツ(NFL)、44億ドル
9位:ニューヨーク・ジャイアンツ(NFL)、43億ドル
10位:FCバイエルン・ミュンヘン(ブンデスリーガ)、42.1億ドル
11位:マンチェスター・ユナイテッドFC(プレミアリーグ)、42億ドル
12位:リヴァプールFC(プレミアリーグ)、41億ドル
13位:ロサンゼルス・ラムズ(NFL)、40億ドル
13位:マンチェスター・シティFC(プレミアリーグ)、40億ドル
15位:サンフランシスコ・49ers(NFL)、38億ドル
16位:ロサンゼルス・ドジャース(MLB)、35.7億ドル
17位:ニューヨーク・ジェッツ(NFL)、35.5億ドル
18位:シカゴ・ベアーズ(NFL)、35.3億ドル
19位:ワシントン・フットボールチーム(NFL)、35億ドル
20位:ボストン・レッドソックス(MLB)、34.7億ドル

このランキングでは、サッカークラブの最高であるラ・リーガのバルセロナより、野球球団の最高であるメジャーリーグのニューヨーク・ヤンキースのほうが資産価値は高いという結果になっています。
その他の結果を見ても、サッカーにおける最高峰プロリーグのクラブとメジャーリーグの球団に資産価値の大きな差はないと言えます。
選手個人の年俸でみると、サッカー選手の最高年俸はスペインのバルセロナに所属するメッシ選手の9200万ドルで、メジャーリーグは大谷選手のチームメイトであるマイク・トラウト選手が、2019年に12年総額4億2650万ドルの大型契約を結び話題となりました。
単年で見るとトラウト選手の年俸よりもメッシ選手のほうが高くなりますが、トラウト選手の年俸を超えるサッカー選手は3人しかおらず(メッシ、C・ロナウド、ネイマール)、年俸においてもサッカー選手と野球選手とでそこまで大きな違いがあるわけではありません。
日本や韓国においては野球がサッカー以上の人気スポーツになっており、国内リーグの年俸はサッカー選手より野球選手のほうが高い傾向となっています。
以上のことを踏まえると、少なくとも日本や韓国において野球よりもサッカーのほうが高いレベルのスポーツであるとは言えず、ここから先はサッカーと野球を同レベルのスポーツであると考えて大谷選手とソン選手を比べていきたいと思います。

競技を超えた選手の比較をする際、その選手が過去のどの選手と比べられているかを考えれば、評価の度合がすぐに分かります。
大谷選手が現在比べられている選手は、野球の神様と称されたベーブ・ルースです。
ベーブ・ルースはかつて二刀流をしていたため、大谷選手の成績について“ベーブ・ルース以来”といった言葉が度々ニュースサイトの見出しを躍りますし、大谷選手が達成した記録とベーブ・ルースが二刀流で達成した記録との検証も盛んに行われています。
一方、ソン選手がサッカーの神様と称されたペレと比べられているでしょうか?
少なくとも私はソン選手がペレと比べられているような記事を見たことがありませんし、ペレより少し評価の落ちる選手(ベッケンバウアー、クライフ、プラティニなど)と比べられたことすら聞いたとがありません。

この時点で既に答えは出ているのですが、もう少し大谷選手とソン選手の評価についての検証していきたいと思います。
今シーズンの開幕時に、大谷選手について以下のようなニュース記事が書かれていました。

大谷翔平に135年ぶり大記録の期待 過去4人しかいない「150/150」とは
4月1日(日本時間4月2日)に開幕する今季のメジャーリーグ。エンゼルスの大谷翔平投手は投打“二刀流”としての復活が期待されており、米メディアでは134年間出ていない投手として150奪三振、打者として150塁打の「150/150」の達成を予想している。

これは大谷選手が投手として150奪三振、野手として150塁打を達成すれば1886年以来の快挙であるとの記事ですが、1886年の野球はグローブが普及していたかすら曖昧なほど昔の話で、野球のルールも現在と違いがあったと思われます。
そこで、以下にWikipediaに記載されていた野球のルール変更における歴史を示します。

