2017年12月31日から2018年1月1日にかけて放送された『絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時!』にて、お笑いコンビの浜田雅功さんが黒人(エディ・マーフィー)に扮し笑いをとったとして、海外から黒人差別ではないかと問題提起されています。
このことについて少し考えてみたいと思います。
まず、ダウンタウンの浜田雅功さんが黒人に扮することの何が面白いのかという『笑い』について考えてみます。
笑いの基本の1つに、予想に反するというものがあります。
例えばものすごく怖そうな顔をした人が突然変な顔をしたら、落差があり面白いわけです。
『笑ってはいけない』という番組も、大物俳優が普段絶対にやらないようなことをして視聴者の予想に反することが笑いの基本的な部分となっています。
問題になった場面(浜田さんが着替える場面)で浜田さんに対する視聴者の予想は、普通にアメリカンポリスに扮するか、せいぜい今までにもあった女装するぐらいだったことでしょう。
しかし、その予想に反して浜田さんはエディ・マーフィーに扮して登場してきたわけです。
これは『予想に反する』という笑いの基本です。
つまり黒人であることが面白いのではなく、あくまで面白いところは視聴者の予想を覆している部分なのです。
だったら白人に変装しても良いのではないかと思う人もいることでしょう。
実際、白人でも構わないのですが、そうなると1つ問題が出てきます。
まず、白人、黒人、黄色人といった分類は実際にはかなり曖昧で、分類学的に全く意味が無いことがわかってきています。
そして、日本人を始め東アジアの人たちの肌の色は相当白く、西洋人よりも白いことも普通にあります。
つまり、浜田さんが白人に変装しても分かりづらいのです。
笑いには、わかり易さも必要です。
特にあの場面での笑いは、浜田さんが着替えボックスから出た瞬間が1番面白いのですから、分かりづらくては意味がありません。
つまり今回の場合は、肌を黒くしたほうが遥かに分かりやすく笑いに繋がるのです。
そしてそもそも日本には、肌が黒いことが笑いに繋がるという発想がありません。
黒人を蔑んで笑うというのは、アメリカを中心とした西洋社会の人たちが、黒人を奴隷として扱ったという人種差別の歴史があるからです。
しかし、日本にはそんな歴史はありません。
日本人は黒人を差別していないし、差別してきた歴史もないのですから、黒人を蔑んだ意味で笑うことなど根本的にしないのです。
むしろ、今回のことを問題視している人たちこそが黒人を差別してきた張本人なのではないでしょうか?
このような事実を捉えられずに今回の番組を批判している人は、もう少し事実関係や歴史を調べる必要があると思います。
とは言え、『笑ってはいけない』のシリーズは海外でも人気があるのですから、海外の人が見たときにどのような感情を持つのかという点も、制作者は考慮する必要があったのではないかと個人的には考えます。
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