外国人がどうしても受け入れられない日本の捕鯨及び鯨肉食文化について

食文化
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今回は、日本にまつわる海外の反応で、かなり大きな問題になる『捕鯨』について考えていきたいと思います。
現在、アメリカやオーストラリアを始めとした多くの国々の人が捕鯨に反対の立場であり、日本が好きな人でも、捕鯨だけは受け入れられないという外国人も多いようです。

まずここで、日本人の食文化と捕鯨について説明します。
日本人は、仏教伝来以降から明治時代の初め(約150年前)まで、獣肉食(牛や豚などの肉を食べるうこと)はほとんどしてきませんでした。
全く獣肉を食べないわけではないのですが、庶民の規律が乱れ獣肉食が進むと、政権を担う者たちは獣肉食を禁止する命令を出すということを繰り返し、西洋国と交流するまで獣肉食が一般的になることはありませんでした。
しかし、人間の構造上タンパク質は必要不可欠で、世界中のほとんどの人達は動物の肉からタンパク質を摂取しています。
日本人の食文化の中には、獣肉以外に足りないタンパク質を補う食材が2つあり、1つは東アジア特有の食材だった大豆、もう1つは海の魚を中心とした魚介類です。

このように、日本人は動物性のタンパク質を海を中心とした水生動物に求めてきました。
そのため、海外ではほとんど食べられることないイカやタコなどはもちろん、ナマコやホヤ、毒のあるフグすらも日本人は食べてしまいます。
淡水性の生物としても、うなぎやスッポンまで食べます。
日本人には、このような水生動物を幅広く食べる食文化が根底にあり、更に造船技術が上がったことにより、当たり前のようにクジラも食べるよになっていったのです。
以上のように、捕鯨は日本人として極めて自然な行為でした。

では、ここで少し捕鯨の話と離れて、日本人がどの時点で魚を美味しそうと感じるかの話をしたいと思います。
以下の画像を御覧ください。

刺し身

切り身

生きた魚

実は、日本人はかなりの割合で生きている魚の段階で美味しそうと感じるのだそうです。
鑑賞目的の水族館の魚ですら、20%弱程度の人が食べたいと思ったことがあるというアンケート結果も出ています。
参照:【悲報】水族館で泳ぐ魚をみて「食べたい」と思う年代が判明

このように、日本人にとって魚は普通に食べる対象として認識される生き物ものなのです。(クジラは哺乳類だが当時の人は当然そんなことは分からない)
そのため、日本人は漁で捕った魚を中心とした海洋生物を食べることに対し、他の国の人ほど抵抗がありません。
一方で、日本人は家畜を食べることをしてこなかったので、手塩をかけて育てた家畜を殺して食べることのほうをより残酷に感じる傾向があります。
これは食文化の違いとしか言いようがありません。
更にクジラは、食べるだけではなく様々な部位が日本の伝統文化に使われており、想像以上に日本人の暮らしに密着しているものなのです。

次に、日本に限らず全体的な捕鯨に対する問題について考えていきましょう。
現在、捕鯨に関する国際的な機関としてIWC(国際捕鯨委員会)があります。
このIWCは、計画的な捕鯨を行うことを目的として作られましたが、現在はあたかも捕鯨を禁止する団体になっており、このことについては大きな矛盾を感じます。
更に現在の捕鯨反対国が、極端に欧米などの白人国家に偏っていることもおかしな現象と言えるでしょう。

また、クジラは頭脳が高いので食べるべきではないという話もありますが、実は豚もかなり頭脳が高い動物であることがわかっています。
クジラは大きいとはいえ、日本の調査捕鯨で捕る量は年間500頭未満です。
一方でアメリカの豚の集荷頭数は年間1000万頭を優に超えています。
以上の状況を考えれば、豚肉食のほうがよっぽど問題があるように感じます。
参照:アメリカ フィードロット飼育頭数、搬入頭数、出荷頭数 2010年-2017年

更にクジラとイルカが動物的に区別がないことを承知の上で、あえてイルカ限定の話をさせていただくと、日本人のほぼ100%の人はイルカを食べませんし、イルカ漁が存在することも知りません。
正確には知りませんでした。
日本のイルカ漁を題材し、アカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞を獲得した映画『ザ・コーヴ』の影響で、日本人はクジラと同じでイルカも食べると思っている外国人も多いでしょうが、あれは極々一部の地域で行われている地域性の高い漁になっています。
イルカに対しては、日本人も世界中の人と同じような感覚で可愛く人間と親しい動物だと感じているのです。
※イルカ漁および『ザ・コーヴ』については別途記事を書きます。

日本人はイルカを食べません! 映画『ザ・コーヴ』の印象操作について
前回は日本の捕鯨全般についての記事を書きましたが、今回はアカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞を獲得した『ザ・コーヴ』に限定した記事を書きたいと思います。 まず最初に書かなければいけない問題として、動物学的にクジラとイル...

以上、諸々の事情を考慮した上で個人的な意見を述べるとしたら、日本はIWCを脱退した上で南極近辺などでの調査捕鯨をやめ、その代わりに日本近海での捕鯨を続け鯨肉文化を守ることが1番良いのではないかと思います。
日本近海(日本のEEZ内)での捕鯨なら外国の人から文句を言われる筋合いはありません。
これ以上、捕鯨の問題で諸外国と揉めるのは日本のイメージ的な悪影響が大きいので、日本政府はここでキッパリIWCの脱退と調査捕鯨を中止し、その上で近海での捕鯨を続け鯨肉食文化を守ることを宣言してほしいと思います。

そして更に言えば、日本人が本当にやめるべきは捕鯨(鯨肉食)ではなく獣肉食なのではないでしょうか?
近年増加傾向が収まらない日本の獣肉食は、日本の伝統的な食文化を著しく壊しています。
また、輸入に頼りすぎている獣肉は国力的にも問題があることは明白です。
特に捕鯨反対派の盟主であるアメリカとオーストラリアから大量の牛肉を輸入していることは(この2カ国で輸入牛90%を超える)、政治的な意味を見え隠れするわけで、きな臭い感じがしてしまいます。

以上、現在の日本に必要なのは、クジラに限らず養殖を含めた持続可能な海産物の摂取方法を確立だと私は思います。

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コメント

  1. 匿名 より:

    もし日本人がかつてのようにクジラ肉を食べ始めれば、当然牛肉の消費量は減るわけで、日本の輸入牛肉の90%を超えるアメリカとオーストラリアは大損害を被るわけですね。
    この2か国が日本の捕鯨を反対する理由がよくわかりました。

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