1858年:見逃しに「ストライク」(打て)のコールがされるようになる。
1863年:真ん中付近を通らない球に「ボール」のコールがされるようになる。
1872年:スナップスローが解禁される。
1879年:全ての打たれなかった投球はストライクかボールに区分され,9ボールで一塁へ。
1880年:8ボールで一塁へ。捕手が3ストライク目の球を直接捕球すれば打者は三振でアウトが取られるようになった。
1881年:投手と打者の距離が45フィートから50フィートへ延長された。
1882年:7ボールで一塁へ。横手投げが解禁される。
1884年:6ボールで一塁へ。上手投げが解禁される。
1886年:7ボールで一塁へ。
1887年:打者が投手に投球コースを指定できなくなった。5ボールで一塁へ。この年のみ5ボールは安打と記録され、4ストライクでアウトに。死球で一塁が与えられた。
1889年:4ボールで一塁へ。
1893年:投手と本塁の距離が50フィートから60フィート6インチに。

引用:野球の歴史

以上のように、1886年の野球はオーバスローが解禁されたばかりで、7球ボールを投げてやっと1塁に進むことが出来るシステムでした。
おそらく当時は、先発、中継ぎ、抑えという投手の役割分担や先発ローテーションという概念も乏しく、野球は9人で行うものという考えが色濃く残っていたものと思われます。
大谷選手はそんな時代の記録と比べられ、そして実際に技術革新が大幅に進んだ現在のメジャーリーグで『150奪三振+150塁打』の記録を成し遂げようとしているわけです。(今シーズンの大谷選手は150奪三振と150塁打の達成が現実的な数字となっている)
更に大谷選手は、『150奪三振+150塁打』はおろか、『100奪三振+100打点』や『10勝+10ホームラン+10盗塁』などといった、過去に誰も成し遂げることのなかったような記録を達成する可能性があり、ベーブ・ルースですら比較対象にならないような選手である可能性も秘めています。
そもそもベーブ・ルースは投手から野手へ転向する際の一時的に二刀流を行ったにすぎず、本格的な二刀流選手ではありませんでした。
そういった意味で大谷選手はメジャーリーグの歴史上初、少なくとも100年以上存在していなかったような極めて稀有な選手であることは間違いありません。

一方、ソン選手がサッカーの歴史上比べる選手がいないほどの存在と言えるでしょうか?
ソン選手が良い選手であることは紛れもない事実ですが、それは1年に数人は出るレベルの話で、現役選手に限って見てもソン選手より評価されている選手は数多く存在しています。
もしソン選手が大谷選手と同レベルの域に達するというのなら、バロンドール(サッカー選手におけるの最高峰の賞)を10年連続で受賞するとか、今からゴールキーパーに転身し世界最高レベルの評価を得るぐらいの常識外れな実績が必要になるはずです。

以上のことを踏まえて考えると、大谷翔平選手とソン・フンミン選手を比較しようとする考え自体がかなりズレた感覚で、韓国の人はもう少し自国のスポーツレベルについて冷静に評価する必要があるかと思います。

【韓国人が考えるスポーツに違和感を感じた記事の一覧】

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コメント

  1. あえん より:

    大谷が客観的に見てソンフンミンより優れたアスリートなのは正しいけど同格になるまで10年連続バロンドールとかを例にあげるのは不適切
    競技人口を考えるとサッカーは明らかに野球より格が上だし知名度もある
    もし10年連続バロンドール取るような選手がいたら大谷が仮に全打席ホームラン全試合完全試合したところで敵わないよ
    10年連続で世界一の活躍を継続する事の重みを全く理解していない
    まあ土俵が違うしそもそも比べる事自体がナンセンスなんだけど

    • クライファート より:

