海外の反応サイトで、日本のアニメは大人が真剣に観るべきものかどうかということが話題になっていました。
海外では『アニメは子供が観るもの』という認識が強く、ディズニーのアニメ映画などは明らかに子供向けとして作られていることが伺えます。
そのため、海外では大人になってもアニメを観ている人は、変わった人と思われる傾向がとても強いのです。
日本でも、かつて(1980年代ぐらいまで)は海外と同じように『アニメは子供が観るもの』でした。
しかし次第に大人向けのアニメも作られるようになり、近年は政治や社会問題などを題材にした明らかに(性的な意味ではなく)大人向けのアニメ(例:攻殻機動隊S.A.C.)が多数作られています。
難しいサスペンスものアニメ(例:MASTERキートン)などは、子供に観ろと言っても無理があるでしょう。
また、大人と子供の中間の世代(ティーンエイジャー)を狙った作品(例:君の名は。)や、大人も子供も楽しめる作品(例:となりのトトロ)などの作品も、日本では多数作られています。
このことは、日本が少子高齢化なため子供向けのアニメを作っても売り上げ(視聴率、集客、DVD販売等)が見込めないという理由もあるでしょうが、日本では漫画やアニメが観ていた人の成長に合わせて徐々に形態を変えていったという事情があるようです。
例えば、
漫画界における劇画ブーム(例:あしたのジョー)
アニメ界におけるOVAの成功(例:ロードス島戦記)
などがそれにあたり、徐々に小さい子供向けではない漫画やアニメ作品が作られ始め、さらには先行して大人向け作品に進出していた漫画がアニメ化されるなど、大人向けアニメもどんどん作られるようになります。
日本は、こういったアニメの進化に成功した稀な国と言えるのかもしれません。
そこには、
手塚治虫(代表作:ブラックジャック)
宮崎駿(代表作:風の谷のナウシカ)
大友克洋(代表作:AKIRA)
といった漫画界やアニメ界の巨匠の存在が起こした技術革新や、少女漫画という独自のスタイルを築いた女性漫画家たちの影響があるものと思われます。
結論として、大人向けのアニメがある日本では、大人がアニメを観ても何ら問題はないということになります。
しかし何でも良いというわけではなく、たとえ日本でも大人の男性が少女向けのアニメを観ていたら、海外と同じように変わった人と思われるのは当然の話です。


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