日本の物価が高いイメージは間違い? 以前より物価の安くなった日本について

経済問題
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海外の人にとって、日本は物価が異常に高いというイメージがあります。
確かにかつての日本は異常に物価の高い国でした。
しかし、日本の物価は1990年代からほとんど上昇はしておらず、現在の日本は異常なほどに物価の高い国ではありません。
ということで、今回は日本の物価について調べていきます。

まずは、日本の物価を示すいくつかの調査結果を見てください。
国の物価については、海外への移住情報などを提供するイギリスのサイト『movehub』が、『Cost of Living Around the World 2018』というレポートで、以下の各国の生活にかかる費用ランキングを出しています。

1位:バミューダ諸島
2位:スイス
3位:アイスランド
4位:ノルウェー
5位:バハマ
6位:ルクセンブルク
7位:デンマーク
8位:シンガポール
9位:日本
10位:イスラエル

以上のように日本の生活費の高さは世界で9番目で、物価が安いとは言えませんが異常に高いということもないと思います。
また、イギリス経済誌調査部門『エコノミスト・インテリジェンス・ユニット』が、『Worldwide Cost of Living 2018』というレポートで明らかにした都市別の生活費ランキングは以下の通りです。

1位:シンガポール(シンガポール)
2位:パリ(フランス)
3位:チューリッヒ(スイス)
4位:香港(中国特別区)
5位:オスロ(ノルウェー)
6位:ジュネーブ(スイス)
7位:ソウル(韓国)
8位:コペンハーゲン(デンマーク)
9位:テルアビブ(イスラエル)
10位:シドニー(オーストラリア)
11位:東京(日本)

以上のように日本でもっとも物価が高い東京でも11位で、東京はお隣の韓国・ソウルなどよりも物価が安いという結果になっています。
更に世界最大の人事コンサルティング会社 である『Mercer』が世界209都市の生活費を調査した『Cost of Living 2018』も併せて示します。

1位:香港(中国特別区)
2位:東京(日本)
3位:チューリッヒ(スイス)
4位:シンガポール(シンガポール)
5位:ソウル(韓国)
6位:ルアンダ(ルアンダ)
7位:上海(中国)
8位:ンジェメナ(チャド)
9位:北京(中国)
10位:ベルン(スイス)

こちらの調査では、東京は2位で異常に高い部類に入ります。
しかしここの調査は、上位10都市の中に西洋諸国がスイスの2都市しか入っていないのですが、果たして本当なのでしょうか?
そもそも、アメリカは飲食店、宿泊施設、タクシーなどでほぼ100%チップを払う必要がありますし、ヨーロッパもある程度のチップ文化がある場合がほとんどです。(日本は世界トップレベルでチップ文化がない国として知られる)
上記した調査で、こういった部分が加味されているのかはよくわかりません。

続いて、各項目ごとの日本の物価について考えていきます。

居住に関する費用

東京圏(東京23区近郊)は、世界最大人口を誇る都市で土地が余っていないため、自ずと土地に関する料金は高くなります。
かつての日本は東京23区でアメリカ全土の土地が買えるほどの異常な地価上昇(バブル景気)を招きましたが、昨年(2017年)の調査では、銀座の一等地はバブル期以上の高値を付けたそうです。
このように東京の土地代は今でも高い状態で、家賃や駐車場代といった土地に関わる費用は他国より高めとなっています。
しかし日本の中でも北海道などは土地代がかなり安くなっており、だからといって特別に田舎というわけではなく札幌市などはそれなりに都会です。(当然、場所によっては田舎だが)
結局のところ、土地代は場所次第ということです。

エネルギーに関する費用

日本の高い物の例として、ガソリンや軽油などの移動車両の燃料を挙げる人がいます。
日本は原油・石油を完全に輸入に頼っている上、大半が中東からの輸入なので輸送コストもかかり、その上、ガソリンには異常なまでな税金をかけているので他国に比べかなり高めの値段となります。
ガス代も日本は天然ガスを輸入に頼っているため割高で、このようなことから移動に関する料金(電車代、バス代、タクシー代)も高い傾向にあります。
電気代は平均並みのようですが、福島原発事故に関わる諸問題により料金は若干上がっているようです。

食に関する費用

日本の食料品は比較的安い部類に入ります。
スーパーなどを利用すれば出来上がった食材がそれなりに安く買え、1人前のお寿司なども1000円以下(10ドル以下)で購入することが可能ですし、インスタントラーメンやカップ麺などは100円以下のものを何種類も見つけることが可能なはずです。
日本では、うまくやりくりすれば食費はかなり抑えることが可能でしょう。

ただし、同じ寿司でも1人5万円ぐらいの予算がかかるお店もあります。
これはどの国も一緒でしょうが、日本にも安いお店もあれば高いお店もあるということです。
特に外国人にも人気な『お寿司』と『和牛』は、店によって予想以上の値段がする場合もあるので注意が必要です。

また、海外では日本の果物が異常に高いというイメージがあるそうですが、それは海外で紹介されている果物が特殊な高級果物なだけで(1粒1万円のいちごなど)、一般的なフルーツはそこまで高くありません。
海外で紹介されるような日本の果物は、普通の人が食べるものではなくイベント用やプレゼント用として使われているのです。
日本で口にするもので確実に安いと言えるのは水道代です。
雨が多く国土の大半が山の日本には水が豊富にあるため、水道の蛇口をひねれば安全に水がタダ同然で利用することができます。

その他費用

日本には100円ショップという基本的に全ての商品が100円のお店が多数あり、雑貨品や生活用品の大半はここで揃えることができるため、食器や文房具などにかかるお金はかなり抑えることが可能です。
洋服なども安く買えるお店(ユニクロ、しまむらなど)は多いので、無理をしなければそんなにお金はかからないでしょう。

観光に関する費用

日本の物価の中で外国人にもっとも重要なことは、観光する際にかかる費用だと思います。
まず最初に、日本では観光地でも外国人専用の価格設定がされていることはほとんどありません。
東南アジアなどでは外国人用の価格設定は多いですが、日本では外国人だからという理由で不当に高い料金を払うようなことは、ほぼ100%ないと思われます。
また、ぼったくりをするお店も他の国に比べれば圧倒的に少ないとのことです。

日本の各種料金体制で大きいことは、チップの必要が一切ないということで、これは費用と共にわずらわしさも解消することができます。
サービス料も、宿泊施設などでは既に含まれた値段で表示にしている場合がほとんどとなっているので、別途支払う必要はありません。
また一般的な飲食店では、チップやサービス料はそもそも必要ないので安心です。
ただし、居酒屋という日本独自の飲食店(主にお酒を飲み飲食店)では、お通し代、サービス料、チャージ料などが別途かかるケースがあるので注意が必要となります。

基本的な宿泊費や移動費は、上記した土地やエネルギーの問題もあり、他国に比べ割高になっているそうです。

以上、各項目ごとに日本の物価を考えてみました。

日本の物価は、決して安いとは言えませんが、外国人の方が思っているよりは安いケースが多いようなので、日本に興味のある外国人の方は、ぜひ一度日本へ観光に訪れてみてください。

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