そっくりだけど別の動物! 収斂進化した動物たちのまとめ

哺乳類
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世の中に似ている動物は多数いますが、その似ている動物たちの進化の歴史をたどると全く別の過程を経て同じような姿や特徴に進化している場合があり、これを収斂進化と言います。
分かりやすい例は、魚類のサメと哺乳類のイルカなどです。
同じ進化の過程を経て同じような姿である人と猿のような場合は収斂進化とは言いません。
また別種ではあるが、お互いが昔から外見上あまり姿を変えずにいるような場合も、収斂進化とは言いません。
あくまで進化上、大きく違う過程を経て同じような姿・特徴になった生物を収斂進化と呼びます。

そんな収斂進化した動物たちの例を、以下で挙げていきます。

イルカ×サメ

哺乳類のイルカと魚類のサメは相当遠い種類の動物ですが、水に高度に適用していった結果、ヒレの位置や形状などに類似点が見られ同じような姿となりました。
哺乳類と魚類にも関わらず、浜辺などから半身を見る程度では見分けがつかないことも多いようです。

※イルカはサメというよりも魚類全般に似ていると言うほうが適切かもしれません。
※イルカとクジラには明確な定義がない。

イルカ

哺乳類クジラ目

サメ

魚類サメ亜区(軟骨漁網からエイとギンザメを除いた種)

クジラ×ジンベイザメ

サメの中でも巨大でプランクトンなどを食べるジンベイザメは、同じく巨大でプランクトンを主食としているヒゲクジラ類の一部と似ています。
ジンベイザメの英名は『Whale shark』と言い(直訳すればクジラザメ)、海外でもクジラと似てる魚と認識されているようです。

ヒゲクジラ

哺乳類クジラ目ヒゲクジラ亜目

ジンベイザメ

魚類テンジクザメ目ジンベエザメ科

アナグマとタヌキとアライグマとハクビシン

日本では『同じ穴の狢』ということわざがありますが、これは大抵タヌキとニホンアナグマのことを指しています。
タヌキはイヌ科でニホンアナグマはイタチ科なので、この2種の動物は全くの別種なのですが、生活環境などが似ており見た目も似ています。
更に、ジャコウネコ科のハクビシンやアライグマ科のアライグマなども良く似た見た目をしていて、これらは収斂進化の好例と言えます。

アナグマ

ネコ目イタチ科

タヌキ

ネコ目イヌ科

アライグマ

ネコ目アライグマ科

ハクビシン

ネコ目ジャコウネコ科

ヤマアラシ×アメリカヤマアラシ

ヤマアラシと一緒くたに言うことが多いですが、実際ユーラシア大陸やアフリカ大陸にいるヤマアラシと南北アメリカ大陸にいるヤマアラシ(アメリカヤマアラシ)は全くの別種であることが分かっています。
とても特徴的な進化を遂げた動物なため、ヤマアラシは収斂進化の例としてもよく取り上げられます。

ヤマアラシ

ネズミ目ヤマアラシ科

アメリカヤマアラシ

ネズミ目アメリカヤマアラシ科

アルマジロ×センザンコウ

外敵の攻撃から身を守るため進化した硬い外皮を利用し、小さく丸まる動物である両者。
アルマジロは鎧のような皮膚、センザンコウはウロコのような皮膚と違いはありますが、人間から見るとよく似た動物に見えます。
しかし、分類的には目から違う全く別の動物であることが分かっています。

アルマジロ

アルマジロ目アルマジロ科

センザンコウ


photo credit:David Brossard by Scaly Anteater

センザンコウ目センザンコウ科

鰭脚類(アザラシなど)×海牛目(ジュゴンなど)

哺乳類が水へ適応した結果、鰭脚類(アザラシ、オットセイ、アシカ、セイウチなど)と海牛目(ジュゴン、マナティー)は、手や足や皮膚などがとても似た形に進化しました。

鰭脚類

ネコ目イヌ亜目(写真はアザラシの一種)

海牛目(ジュゴン目)

海牛目(写真はマナティー)

モグラ×キンモグラ

地中生活に適応した結果、同じような進化を遂げたのがモグラとキンモグラです。
名前は似ていますが、進化的にはかなり離れた種となります。

モグラ


トガリネズミ目モグラ科

キンモグラ


photo credit:Chrysospalax trevelyani – 2 by Emőke Dénes【Clipping】

アフリカトガリネズミ目キンモグラ科

トビネズミ×カンガルーネズミ

こちらは砂漠に適応したネズミ。
同じネズミでも分類学的に遠い種のようですが、生息環境の類似により、共に後ろ足が長く高くジャンプする能力を得ることとなりました。

トビネズミ


photo credit:Lesser Egyptian Jerboa (Jaculus jaculus) by Cliff

ネズミ目ネズミ下目トビネズミ科

カンガルーネズミ


photo credit:Panamint kangaroo rat by Danny Chia

ネズミ目ビーバー下目ポケットマウス科

モモンガ×フクロモモンガ×ウロコオリス

空を滑空する動物のモモンガとフクロモモンガはとてもよく似ています。
しかしフクロモモンガは有袋類であり、モモンガとはかなり離れている種であることが知られています。
独自の進化を遂げたオーストラリアの有袋類は、他の地にいる動物と似たケースが多々あり、収斂進化の例によく挙がります。(例:オオカミと絶滅種のフクロオオカミなど)

