海外の反応サイトで、アメリカはなぜサッカーが弱いのかということが話題になっていました。
これはなかなか面白い話ですので、ぜひこのブログで取り上げたいと思います。
まず最初に指摘したいことは、アメリカがそんなにサッカーの弱い国ではないということです。
アメリカはW杯が現行の32チーム出場制になってからの6大会中5大会に出場し、その内3大会では決勝トーナメントにも進出しています。
このようにアメリカは決してサッカーが弱いということはなく、サッカーファンの中では“隠れた強豪国”などと称されることすらあります。
とは言え、スポーツ強国のアメリカとしてこの成績は物足りないのかもしれません。
この問題は、アメリカがサッカーの弱い国という問題より、アメリカでサッカーの人気がないという問題と言えます。
サッカーは、世界の多く国で1番人気のスポーツになっており、特に西洋系文化の影響のある国(ヨーロッパ、アメリカ大陸、アフリカ)では、ほぼ漏れなく1番人気となっています。
西洋文化圏ではない日本でも、サッカーは今や1、2を争うほどの人気スポーツなのです。
しかしアメリカでのサッカー人気は、せいぜい3番か4番です。
ではアメリカにおける人気No.1スポーツはなんでしょう?
それはアメリカンフットボールという他の国では漏れなくマイナーなスポーツなのです。
カナダやオーストラリアでも独自のフットボールは行われており、サッカーが1番人気にはなっていないですが、アメリカほど自国以外でほとんど行われていないスポーツに人気が片寄ることはありません。
正直言って、世界の人たちはアメリカンフットボールのルールすらいまいち理解していないかと思います。
アメリカにおけるこの手の話はスポーツに限ったことだけではなく、とにかくアメリカは独自路線が大好きなのです。
例えばヤード・ポンド法というものがあります。
ヤード・ポンド法とは、長さをヤード・フィート・インチ、重さをポンドで表す方式ですが、こんな方式を今どき使っている国なんてアメリカ以外に、ミャンマーとリベリア(リベリアはアメリカから解放された奴隷黒人が作ったアフリカの国)ぐらいしかありません。(ミャンマーもリベリアもメートル法へ移行が完了しつつある)
根源的な単位が一カ国だけ違うというのは、他の国からすると分かりずらい以外の何物でもなく、アメリカには早く世界基準であるメートル法を採用してほしいですが、なぜだか全然変えようとしないのです。
アメリカがこういった独自路線をなぜ貫いているのかというと、アメリカ人は自分たちの国こそが世界の中心であり、他の国に合わせる必要がないと考える傾向が極めて強いのです。
以前に書いた、アメリカ人は出身地を聞くと州の名前を答えるとか、アメリカ人は他の国の場所を知らないなどいうことも、こういったアメリカ人の『アメリカ例外主義』という特殊な考え方が背景にあるものと思われます。


結局このアメリカ例外主義が、世界で人気のあるサッカーがアメリカで人気のない理由の裏返しとなり、サッカーがそこまで強くないという原因にもなっているものと考えられるのです。
そしてこのことは、サッカーだけではなく、もっと大きな国際的な問題にもなっているものと思われます。
以上、アメリカがサッカーが弱い理由は、思った以上にアメリカという国の根深い問題が隠されているのかもしれません。
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