日本人が英語を苦手なことは、海外の人の中でも有名なようで、海外の反応サイトでも度々話題になっています。
日本は他の国と比べて教育面で遅れているわけではないのに(むしろ進んでいるのに)、世界の共通言語ともいえる英語の能力が他の国の人より著しく低い日本人は、外国人にとってとても不思議に感じるそうです。
日本は英語が母国語なアメリカと同盟関係で、日本に住んでいてもアメリカの映画や音楽などがいくらでも見聞きできる環境にありますし、日本人の英語圏(ハワイやオーストラリア)への渡航者も多い状態が長年続いています。
にもかかわらず、日本人は英語が苦手なのです。
これは確かに海外の人にとって不思議に感じる現象と言えるでしょう。
しかし、日本人が英語が苦手な理由には教育ではどうにもならない明確な問題があります。
それは日本語の母音の少なさです。
言語とは生まれてからすぐに無意識的に覚えていくもので、母音に対する認識は子供のころに固まってしまうとされています。
そのため、大人が母国語にはない他国語の母音を聞くと、脳内で母国語の似た母音に修正されて処理されてしまうのです。
発声器官も生まれてすぐから自然と学ばれ、母国語は意識せずに発声することができるのですが、母音が少ない言語を母国語に使う人にとっては、他国の言語は発声が難しい母音が多すぎる状態となってしまいます。
これらの理由から、日本人が中学生ぐらいになってから他の言語を意識的に覚えようとしても、うまく聞き取ることも発声をすることも難しいのです。
また日本語は1つ1つの言葉に必ず母音が入りる関係で、日本人は全ての音を言語化し左脳で処理しようとするそうなのですが、日本語以外を母国語にする人は言葉にならない音(笑い声など)は右脳で処理する傾向が強いそうです。
では、ここで主要な言語の母音の数を示したいと思います。
日本語 : 5
英語 :16
フランス語:19
中国語 :36
韓国語 :21
以上のように、日本の言語は他国の言語と比べ母音が著しく少なく、同じ東アジアの韓国や中国と比べてもかなり少なくなっています。
日本語以外に母音が少ないことで有名な言語には、母音が日本と同じ5つしかないスペイン語がありますが、スペイン人は日本人と同じレベルで英語が苦手だそうです。
やはり、母音が少ない言語を母国語にしている国の人は、他の言語の扱いが苦手ななようです。
もし、どうしても日本人の英語力を上げたいというのなら、脳内の言語が固定化される前の小学校入学前から教育しないといけません。
しかし小学校入学前の子供はまだ本格的な勉強をする段階ではないし、そもそも根本的に大人の日本人が英語の発音が苦手なので、ネイティブな英語を話せる教育者が足りません。
日本人の子供全てに英語教育を行き渡らせるために外国人を雇うのも、人数や費用の問題を考えたら非現実的です。
もはや日本人の英語力は、日本語と他の言語との親和性が悪いと思って諦めるしかないのかもしれませんが、小学校から教材を使ってカリキュラムを組めば、ある程度は改善していくものと思われます。
ただしそういった努力が身になるよりも、音声認識やAIによる翻訳機能といった技術的革新で、他国の言語を覚える必要のない時代が来るほうが早いかもしれません。
以上、日本人の英語力について考えてみました。
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