      自分は記事の内容に賛同しますね。
      バロンドールは2008年から2017年までメッシとC・ロナウドの2人しか受賞していませんので、どちらか1人がいなければ10年間連続の受賞も可能だったと思います。
      特にメッシはC・ロナウドの受賞時に毎回2位を獲得していますから、バロンドールの10年連続受賞は決して非現実的な話ではないと思います。
      一方、野球の最高峰リーグであるメジャーリーグで、先発投手としてリーグ5位相当の防御率2.59を記録しながらバッターとしてホームラン争いをするなんて話は、まるで現実味のないフィクションのような成績と言えます。
      野球とサッカーの競技人数や認知度の差を踏まえても、10年連続のバロンドール受賞よりも今シーズン前半までの大谷選手の活躍のほうがよっぽど凄まじい記録だと私は思いますけどね。

    • フンソンミン より:

      野球で全打席ホームラン全試合完全試合するなんて、超能力でボールを完全にコントロール出来ない限り無理だろw
      そんな奴がいたらプレミアリーグの試合で毎回100点取れるから、10年連続のバロンドールなんて余裕も余裕やろ。
      サッカー以外でも、テニスでも全大会失点無しで優勝、バスケでも毎試合200対0みたいな感じになってスポーツの意味がなくなるだろうな。
      それこそめっちゃナンセンス。

  2. 名無し より:

    全打席ホームランなんてサッカーで言ったら毎試合1人100点入れるようなものだろ。
    それに加えて全試合完全試合?
    それはもうゴールキーパーが毎試合200点入れるようなものだよ。
    それこそ野球を理解していないしナンセンス極まりない話だ。

  3. ブログの管理人です。
    珍しくコメントが多かったので返信します。

    バルセロナ所属のメッシ選手は、2009年から2019年までに6回バロンドールを獲得し投票2位になったことも5回あります。
    つまり、現在においてメッシ選手よりも少しサッカーが上手ければバロンドールの10年連続受賞は可能と思われるわけです。

    しかし、野球において全打席でホームランを打つことはスーパーマンでも不可能と言えます。
    どんなにバットコントロールがうまくてもゴロやライナーになる可能性があるからです。
    野手が捕球できないような速度で球を打ち返せたとしても、エンタイトルツーベースなどになる可能性もあるわけで、全打席でホームランを打つことはメジャーリーグであろうがリトルリーグでろうが不可能と考えられます。(そもそも申告敬遠されるでしょうが)
    更に投手として毎試合完全試合をするというのは、300km/hのボールを正確にコントロール出来たとしても不可能でしょう。
    野球はバントのように投げる前からバットをホームベース上に出すことが許されているので、適当に出しておいたバットに球が当たり良いところの飛んでしまえば内野安打になってしまうのです。
    更に振り逃げという制度がある以上、キャッチャーが捕球できないような凄い球を投げれる投手ほど完全試合が難しくなる可能性もあります。

    もし全打席ホームランを可能にするのなら、キャッチャーの目の前に転がったゴロをホームベース上で処理するよりも早くベースを一周出来れば、どんな打球でもランニングホームランにすることが可能になると思います。(フライは全て柵越ホームランになると過程)
    キャッチャーが最速でゴロを処理するのが1秒と仮定した場合、このことが可能になる速度は400km/hです。
    しかもその速度で90度の角度に難なく曲がることも可能にしなくてはなりません。
    これぐらいの速度で自由自在に走れれば守備の面でもあらゆる打球をアウトにすることが出来るでしょうから、全試合完全試合も可能になると思われます。
    しかし、これはもう人間レベルの話ではありません。

    メッシ選手よりサッカーが少し上手い人と比べて、時速400km/h(100m走で1秒を切るレベル)で自由自在に走れる人間が凄いわけがありませんよね。
    そんな超人がいたらスポーツに関係なく話題騒然です。
    以上の意見をもって、『10年連続バロンドール』>『全打席ホームラン全試合完全試合』という理論は成り立たないと考え、記事内容を理解していただければと思います。

  4. より:

    ここまで来ると末期だな。
    ソンフンミンに嫉妬しすぎだろwww

    • 小谷翔平 より:

      記事を書いた方はブログ内ではデータや歴史などを用い事実を丁寧に説明していますし、コメントの返信でも矛盾をしっかり指摘していますよ。あなたのほうが大谷選手に対し嫉妬しているのではないですか?

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