また、モモンガは同じ齧歯類(ネズミ目)のウロコオリスもとてもよく似ています。
モモンガはネズミ目リス亜目リス下目リス科、ウロコオリスはネズミ目ネズミ亜目ウロコオリス下目ウロコオリス科なので、同じ齧歯類でもかなり離れた種になるのですが、お互い滑空するという進化を遂げ見た目も同じような姿となっています。

モモンガ


photo credit:Flying 1 by Bluedustmite

ネズミ目リス下目リス科(画像はアメリカモモンガ)

フクロモモンガ


photo credit:sugar glider blur by Maia ValenzuelaFollow

カンガルー目フクロモモンガ科

ウロコオリス

画像引用:Anomaluridae

ネズミ目ウロコオリス下目ウロコオリス科

ハリネズミ×ハリモグラ

こちらもオーストラリアに生息する動物との収斂進化。
ハリモグラはカモノハシ目という原始的な哺乳類なので、ハリネズミとはかなり早い段階で進化上の枝分かれしているはずですが、両者はとても似通った姿に進化しています。
ちなみに、セガのアクションゲーム『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の主人公ソニックはハリネズミ、ライバルのナックルズはハリモグラです。

ハリネズミ

ハリネズミ目ハリネズミ科

ハリモグラ

カモノハシ目ハリモグラ科

コンドル×ハゲワシ

食性などの一致から収斂進化した鳥類のコンドルとハゲワシ。
共に屍肉をあさる鳥類ですが、屍肉を食べる際には頭部分に毛がないほうが便利であることと(毛があるとバクテリアなどの繁殖原因となるため)、死んだ動物を探す場合はなるべく高くまで飛び広範囲で探す必要があるため体と羽が大型化し(コンドルもハゲワシも飛ぶ鳥の中では最大クラス)、結果として両者は同じような姿になったものと思われます。

コンドル

タカ目コンドル科

ハゲワシ

タカ目タカ科ハゲワシ亜科

フクロウ×ガマグチヨタカ

夜行性の肉食鳥類であるフクロウとガマグチヨタカは、共に大きな目や羽音を立てずに飛び立つ翼などを持ち、外見的特徴が極めて似る結果となりました。

フクロウ

フクロウ目フクロウ科

ガマグチヨタカ


photo credit:Tawny Frogmouth by Mike’s Birds

ヨタカ目ガマグチヨタカ科

ツバメ×アマツバメ

こちらは速く飛ぶことを極めていった結果、同じような姿となった鳥。
アマツバメはツバメと名がつきますが、ツバメ科とは別の鳥類。

ツバメ

スズメ目ツバメ科

アマツバメ

アマツバメ目アマツバメ科

ミミズ×ミミズトカゲ

ともに地中生活に特化した生物ですが、極めて遠い種であることは言うまでもありません。
ミミズトカゲには四肢がなく、まさにミミズのようなトカゲです。(正確にはトカゲ亜目とは別のミミズトカゲ亜目である)

トカゲには足のない種がかなり存在していますが、足のないトカゲとヘビも一種の収斂進化と言えます。
そもそもトカゲから足を捨てる進化をしたのがヘビなので、ある意味では同じルートでの進化と捉えることもでき、トカゲから足がなくなる進化は起こりやすいのかもしれません。
ちなみに、両生類にも足のないアシナシイモリという種類の生物が存在しています。

ミミズ

貧毛綱

ミミズトカゲ


photo credit:Iberian worm lizard by Richard Avery

有鱗目ミミズトカゲ亜目

カニ×タラバガニ

タラバガニはカニではなくヤドカリの仲間なのですが、一般的にはカニの一種と思われているぐらいカニに似ています。
これも収斂進化の一例です。

カニ

エビ目カニ下目

タラバガニ

エビ目ヤドカリ下目

人間×宇宙人

これは冗談かと思うでしょうが、もし地球以外に生物がいても地球の収斂進化と同じようなことが起きると考えられています。
宇宙に地球人のように文明を持つ生物がいたとしても、地球人とある程度同じような姿かたちに進化を遂げると考える人もいるようです。

ヒト

サル目ヒト科

宇宙人(リトルグレイ型)

?目?科

その他

その他にも収斂進化の例は多々あります。
例えばウナギば爬虫類のウミヘビなどに似ていますし、ヤツメウナギやヌタウナギにも似ています。
このような細長い動物は人間から見るとあまり特徴がなく、どれも同じような姿に見えます。
これらの例を挙げていったらキリがないので、上記のミミズとミミズトカゲ以外は詳しく紹介はしません。
というか、どれも気持ち悪すぎて紹介する気になりません。(;^_^A

また、見た目ではなく、食性的には蚊とヒルは動物の血を吸うという同様の進化を遂げましたし、防衛本能として毒を持つこととなった生物がとても多いことは良く知られています。
これらも一種の収斂進化と言えるでしょう。

以上が収斂進化のまとめですが、新たに収斂進化の特徴が顕著に現れている動物が見つかったら随時追加していきたいと思います。

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