日本の文化財をコンクリート造だと指摘する韓国人について

歴史・文化
この記事は約3分で読めます。
<スポンサーリンク>

韓国系の海外の反応サイトで、韓国には日本のような大きな文化財がほとんどないとの指摘がありました。
この手の指摘に対して、日本の文化財は近年になってコンクリートで作られたもので、本当の意味での文化財ではないと主張する韓国人が必ず出てきます。
以前から日本の文化財をコンクリート造だと否定する韓国人の意見を度々目にし違和感を覚えていたのですが、過去に1度近いことを記事にしたこともあってスルーし続けていました。
しかし今回の記事は看過出来ないレベルに酷い内容で、姫路城の写真を大阪城だとしてコンクリート造だと主張したり、金閣寺をコンクリートで作られているなどと事実に合わない主張が繰り返されていたのです。

その記事の中では、

・法観寺の五重塔
・東寺の五重塔
・姫路城
・出雲大社の神楽殿

の写真が紹介されていたのですが、この中でコンクリートで作られているのは出雲大社の神楽殿だけです。
法観寺の五重塔は約600年前の1440年に建てられたもので、1644年に建立された東寺の五重塔は高さが54.8mもあり近代以前の建物としては日本最高を誇っていました。
当然のことながら、この2つの五重塔は木造建築となっています。
姫路城の天守閣は現存天守と呼ばれる当時(1580年築城)の姿を残した城で、世界最高(高さが高いという意味ではない)の木造建造物とまで呼ばれ、日本で始めて世界遺産に選ばれた4箇所(他は白神山地、屋久島、法隆寺)の1つです。

出雲大社の神楽殿は1981年に建て替えられたプレキャストコンクリート造ですが、肝心の本殿は木造建築となっています。
ただ、この本殿は古くからずっとあるわけでなく、おおよそ60年置きに遷宮と呼ばれる建て直し作業が繰り返されてきました。
このような作業があるため、日本には宮大工という神社仏閣を専門とした大工が普通におり、578年から続く世界最古の企業も日本の宮大工をまとめた企業となっています。
装飾品などの職人も含め日本には神社仏閣を管理維持するための人が多数いる他、姫路城が2009年から2015年にかけて大改修をしたように現在でも城の建築に対応出来る環境が整っているわけです。

文化財とは昔の建造物がただあるだけではなく、昔の建造物を残していく人たちがちゃんと存在していることが肝心となります。
日本に古い文化財が多数残っていることは、市民の文化財を残そうとする気持ちとそれを成し遂げる技術の伝承があってこそなのです。
そしてこれこそが文化そのものと言えます。
木造建築は何もしなければ朽ちていくだけであり、そんなボロボロの建物が残っていても文化財とは言えません。
文化の本質は文化財自体ではなく、文化を残していく人にあるのです。

一部の韓国人は日本の文化財をコンクリート造だと否定的な意見を持っているわけですが、私からすると、たとえコンクリート造であっても自国の文化財を残そうとしないほうがよっぽど理解が出来ません。
結局のところ、韓国人は日本に比べ自国の文化財があまりにも見窄らしいことをひがんでいるだけのように思います。

<スポンサーリンク>
ブログランキング

↑ ↑ ↑
更新励みになりますので、毎日の応援よろしくお願いします。

コメント

Translate »