海外の反応サイトで住みやすい国のランキングが取り上げられ、その順位は、
1位:ノルウェー
2位:デンマーク
3位:フィンランド
4位:ニュージーランド
5位:スウェーデン
6位:スイス
7位:カナダ
8位:オーストラリア
9位:アイスランド
10位:ドイツ
11位:オランダ
12位:アイルランド
13位:日本
というものだったのですが、この順位を見た私は強烈な違和感を感じました。
その違和感は日本の順位が低いなどという類の話ではなく、上位にランキングしている国が『寒い国ばっかりだ』という極めた単純なものです。
1位(ノルウェー)、2位(デンマーク)、3位(フィンランド)、5位(スウェーデン)、9位(アイスランド)は北欧の国で、6位のスイスは山間部で標高が高く、7位のカナダは高緯度で山が多く、10位から12位のドイツ、オランダ、アイルランドもヨーロッパの中では北寄りで緯度的にはサハリンの北部ぐらいに位置しています。
このような冬に厳しい寒さになるであろう国々が、住みやすいとはとても思えなかったわけです。
よほど暑がりの人たちが作ったランキングなのかと思い調べてみると、このランキングは2020年に韓国の新聞社である中央日報に掲載された記事が元になっているようでした。
更に、以下の記事にある画像が日本で広まっている様子も判明します。(8位の国旗が間違っているが)
このデータは2020年のものだったので、最新のデータがないかと更に調べると大元のデータが見つかったのですが・・・
なんと、このデータは住みやすい国のランキングではなく、社会の進歩(Social Progress Index)を表したランキングだったのです。
社会性の指数なら、福祉が充実していることで有名な北欧国で上位を独占することも納得の話です。
ただ、この調査機関(Social Progress Imperative)には価値観が西洋的なものに偏っているのではないかとの批判もあるそうで、西洋国のほうが順位が高い傾向にあるのは事実なのかもしれません。(参照)
ちなみに日本の最新ランキングは9位。
西洋国のほうが国際的に高い評価を得るという問題は、最近、別の海外の反応サイトでも感じたことがあります。
それはアメリカのイェール大学が180カ国を対象に調査した『クリーン(清潔)な国』のランキングを見たときのことで、25位の日本より上位の国は17位のオーストラリアを除き全てヨーロッパの国だったのです。(1位はデンマーク、2位はイギリス)
このことは海外勢からも総ツッコミされており、ランキングの信憑性が疑われていました。
しかしこれも調べてみると、広い意味の環境面に関する指標のランキングで単純に街が清潔であるかどうかというものではなかったのです。
海外の反応サイトの記事はいくつものフィルターを通して書かれているので、情報の正確性が必ずしも高いとは言い切れないところがあります。
ネットの情報に違和感を感じた場合には、鵜呑みせずに調べなおすことが大切だということで今回の記事は終わりたいと思います。
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コメント
素晴らしい調査・分析をありがとうございます
自分もあちこちでこのランキング記事を見て??と思っていたので
勉強になりました